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ワールド・トレード・センターを渡った男

2006年09月17日 01時01分34秒 | 雑記
 娘のいつもの答えは、「ストーリータイムは?」である。

これは、我が家で毎晩の恒例となっている、寝ながら親が娘に本を読んで聞かせる行事のことである。「子供は外で元気に遊んでれば良いのだ」と、娘には勉強もろくに教えないグウタラ親父の罪滅ぼしとも言えようか。だが、ストーリータイムだけは、何とかこの5年ほどほぼ毎日継続している。

 ところで、娘に読む本の中には、自分にとってはあまりにも面白くないが故に、目蓋が鉛の如く重くなり、読んでいる最中に、 「<m(__)m>、もうだめだぁ~」と娘より先に寝てしまうこともあれば、娘がいつの間にか寝入った後でも、つい先が気になり、そのまま最後まで読み進んでしまう程面白い本に出会うこともある。
 
 今晩読んだ絵本は、Caldecott Medal賞(全米図書協会が1年に1回選ぶ最も優れた子供用の絵本に与えられる賞)を受賞した作品だけに、絵も内容も素晴らしく、読み手としても声に感情が入った物語であった。

 事実に基づいて書かれたとされるこの本のタイトルは、[The man who walked between the Towers]。1974年、完成間近のワールドトレードセンターの2つの建物の間(地上約400メートル)に、友人の助けを借りて綱を張り、その上を自分の両足で渡った1人の曲芸師の物語である。話し自体が驚愕すべき内容なのであるが、臨場感溢れるイラストがまた素晴らしい。綱渡りをしている上空からの俯瞰図などは、高度感もさることながら、ビルの谷間を吹いたであろう風をも感じさせるような、背筋にゾクッとくるリアリティ抜群の絵だ。

 この主人公の綱渡り風景や人物像は、こちらより参照可。

 そのような歴史的背景をも有するワールドトレードセンターの破壊と共に多くの犠牲が出たテロ事件より、先日の11日で早5年が経過した。K