南斗屋のブログ

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弁護士会における苦情対応(レポートより)

2009年03月06日 | 未分類
 前回
依頼している弁護士に不満があるとき
という記事で、依頼している弁護士に不満があるときにどのように対応したらよいのかを書きました。

その中で、弁護士会における苦情対応について触れましたが、調べてみましたら、そのことについて、日弁連の会報に載ったレポートがありますので、紹介しておきます。
弁護士会における苦情対応(→pdfファイル

 同レポートによれば、

1 2006 年1 月から12 月までに全国の弁護士会での苦情の受付件数は
  合計で7,035件(その前年の受理件数は6295 件)
で、前年よりも11%も増えている

2 苦情等の内訳は多い順に並べると次のとおり。
「対応・態度等」 2697件
「処理の仕方」 2451件
「処理の遅滞」 1149件
「報酬等」 864件
「裁判結果への不満」 526件
「預かり金処理」 201件
「その他」 973件
というようなところが目に付きます。

 このレポートからは一番多い苦情は、
「対応・態度等」
ということになっております。
 弁護士が依頼者に対してとる対応・態度に問題があれば、これは甚だ依頼者にとっては迷惑なことだと思いますが、この記事の冒頭でも触れた過去記事でも書いたように、双方のコミュニケーション不足からこのような不満が生じることもありますので、依頼した弁護士とよく話し合った方がよいのではないかと思います。

 弁護士の中には、社会的経験を積むことなく、学生から弁護士という職業に就くものも少なくありません。そのような中で、弁護士事務所の中に入ると、既にいる弁護士を態度を知らず知らずに学んでしまうものです。
 弁護士事務所の中でも、社会的なマナーは自分で学べというような雰囲気もありますし、そもそも新人弁護士の仕事にすべてトレーニングする弁護士がついていくわけにもいきませんので、新人弁護士が依頼者とどのような応対をしているかを細かく把握することはできません。
 かくして、弁護士の依頼者に対する態度が知らず知らず悪くなるということは、一般論としてはありえます。

 これをただすのは、ひとりひとりの弁護士の自覚をまつしかなく、また、この自覚を促すのは、依頼者の声であると思います。


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