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「つっこみ力」

パオロ・マッツァリーノ 著
ちくま新書 645
2007年2月10日
700円+税

前作が小説を入れたりして試行錯誤感が漂って
いたのに対して、この第三作は全編を講演風で
通しており違和感なく一気に読み下せます。

いや、正確には途中に色々余興が入るのですが
それで流れが途切れないところが著者の筆力
ですかねぇ。

さりげなく鋭い言葉が並んでいます。
「ほとんどの社会問題は、だれも正解を知らないし
正解があるかどうかもわからない。」
「経済学って、どこか現実離れした理論や理想を、
むりやり現実に当てはめようとするから、経営者や
実務家にバカにされるんじゃないかしら」
「すべてのデータには、それを作成した人間の、
なんらかの意図や偏見が裏に隠されています。」等々

「面白さ」ということを中心軸として完成度の高い
本に仕上がっていますが、これを面白いと思う人は
実は意外に少ないのかも。
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