8月6日午後5時半。
陽が水平線に近づき、空や雲や海の表情が刻一刻と変わり始める。
まるで厳かな交響曲を目で聴いているかのような本日の夕焼け。
8月7日午前5時。
こんなに早く起きるのは、極めて珍しい。
コーヒーとカメラを持って借家の裏の「風の丘」へ犬と共に行く。
まだ低く厚い雲がゆっくりと東から流れ、白々と夜が明けていく。
ふと上を見ると、欠けた白い月が薄明の空に美しく映えている。
西方を眺めると、未だ弱い太陽光線に照らされた雲が茜色に染まっている。
朝の海風と鳥のさえずりが心地よく、まだ冷えた空気が鼻腔から全身に染み渡る。
間もなく、水平線の彼方から溶岩のような色の光の塊が見え始める。
今日も暑くなりそうな予感。
早起き。
たまにはしてみるもんだね。
K