先日、知り合いに譲り渡した楽器ですが、現在の持ち主の許可を得ましたので、載せておきます。
Auguste Bonneville の4000番台の洋銀製のフルートです。
銀メッキしてありますが、さすがにメッキ自体は傷みもあります。
ロットの洋銀の場合、リップ・プレートは銀なのですが、
おそらくこのボンヌヴィルも銀なのではないかと思います。
ボンヌヴィルの場合、ロットのように製造番号で詳しい年代を特定できる資料にお目にかかっていないのですが、
このケースがこの楽器のオリジナルだとしたら、
”The New Langwill Index" によれば、この住所、Richard Lenoir 140 は1900年から1926年の間ということになるようです。
ボンヌヴィルはゴトフロワ Godfroy(ロットの義父) の元で働き、1876年に独立したそうです。
当時はロットの最大のライバル・メーカーであったと言っても過言ではないように思われます。
ジャンニーニの本によれば、元々は jeweller 宝石細工人、もしくは貴金属商だったようで、
そのせいか? 刻印などは無骨なロットよりも繊細で優美に思えます。
以前は銀のボンヌヴィルも2本あり、それらの刻印の優美さと言ったら・・・・。
きちんと撮影しておけばよかった・・・・。
洋銀と言えども、トーンホールは引き抜きではなく(もっともこの時代はまだ引き抜きの技術は無かったと思います)、
きちんとハンダ付けしてあり、実にしっかりした響きがします。
楽器自体の重さで洋銀と気付きますが、知らないで吹いたら、現代の洋銀とはまったくと言っていい程、違った響きで、
銀の楽器と勘違いしてしまうかもしれません。
現代の 【洋銀=初心者向け=安物】 という図式は当てはまらないことと思います。
洋銀という素材を最初に使ったのはロットらしいですが、やはりロットの洋銀も素晴らしいものでした。
この楽器は管自体は巻管かどうかは確認していません。
ロットとの比較で言えば、ピッコロにも当てはまることですが、
このボンヌヴィルの方が若干、扱い易い=吹き易い 気はします。
きちんと計ってはいませんが、歌口もロットよりも若干大きめかもしれません。
その響きはロットが性格のはっきりした音とすれば、それよりも優しい感じを受けますが、
やはり倍音の豊かな艶やかなオールド・フレンチの素敵な音色を持っています。
キイ・ワークも美しいです。
Ais レバーに萌えます(笑)
ケースも薄くて無駄が無いのがなんとも素敵です。
この楽器は自分でオーバーホールをして、ほぼケースから出しっ放しで、気が向いた時に吹くという感じでしたが、
以前、これを吹いて、忘れられないという方の元へ旅立ちました。
コンサートに使うために現在、調整に出されたということなので、私の手元になんとなくあるよりは良かったことと思います。
オールド・フレンチがこうして広がって行くのは嬉しいことです。
ちなみに洋銀はフランス語でMaillechort 。
これは「マイショー」と発音するのだそうで(フランス語の権威に確認しました)、
くれぐれも「マイユショール」とか言わないようにしてください。
かなり恥ずかしい・・・・ と思います(苦笑)。
Auguste Bonneville の4000番台の洋銀製のフルートです。
銀メッキしてありますが、さすがにメッキ自体は傷みもあります。
ロットの洋銀の場合、リップ・プレートは銀なのですが、
おそらくこのボンヌヴィルも銀なのではないかと思います。
ボンヌヴィルの場合、ロットのように製造番号で詳しい年代を特定できる資料にお目にかかっていないのですが、
このケースがこの楽器のオリジナルだとしたら、
”The New Langwill Index" によれば、この住所、Richard Lenoir 140 は1900年から1926年の間ということになるようです。
ボンヌヴィルはゴトフロワ Godfroy(ロットの義父) の元で働き、1876年に独立したそうです。
当時はロットの最大のライバル・メーカーであったと言っても過言ではないように思われます。
ジャンニーニの本によれば、元々は jeweller 宝石細工人、もしくは貴金属商だったようで、
そのせいか? 刻印などは無骨なロットよりも繊細で優美に思えます。
以前は銀のボンヌヴィルも2本あり、それらの刻印の優美さと言ったら・・・・。
きちんと撮影しておけばよかった・・・・。
洋銀と言えども、トーンホールは引き抜きではなく(もっともこの時代はまだ引き抜きの技術は無かったと思います)、
きちんとハンダ付けしてあり、実にしっかりした響きがします。
楽器自体の重さで洋銀と気付きますが、知らないで吹いたら、現代の洋銀とはまったくと言っていい程、違った響きで、
銀の楽器と勘違いしてしまうかもしれません。
現代の 【洋銀=初心者向け=安物】 という図式は当てはまらないことと思います。
洋銀という素材を最初に使ったのはロットらしいですが、やはりロットの洋銀も素晴らしいものでした。
この楽器は管自体は巻管かどうかは確認していません。
ロットとの比較で言えば、ピッコロにも当てはまることですが、
このボンヌヴィルの方が若干、扱い易い=吹き易い 気はします。
きちんと計ってはいませんが、歌口もロットよりも若干大きめかもしれません。
その響きはロットが性格のはっきりした音とすれば、それよりも優しい感じを受けますが、
やはり倍音の豊かな艶やかなオールド・フレンチの素敵な音色を持っています。
キイ・ワークも美しいです。
Ais レバーに萌えます(笑)
ケースも薄くて無駄が無いのがなんとも素敵です。
この楽器は自分でオーバーホールをして、ほぼケースから出しっ放しで、気が向いた時に吹くという感じでしたが、
以前、これを吹いて、忘れられないという方の元へ旅立ちました。
コンサートに使うために現在、調整に出されたということなので、私の手元になんとなくあるよりは良かったことと思います。
オールド・フレンチがこうして広がって行くのは嬉しいことです。
ちなみに洋銀はフランス語でMaillechort 。
これは「マイショー」と発音するのだそうで(フランス語の権威に確認しました)、
くれぐれも「マイユショール」とか言わないようにしてください。
かなり恥ずかしい・・・・ と思います(苦笑)。
http://fr.wikipedia.org/wiki/Maillechort
以前#10xxの銀のBonnevilleと#27xxの洋銀のLouis Lotが手元にありました。
Bonnevilleは別のOld Haynesを使っていた頃で、Bonnevilleがどうこうとわからないうちに手放してしまいました。
洋銀のLouis Lotは巻き管、ソルダードで、とてもよく鳴りました。リッププレートが銀かどうか、あれだけ使っていたのに、記憶がありません。歌口のサイズは若干大き目だったかもしれません。歌口のサイズの計測をコレクションしている方がいらっしゃるので、詳細の確認は可能でしょう。
楽器を何本ももっていてもしょうがないので、この洋銀のLouis Lotも楽器屋に委託して売りました。持って行ったとき社長に「こんな楽器買う人いないよ」と冗談言われましたが、1ヶ月経たずに旅立っていきました。
発音は難しいですね。"Louis Lot"も少し前まではルイローだったようですし。
おっと! 失礼しました!
打ち間違えました。早速訂正しました。
ありがとうございます!
ロットの洋銀のリップは全て銀かと思っていましたが,いまロットのカタログを見ましたら、
G.シャンビーユのカタログにはリップ銀と書いてあるものの、その前の代までは何も書いていませんね。
洋銀を銀メッキするオプションは出ていますけど。
ちょっと疑問が湧いてきました。
あと、洋銀の楽器のリップをゴールドにするというオプションも発見!
ちょっと吹いてみたいですね。
Maillechortは仏語辞典の発音記号を見ると、やはり マイユショールではないようです。
せいぜい マイショー(ル) でしょうね。
夜更かしして見逃しました。
来週のBS朝日の再放送を観ようと思います。
素敵な情報をありがとうございます。
ロットならば4000番台をお使いではないでしょうかね?
DorusシステムをG#オープンに改造したものと伺っています。
http://ja.forvo.com/word/maillechort
カタカナにするとマイショーですね。
http://www.larrykrantz.com/ppguide/ppguide.htm
でLouis Lotの発音が聞けます。Kujalaの矢印が2つあるところの下あたりです。tの発音がはっきりしているので、どこからルイローが出てきたか謎です。
色んなサイトがあるんですねぇ。
ありがとうございます。
思わずデュフレーヌを何べんも聴いてしまいました(笑)
「ルイ・ロー」は昔、フランス語で【語末の子音字は原則として発音しない】という原則を
「全てに当てはめてしまった思い込み」から語り継がれてしまったものと思われます。
http://skomatsu.free.fr/hatsuon/hatsuonUNICODE.htm
「アルテ→アルテス」しかり、「ドリュー→ドリュース」しかりですね。
偉い先生が文字にしちゃったので、皆、そう思い込んだんですね。
他に情報もなかったし・・・・。
現代になって正しく呼べてよかったですね(笑)。
フランス語学や音声学を学んだものとして意見ですが、Maillechortのカタカナ表記はやはり「マイユショール」のほうがいい感じではないでしょうか。
「マイショー」などとするのは、たとえば英語のbaseballを、実際の音をあらわしていないからといって「ベイスボ」と書こうというようなものです。(まったく同じ理論で、Lotも「ロット」と転記するのは間違いで、「ロ」とすべきだということになっていまいます。)
どだい日本語のカタカナで外国語の音を正確に転記することは不可能であることを前提と考えたうえで、一般的な転記のルールにのっとることのメリットのほうが大きいと考えますが、いかがでしょうか?
こんばんは。ご訪問ありがとうございます。
フランス語学や音声学に基づいたご指摘もありがとうございます。
しかし発音に関しては既に上のスレッドで終わっております(笑)
私はフランス語にはまるっきり疎いので
私が心から信頼するフランス語の権威に伺いました。
その方にははっきりと
「これはマイユショールではないんですよ。マイショーです。」と言われました。
なので今更「マイユショール」と書いたり発音するようなことはいたしません。
また上のスレッドにもある通り
フランス人の発音を効く限りでも私には到底「マイユショール」には聞こえません。
↓ここからMP3をダウンロードして聞いてみてください。
http://ja.forvo.com/word/maillechort
私には表記するには「マイショー」と聞こえるのですよね。
申し訳ございませんが「マイユショール」は「いい感じ」ではありません。
Lot ロットに関しても上のtetsuさんのスレッドをご参照ください。
はっきりと t が聞こえます。
それを日本語で正確に表記するのは困難だとしても私にはそれを「ロ」と表すだけの
「度胸」はございません(笑)
聞こえる物は聞こえますから。
「ロートゥ」と書いた方が近い気もしますが、それも面倒です(笑)
baseballのベイスボも私にはどうでもいいです(笑)すみません。
ballを今更ボーと言ったって日本では通じないことと思われます。
矛盾するかもしれませんが、「一般的な転記のルール」というのも
私には判りませんのでどうでもいいのです。
逆に「一般的な転記のルール」というのがおかしいのではないか?と思ってしまいます。
それにおっしゃる「メリット」というのが理解できません。
日本では「マイユショール」が「一般的な転記のルール」に則っていて
それにどういう「メリット」があるのですか???
一般の日本の人々がフランス語で洋銀のことをもう皆が「maillechort」という単語であることを当り前に知っていて、それが「マイユショール」と日本語で表記するのだという前提が出来上がっているのですか?
もしそうなのであれば「マイユショール」と書くことで誰にも通じるという「メリット」やらがあるのかもしれませんが、そんなことってあるのですか???
私はもともとおかしいものをおかしいと感じただけのことですが、
むしろホントのことを知っている人から見たら
「マイユショール」と書くことの方が、理屈は判ったとしても奇異に感じると思いますが。
ご指摘はありがたいのですけど、そういう訳で替えるつもりはございません。
むしろそのことに気が付いて「マイショー」という表記が広がればいいのにと考えている次第です。
なので「一般的な転記のルール」とやらで「マイユショール」と書くのも結構なのでしょうし、
そう表記したい方はそうお書きになればよろしいと思います。
しかし私はこれからも「マイユショール」とか「ロ」という表記を見たら
「ああ、恥ずかしい・・・」と感じてしまうことと思います。
そこは自分の感性を大切にいたします。
それにここは私のブログですのでね。
ありがとうございました。
幽霊ブログにコメントをありがとうございます(笑)
ボンヌヴィルをお持ちなのですね。素晴しいです。
洋銀の楽器には銀メッキが掛けてありますが、あれは表面にブツブツが出たり筋が入ったり辛いものがありますよね。
もし帰国なさることがありましたらアキヤマフルートさんにご相談なさってはいかがでしょうか?
メッキに関してもそんなに高額ではなく引き受けてくださるのではないでしょうか?
(無責任発言ごめんなさい>アキヤマさん)