やまたび茶飯事164

物言えば唇寒し

BGMの話3

2017-07-12 12:34:05 | オーディオ

パソコンのアナログ音声端子から出す音が雑音にまみれているのは、デスクトップオーディオでUSBから音を取り出すようにしたときに気づいたのだったが、その時に買った、たった1000円程度のUSBオーディオ変換アダプタ PL-US35APUSBにも当然DACは内蔵されているわけである。

要するに簡単なICチップがその役割をしているのだろうが、一方に数十万円もするようなDACがあることを思うと、やることは同じだろうに、どこにそれだけの差があるのだろうと電気に疎い私などは考えてしまう。音にこだわらない人には理解不能なのがオーディオマニアの金銭感覚なので、キリなく高いものを造ってしまうのだろう。

ともあれ、メインシステムの音を飛ばす作戦で、DACでの音の差がおそろしくあることはわかった。デスクトップオーディオで小音量で流しっぱなしにしている音楽くらいではPLANEX、PL-US35APUSBで充分のようにも思うので、なおさらロッジのBGMなどにそうこだわることもないわけだが、そこは音マニアの端くれとしては、ちょっと色気を出してしまう。

BGMの音源をビデオデッキからパソコンに替えたとき、むろん音はUSBから出力することにし、古いMDデッキを利用する方法を思いついた。DENON DMD-2000ALにはDCD-S10と同等のDACが付いており、しかも単体で使えるというのである。

MDはカセットの代わりになって、世間に浸透するかと思われたが、ほとんど一瞬にして消え去った。その早さはレーザーディスク以上だったのではないだろうか。デッキなどすでに誰にとっても無用で、さらにそのジャンク品ともなればオークションでもほとんど値がつかなかった。

それを3000円程度で入手した。正価が148000円だから気の毒なような値段である。しかしやってきたDMD-2000ALはやはりジャンク品で、たまたま一枚だけあった手持ちのMDを入れてみると、吸い込むがすぐに吐き出す。単体で使えるはずのDACはMDの認識と連動しているらしく、これもまったく使えなかった。

これは失敗だったかと落胆したが、わからないなりにカバーを開いて中を見てみると、MDが入ってすぐに吐き出すものの、その入った状態の一瞬にはDACが外部入力にできることに気づいた。要するに、その状態を維持できればいいわけで、適当なプラスチック片をかませて、吐き出す動作をさせないようにした。






これが成功したときはうれしかった。これにてBGMには分不相応なDACを使うことになったのだったが、さすがにこの用途では音の差ははっきりとはわからなかった。安く上がったものの大きくて邪魔だったが、4年くらいはこのまま使っていた。さよならしたのは、時々外部入力ができなくなって、その理由はわからなかったが、まあ、場所を食う装置がそろそろ目障りになってきたからだった。オークションに出したら買った値段と変わらない価格で落札され、その金で買った代替DACが、USBDACとしてはもっとも廉価なMUSE Audio USB-DACだったが、一般にはこれでまったく問題のないDACだと思った。


このDACは、ミニノートパソコンでコンパクトなオーディオシステムを組むのに凝ったとき、その組んだシステムのひとつに組み込んで、そのまま売却してしまった。

それで代わりに使うことになったのは、最初にデスクトップオーディオで使った1000円のPLANEXのアダプターと同等品、であった。巡り巡って、結局、BGMくらいにならこれでも充分だったというお粗末。


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