遠州のかめの『山へ行かざぁ』

山の景色・花の写真、山歩きの記録。

七面山(山梨県) 2011-05-14

2011年05月18日 | 7.甲斐

七面山(しちめんざん) 1989m 天気:晴れ

 君は何の為に山に登るのか?。手当たり次第に登るのか、百名山を目指すピークハンターか、さては山岳会の美人人妻目当てのマドンナハンターか。かめは何のために登るのか。そうだ、忘れていた、かめは、ミッションのために山に登る。

 R52を早川の標識で曲がり、角瀬で七面山の標識を見たら左へ入ると、ネットで見たとおりの駐車スペースが目に入り車を停める。看板の地図を見ると林道の先に登山口が有りそうだ。少し先まで歩いて偵察したが登山口が見つからなかった。地図を見直して登山口を探す。

 ↓北参道登山口。写真のおじさん埼玉県熊谷からの方。一緒に歩いたり先に行って頂いたり。

 登山口は、奥に見えているお寺に入り、左へ墓地を抜けると七面山の裏参道が鳥居をくぐって続いていた。道はジグザグに植林の斜面を登っていく。少し登ると、登山路脇にヒル対策の塩水がスプレイとペットボトルに入れて置いてあり、「20丁目まではヒルに注意」と書いてある。今日びどこへ行ってもヒルとクマは要注意だそうだ。敬慎院が50丁目で1丁目毎に標石が設置されている。道はずっとジグザグの参道で展望も無く面白見は無い。随分登ってやっと安住坊に着いたが、まだ半分も登っていない。ここには巨大な栃の木の前にベンチ・トイレが有るが、休憩場所の地面がチョットぬかっていて微妙だ。うわぁっ、ナメクディ踏んじゃった・・・きもい!!。

 ↓安住坊

 ここから先も、今までと同じ整備された太い参道が続く。時々屋根の掛かった休憩舎が有り、大きな休憩舎には沢水を引いた水場が有る。展望や花に恵まれない参道歩きだが、たまにヤマイワカガミ、一箇所だけにシロバナエンレイソウが見られた。

 ↓ヤマイワカガミとシロバナエンレイソウ

 高度が上がってきたのだろう、右手樹林越しに布引山と笊ヶ岳が見える。とんがって見える笊ヶ岳は小笊のピークでしょうか。やがて急な登りもやっと終わり、録音の読経の声が聞こえると奥の院の横手に飛び出す。そのまま進めば大きな奥の院の表に出た。ここにもベンチと綺麗なトイレが有る。

 ↓奥之院

 奥の院からは参拝道もダートだが立派な林道になる。途中右手に二の池があり、水がこんこんと湧き出している、、様に見えたが、実は池の真ん中までホースを引いて水を入れている様でした。

 ↓二の池証拠写真

 林道を少し進めばやがて敬慎院に到着した。こんな山の上によくもこれほど立派なお寺を建てられたもんだ、と、いやはや。本堂の奥には結構大きな一の池が有り、池端に下りてみる。対岸の木の上に大きな鳥がとまっていた。

 ↓敬慎院

 本堂前の階段を登れば、有名な富士山撮影ポイントの山門が有る。ここは山門を額にしてダイヤモンド富士を撮影するポイントだ。ダイヤモンド富士は毎年彼岸の頃に見られるらしい。山門を抜ければ視界が開け、ここは富士山の大展望台。

 ↓定番の山門富士

 山門を抜ければ目の前に富士山

 山門の先から右へ七面山への登山道が続く。直ぐ先に大掛かりな荷揚げ用ケーブルの施設があるが、まるでスキー場のリフトの様だ。この先はサルオガセがかかる芽吹き始めた落葉松林の中に太い道が続いている。下草の笹原は丈も低く、すっかり枯れている。

 ↓サルオガセ

 やがて登山道は一人分の幅になり、ナナイタガレの下を迂回して、モミやコメツガの針葉樹の中を進む。ここらでやっと針葉樹のマツヤニの香りが高山に来たことを感じさせてくれる。足元にはところどころにバイカオーレンが小さな花を咲かせて、目を楽しませてくれる。

 ↓バイカオーレン

 傾斜が緩くなり、最後に少し登れば七面山の山頂に到着した。山頂は切り開かれているが展望は無い。樹林に囲まれた静かな山頂だ。

 ↓七面山山頂。左の石積みは展望指示板。

 休憩もそこそこで希望峰へ向かう。登山路は一旦緩やかに下るが、落葉松林の道は落ち葉が積もってふかふかだ。道脇にはバイカオーレンが小さな群落を作っている。道は今までに比べて格段に細くなるが、迷うほどではない。少し下って少し登れば片側が開けた小さなピークに登り付いた。標識も無いが、希望峰に間違いなかろう。埼玉の単独者が既に到着して休んでおられた。

 ↓希望峰 南アルプスの展望

 ここの展望は素晴らしい。北岳から塩見、悪沢・正面には笊・布引と聖岳・上河内岳、チョット左に光、もっと左に大無間。正面の笊・布引が大きいが、その陰に赤石が隠れてみえないのがチョット恨めしい。そのかわり(か?)東の樹間からは富士山が望める。展望を楽しみながら昼飯にする。すぐに、静岡からの単独の方が登って来られた。昼飯後には、埼玉の単独の方にチーズ・ようかんで餌付けをされて満腹になってしまった。普段はまぁ食べる事は無いだろう一口ようかんも、山で食べればとてもおいしかった。

 さぁて、七面山に戻ったら今日のミッションだ。冒頭の写真を思い出してくれ。ミッション「七面山で六面パズルを解いてみろ」。一面多いから解けるはずだ・・・

 ↓解けた~

 帰ろうとしていると栃木の方が登ってこられた。この方は、沢を詰めて希望峰に登って来られたとの事。少し話してから埼玉の方を追いかけたが、ついに後姿も見られなかった。

 帰りは表参道を下った。こちらは丁目の間隔が裏参道よりも短い。さすがに表参道だけあって参拝の登山者が沢山登ってこられる。白装束の団体さんともすれ違う。随分と大人数で、ベンチで通過するのは待っていたら3分ほどかかった。ここで先ほどの沢屋さんが追いついてこられたが、あっという間に走って下って行ってしまった。こちらはよたよたになってやっと羽衣の登山口に着いた。すぐ近くの白糸の滝を見て林道を角瀬に戻る。舗装の林道を歩いていたら、山頂で会った静岡の単独者が通りかかり、車に乗せてもらった。ズルして角瀬に着いたのだが、埼玉の方の車は既に見当たらなかった。静岡の方も「あの人、下り早かったっすよ」とおっしゃておられました。

 七面山は静かな山頂と展望の希望峰、その間の登山道は感じが良い。しかし、ここはやはり宗教の山だ。山歩きの領域は敬慎院から希望峰の間だけですね。

 さぁて、家に帰ったらバラバラにしたルービックキューブを何とかして元に戻さなければ・・・えっ、山頂ミッションで解いたのでは??・・・

  TIME

角瀬(6:35)→安住坊(8:20)→奥の院(10:25)→(10:45)敬慎院(10:55)→七面山(11:45)→(12:10)希望峰(13:15)→七面山(13:50)→敬慎院(14:20)→羽衣登山口(16:00)→(16:25)角瀬  170km 3h


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