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ドラマ「天国と地獄」を見て・・・

2007-09-13 23:39:17 | ドラマな話
テレビ朝日系で黒澤明ドラマスペシャルとしてリメイクされ、「生きる」とともに放映された「天国と地獄」。。

放映当日は“ながら見”でじっくり見ることができなかったので、あらためて録画を見直しました。



いや~、なかなかに見ごたえがあってひさしぶりに惹き込まれましたわ。

監督があの映画『愛の流刑地』鶴橋康夫監督ということもあって、映像や演出などにも期待していたのですが、期待通り、いやそれ以上に素敵でした。

登場人物たちの思惑や葛藤などが心の情景のごとく、たとえば画面半分に別の出来事や人物の表情がプリズムで屈折して反射したかのように投影されたり、ガラス窓のこちらから表情を追いつつガラス窓には夕陽に揺れる波間や空飛ぶカモメが映り込んだり・・・
あと、海が近いという設定からか、陽光が水に反射したような逆光のような強烈な光の使い方が印象的でした。

特に海辺の空気感や海を背景にした観覧車のシーン、夕陽の色合いなど、バイテンのポラロイドみたいなニュアンスのある色合いがとってもわたし好み。


そしてなんといっても一番の魅力は豪華なキャスティングですよー

まず佐藤浩市さん。
わが子の身代りに誘拐された他人の子供を救うために、そのお金を払えば身の破滅なのに払うことになる葛藤と苦悩、父性、靴職人としての信念を貫き通す姿など、権藤役をとても魅力的に演じていてうっとり。
鈴木京香も相変わらず美しく、阿部ちゃんこと阿部寛も、権藤の人間的魅力に惹かれ尊敬していく様などうまく演じていて、皆さん本当に適役だったと思います。。


そんな中、一番ツボだったのは妻夫木聡くん♪

いや~正直、今まで1度も妻夫木くんに色気を感じたことはなかったのですが(ファンの方ゴメンなさい^^;)、このドラマの妻夫木くんはゾクッとするほど美しかったです。
彼はもしかして悪役の方が似合うのかも?

最後、死刑になって自分が怯えているなんて思われるのが癪だからと、権藤を刑務所に呼び出し面会するシーン。
権藤の憐みのようななんともいえない自分を見つめる眼差しに、どうにも抑えられずに身体が震えてしまった竹内銀次郎は、これまでわたしが見た妻夫木くんの中では出色の出来だったと思います。
佐藤浩市さんの演技に比べても、まるで遜色なかったし。




・・・そんなこんなで、ものすごく惹き込まれたドラマではあったのですがー
ストーリーの設定や展開に、ほんの少し物足りなさというか不満が・・・

タイトルの“天国”と“地獄”
これを象徴するはずの2人の境遇ですが。
犯人は研修医で、まぁ実際の研修医が非常に時間的に厳しく過酷な労働を強いられるわりに薄給であることは聞いたことあるし、インテリであるがゆえに自分の境遇に比べ高台の邸宅で優雅に暮らす権藤を羨むのはわかるけれど、その“天国ぶり”と“地獄ぶり”の対比が弱いからか、それだけのことで誘拐のみならず殺人まで犯すことも厭わないほど権藤個人に憎悪を抱き堕とそうとする動機に、いまいち説得力が感じられませんでした。
原作もそうなんでしょうか??

あと、絶対に気づかれないように尾行しなければならないという設定なのに、あれで気付かないなんて妻夫木くん、注意力なさ過ぎー!と逆に思っちゃうほど、まるで旅番組みたいに観光スポットを巡りながら刑事たちがゾロゾロと尾行したりとか・・・

本来緊迫感でドキドキするはずのシーンが、ツッコミどころ満載になったのも笑えたというか。(^^;;;



黒澤明監督の映画は、『生きる』の方は昔リバイバルで観たことがあるのですが、『天国と地獄』は未見なので、黒澤作品はもっと緊迫した展開なのかなーと思うと、その辺がやはり黒澤監督は超えられないのか?なんて思ったり。


ちなみにドラマの「生きる」ですが・・・

映画『生きる』は、小津安二郎監督の『東京物語』と並んでわたしにとってはかなりカリスマ的な映画のひとつで、どうしても比べてしまいがち。。。
なかなか完成度は高く悪くはなかったのですが、松本幸四郎さん、どうしても内面的豊かさ素晴らしさが表に出ちゃって、とてもそれまで生ける屍のごとく無気力な生き方をしていた人という感じがしませんでした。
有名なブランコのシーンも、志村喬さんの表情がどうしても頭にこびりついちゃって少し違和感が・・・


とはいえ、最近のスペシャルドラマの中でもかなり見ごたえのある2つのドラマだったことにはかわりありません。
ほんとブラボーでしたわ。




おまけ


ドラマを見ていて、以前小樽に行った時のことを思い出して懐かしくなりました。
そのとき撮った写真が出てきたので、ちょこっと紹介。(^^;;;


携帯で撮った写真なのでイマイチですが、たぶんこれがドラマに出てきた、妻夫木くんが乗っていた観覧車ではないかと・・・
「石原裕次郎記念館?」のある駅の傍にありました。




名前忘れましたが、裕次郎記念館の裏?にあったマリーナ。




小樽の運河。
まるで絵葉書のよう。(^^;;;




夜の小樽運河。
きれいでしたわ~




夜の小樽の街並み。
なかなか趣のある、素敵な景色でした。
昼間より小樽は夜がきれいだったような・・・



また行きたいな~♪
お寿司とか、ネタが大きくてすんごい美味しかったんですよね~(って結局食い気かよ・爆)


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2 コメント

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ドラマは見なかったけど (ふーみん)
2007-09-17 02:14:36
小樽に引っ掛かったワタシ(笑)
2度ばかり行ったのですが、どちらも雪の時期。
非常に歩き辛かった記憶が・・・

1度目は、夕方から裕次郎記念館に入館して裕次郎ワールドに引き込まれ過ぎ、閉館時間間際に大慌てでガラス館とオルゴール館を巡り

2度目は、旦那と新婚旅行第二弾で(札幌移転時の開幕戦で。第一弾は沖縄キャンプ:爆)
タクシー運転手さんの紹介で、松山千春さんのイトコ(だったかな?)が経営するお寿司屋さん『千春寿司(そのまんまやん!)』に行きました

ゆっくり散歩出来たけど、やっぱり雪道は慣れないのでよそ見する事も出来ず
そういや運河も見てないなぁ←小樽で何をしてたんだワタシ!

そのうち、ゆっくり観光してみたい場所の一つです
ふーみんちゃん♪ (ルールー)
2007-09-17 22:16:17
石原裕次郎記念館、ふーみんちゃんも行ったのね!
わたしも数年前に行きましたわ。
せっかくだからついでに、って感じであまり期待しないで入ったのに、けっこう面白かったですよねー
以前、映画『黒部の太陽』の記事を書くときに、裕次郎記念館のこともチラッと書きました。↓

http://blog.goo.ne.jp/loulou824/e/bc6b400ada5a9423f519e8e512ea21a0

絵とか書とか、いろんな才能があってびっくりしたのを思い出しますわ。
わたしもかなりの時間をあそこで使いました。

小樽は景色やショッピングを楽しむのももちろんだけど、やっぱりお寿司だよねー
お寿司屋さんがたくさんありすぎて、どこが美味しいとかわからないから、わたしたちはなんか蔵を改造したみたいな、とにかくお店の外観とか内観で選んで入った覚えがあります。
ドラマ見ていたら、なんだか新しいスポットもいろいろ出来たみたいだったので、またぜひ旭山動物園とともに行きたいところですわ。