無限の可能性!日本版LLP(有限責任事業組合)の鼓動

LLPによってビジネスモデルの選択ワクが大きく広がります。そんな日本版LLPに関する情報を発信していきます!

日本版LLP(有限責任事業組合)とFC(フランチャイズ)ビジネスの相性

2005-05-31 19:34:32 | LLPビジネスソリューション
今日は、日本版LLPがFCビジネスに十分活用できるものなのか、それともあまり使えないものなのか、考えてみたいと思います。

FCビジネスといっても、千差万別で一概に判断することはできないのですが、個人的な意見ということで、自由に書いてみようと思います!

FCビジネスには、フランチャイザー(FC本部)とフランチャイジー(加盟店)が登場しますが、ここでは、フランチャイザー(FC本部)の視点で検討してみることとします。

FC本部の収益構造:(下記アイテムの組み合せ)

1.加盟金
2.出店時コンサルテーション、店舗工事
3.売上ロイヤリティ
4.利益に対するロイヤリティ
5.商材供給時の卸売りマージン
6.月額固定ロイヤリティ など

初期売上を除くと、

3.売上ロイヤリティ
4.利益に対するロイヤリティ
5.商材供給時の卸売りマージン
6.月額固定ロイヤリティ など

が、継続的な収入源と考えられます。

LLPの特徴は、共同事業であり、損益分配が大原則です。その場合、上記収入源のどれに近いかというと、「4.利益に対するロイヤリティ」と言えるでしょう。

では、FC本部から見て「4.利益に対するロイヤリティ」とはどのような性格のものに見えるのでしょうか?

 利益ベースでロイヤリティをチャージすると

 [メリット]
   ① フランチャイジー(加盟店)は、利益が出た場合にのみロイヤリティを支払えばよいため安心感を与える。(加盟店募集にプラス)
   ② 本部側のビジネスに対する自信として評価される。(加盟店募集にプラス)

 [デメリット]
   ③ 赤字の店舗からロイヤリティを取ることが出来ない。(本部収益不安定化)
   ④ 利益計算を本部が管理しなければならないため、オンラインシステム投資等多額の初期投資が必要
    
以上のような、特徴が考えられます。

そして、仮にフランチャイザー(FC本部)とフランチャイジー(加盟店)がLLPを組成して有限責任事業組合契約を締結することにより、FCビジネスを展開すると考えた場合、どんなメリット、デメリットが考えられるのでしょうか?



 [メリット]
   ① 運命共同体としての一体感、連帯感をフランチャイジー(加盟店)に与える。(加盟店募集にプラス)

 [デメリット]
   ② LLPを解消する場合、フランチャイズ契約よりも結びつきが強いため、トラブルが大きくなる。(ような気がします)


以上から、勝手な意見ですが、単純にフランチャイズ契約に代替するカタチで、LLPを活用するのは、難しいように思います。

但し、少しカタチを変えると面白いスキームが組めそうな気もします。



加盟店とFC本部はまさに「二人三脚の運命共同体!」という企業哲学を表現したいFC本部にとっては、一考の価値があるのでは?えっ、ない・・・
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米国LLCから学ぶ日本版LLP(有限責任事業組合)の将来像

2005-05-30 21:14:07 | その他
こんばんは、今日は共同事業組織の具体例を見てみたいと思います。

経済産業省が、日本版LLC制度(LLPではなく最初はLLC)の研究を始めた当初、

「人的資産を活用する新しい組織形態に関する提案-日本版LLC制度の創設に向けて-」


という報告書を発表しています。
http://www.meti.go.jp/feedback/downloadfiles/i31117dj3.pdf

その13ページ目に、「モスキート投資銀行(ロバーツ・ミタニLLC)」という会社が紹介されていて、個人の専門的知識やノウハウを使った専門企業とあります。面白そうだったので、検索エンジンで調べてみると、代表者が書いた本あり、早速購入して読んでみました。

ニューヨーク流たった5人の「大きな会社」―我々の仕事の仕方・考え方
神谷 秀樹 (著)


少し内容を紹介すると、

「そもそも当社の損益計算書には人件費という勘定科目がない」

「あらゆる収益は七割がその取引を獲得してきた人に属し、三割が会社に属するというルールがある」


などと、過激?!な内容となっています。完全実力主義と構成員間の完璧な平等を素直に実現化しているとも言えます。是非、一度興味のある方は読んでみて下さい♪
(※上述の、~三割が会社に属する~とは、会社の家賃ほか経費に充当)

日本でもLLP制度が定着してくると、このような実力主義の組織が数多く誕生してくることとなるでしょう。

完全実力主義という言葉や定義があるのか知りませんが、

評価する人は社外の取引先、評価値は売上金額


そんな仕組みが完全実力主義と言えるのではないでしょうか?それって、個人事業主やオーナー社長と同じと言うことですね!

ではでは~
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日本版LLP法成立における附帯決議?!

2005-05-29 21:02:18 | LLPニュース
日本版LLP法(有限責任事業組合契約に関する法律)の国会通過の際、衆議院及び参議院において附帯決議というものが、付け足されています。附帯という文字の通り、法律を承認するけども、※※※についてしっかりやってね!という注文のようなものです。大体同じようなことを決議していますが、違う点のみ色を変えておきます。

【衆議院】
■会社法に基づき新たに認められる合同会社との違いを明確にしつつ、有限責任制等の特徴に関しても十分周知徹底すること

■租税回避行為への悪用を防止する観点から、有限責任事業組合に係る徴税に関し、その実効性および公正性を確保すること

■的知識を有する多様な人材の活用に資するため、有限責任事業組合の業務執行として認められる範囲の明確化を図るとともに、弁護士や税理士等のいわゆる士業が行う共同事業において、有限責任事業組合を利用することが可能となるよう、前向きの検討を進めること


【参議院】
■有限責任事業組合制度の運用に当たっては、債権者保護の観点から組合財産の保全が図られるよう努めるとともに、被雇用者に不当な不利益が生じることがないよう配慮すること。また、租税回避行為の悪用を防止する観点から、徴税における実効性及び公平性が確保されるよう努めること。

■中小企業者等の利用を促進する観点から、政府系金融機関の融資、信用保証協会の信用保証等の中小企業支援策を有限責任事業組合に係る事業においても活用できるよう努めること。


■法律の施行後においては、会社法に基づく合同会社との相違点を踏まえつつ、有限責任事業組合制度の施行状況について検討を加え、その結果に基づいて必要な見直しを行うこと。


この色を変えた部分について今後の対応に着目していきたいと思います♪


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ハンズオン型ベンチャー投資と日本版LLP(有限責任事業組合)

2005-05-28 18:09:18 | LLPニュース
国会答弁から読む日本版LLP(有限責任事業組合)Part2

タイトルを変えました。やはり国会答弁というのは、退屈という先入観で見られそうなので。。
日本版LLP法では大前提として、共同事業でなければ適用されません。


日本版LLP法

第一条(目的) 
この法律は、共同で営利を目的とする事業を営むための組合契約であって、組合員の責任の限度を出資の価額とするものに関する制度を確立することにより、個人又は法人が共同して行う事業の健全な発展を図り、もって我が国の経済活力の向上に資することを目的とする。


ではどこまで事業に参画すれば、共同事業性を認められるのかという疑問が生じてきます。特にビジネスへの投資(出資)であれば、なかなか共同事業ということにはならないのが、実情だと思います。では、昨今ベンチャー投資などで活用されているハンズオン型投資であれば、どうなのでしょうか?(ハンズオン型投資の解説は省略させて頂きます。)そんな国会(経済産業委員会)答弁での一幕です。


<議事録抜粋>

○直嶋正行君 つまり、出資のみを認めないのは、悪用して例えば税逃れに使われると、こういうことも考え得るんで、それぞれの個性を生かす、しかも直接業務に携わると、こういうところに限定をしたと、こういうことでございますね。
○政府参考人(寺坂信昭君) 先ほど申し上げましたとおりでございますけれども、LLPの今回制度を提案いたしましたそういう趣旨、それから今委員御指摘
いただきました、結果として租税回避的な利用というものを防ぐ効果もあると、そういう両面を考えまして、出資のみの参加ということではなくて、業務執行に全員参加していただくと、そういう制度を御提案しているところでございます。
○直嶋正行君 それで、出資のみで業務を行わない組合員は認めないということなんですが、例えば昨年十二月に取りまとめられました経済産業省の有限責任事業組合制度に関する研究会の報告を見ますと、提案といいますか、それを見ますと、例えば投資家が出資先の経営に関与する場合、いわゆるハンズオン型の出資であれば認められると、こういうことも言われております。その辺は、ハンズオン型ならオーケーだという理解でよろしいんでしょうか。
○政府参考人(寺坂信昭君) 業務執行に参加をするということでございますので、いろんなケースがあるかと思いますけれども、今お話がございましたハンズオン型といいますか、そういう形で業務執行に参加をしておるということであれば、それはこのLLP法の対象になるというふうに考えてございます。<以上、議事録抜粋>


ハンズオン型ベンチャー投資が、LLP法が想定している共同事業性を有していると考えて間違いなさそうですね。

ではまた♪

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第162回国会 経済産業委員会 第14号
平成十七年四月二十六日(火曜日)
   午前十時開会
○政府参考人の出席要求に関する件
○有限責任事業組合契約に関する法律案(内閣提出、衆議院送付)

【以下、答弁しているお役人】

      経済産業大臣官
       房審議官     寺坂 信昭君
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国会答弁から読む日本版LLP(有限責任事業組合)Part1

2005-05-27 19:36:53 | その他
こんばんは、今日からは日本版LLP法が国会で承認を受けるために開催した経済産業委員会の議事録(平成17年4月26日)から、推進する経済産業省の意図、考え方そして問題点などを見て行きたいと思います。

<議事録抜粋>
○小林温君 最後に経済産業省さんにまた同じ質問をお伺いしたいと思いますが、後ほどベンチャーの視点というのを中心にまた法律案の中身について議論させていただきたいと思うんですが、やはり経済産業省さんは我が国の新しい産業をいかに育成して国際競争力を上げていくかということ、その責任を担っているわけでございまして、そういう点からも再度、このLLPとLLCの将来的な在り方について御見解をお伺いしたいと思います。

○国務大臣(中川昭一君) LLP、LLCはイギリス、アメリカがある意味ではお手本でございますけれども、日本が柔軟な企業活動をしていく上で非常に大事なポイントだろうというふうに思っております。
 日本の法制度におきましては、CとPとで沿革が違うわけでございますけれども、そこを何とか統合をしていきたいということで、法務省あるいは財務省、そして経済産業省で統合していきたいなということで、このLLP、LLC、若干時間的なタイムギャップがございますけども、これをやっていきたいなというふうに思っております。法人税の問題とかその他幾つかタイムギャップがございますけども、とにかく使い勝手のいいようにしていきたい、それがユーザーにとって非常にいいことだと思っておりますので、そういう意味でユーザーにとってプラスになるような制度をつくっていきたいというふうに思っております。
<以上、議事録抜粋>


くだらないことですが、みんな君付けで呼ぶのが面白いです..(笑)

さて、以下の答弁から立法サイドもLLCとLLPを、現在準備を進めている形態で満足しているわけではなく、今後さらに利用者にとって分かりやすく、使い勝手の良い制度に整備していくことを目指しているんだ、と再確認しました。また最終目標はやはりLLCの構成員課税(パススルー)の実現というところでしょうか。。。 

ではまた♪

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第162回国会 経済産業委員会 第14号
平成十七年四月二十六日(火曜日)
   午前十時開会
○政府参考人の出席要求に関する件
○有限責任事業組合契約に関する法律案(内閣提出、衆議院送付)

【以下、答弁しているお役人】

   国務大臣
       経済産業大臣   中川 昭一君
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組合からの組合員への給与は新しい問題(日本版LLP)

2005-05-26 13:34:00 | LLPの給与・源泉所得税
日本版LLPが始まるまで、「組合からの組合員への給与」問題はあまりクローズアップされることがなかったポイントだと思います。なぜ今までも民法上の組合組織が存在し、金融や不動産に偏っていたとは言え、活用されてきた経緯の中で、注目を集めることがなかったのでしょうか?
(今も注目しているのは私だけ?!(笑))

その理由は、ビジネススキームにあります。基本的なビジネススキームは、

○ 投資家 (節税効果や、運用利回りに期待を寄せるだけで、実際何もしない)
○ 運営会社(実際に業務に従事する企業等で、管理報酬や成功報酬を得ることが目標)
○ 運営担当者(運営会社の役員・社員のため、運営会社から給与等をもらう)

このような感じのものが多く、組合から直接個人が給与を支払う必要性があまりなかったのです。
しかし、これからの日本版LLP(有限責任事業組合)は、様々なビジネスに活用されることが想定されるため、「組合員への給与支給」の税務上取扱いは新しい問題と言えるのではないでしょうか?

何が給与所得区分に該当し、何が事業所得区分に該当するのか、是非、経済産業省から国税庁に事前照会を入れてもらえないかなぁと思います。 事前照会に対する文書回答等について (国税庁HPより)

偶然にでも経済産業省の担当者の方が当ブログを見てくれないだろうか??

【中小企業庁(経済産業省)より国税庁に事前照会を行った例】
投資事業有限責任組合契約に関する法律(ファンド法)の施行について
中小企業等投資事業有限責任組合に係る税務上の取扱いについて (PDF)

ではまた~
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日本版LLPの夜明け前

2005-05-25 13:57:00 | LLPに関する提案・意見
日本版LLP(有限責任事業組合)制度がなかった今までも、パススルー課税(事業体自体が所得課税を受けない課税)が無かった訳ではありません。昨今積極的に活用されてきたのは、匿名組合や任意組合を利用した節税商品や、ベンチャー投資ファンド、不動産投資ファンドのようなプロが運営するものが中心でした。
しかしこれからは、事業を行いたい人たちが、業種に関係なく利用できるツールになっていくと思います。

まずは、金融や不動産サービスで既存の組合組織の活用方法を熟知している企業が利用すると思いますが、その後ゆっくりと一般的なビジネスに普及していくような。。。

大袈裟に言うと、1994-1995年にインターネットが日本に入ってきたときと似ていると思います。まずはパソコン通信を以前から行っていたマニアに浸透し、IT技術の発展とともに一般化してくるという点で、日本版LLPも今後、特定の金融や不動産サービスで真っ先に利用されはじめ、その後法整備も一段と進み、一般化していく...と予測しています!(これも一種の煽り行為?!)

とても楽しみです♪
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日本版LLP(有限責任事業組合)と個人構成員の給与(その5)

2005-05-24 13:56:09 | LLPの給与・源泉所得税
【5】前回で終わりでは...書き忘れがあったので、延長戦突入です。

給与所得と事業所得の違いによって、こんな影響も生じる可能性があるっていうお話です。

例)
耗駄目駄有限責任事業組合 出資金額100万円
(組合員Aさん 50万円 組合員Bさん 50万円)

設立初年度 赤字1000万円 (取引先への負債[買掛金の支払い代金]1000万円)

業務執行組合員Aさんへの支払い(労働対価として)(第1期中) 750万円
その他社員・アルバイトへの人件費 2000万円

と、このような場合を考えてみたいと思います。

下記日本版LLP法の35条と36条から、仮にAさんが受け取った750万円全額が事業所得(損益の分配)とみなされると、大変です。

初年度欠損金 赤字1000万円―出資金額100万円=欠損額900万円(債務超過状態)

となり、分配額750万円<欠損額900万円 ∴負債1000万円のうち、750万円分につき、連帯債務者となります。

750万円とはいえ、既に生活費として大部分が消えてなくなっていることでしょうから、これはきついと思います。逆に、他の社員やアルバイト同様に労務対価として給与所得扱いとなれば、連帯債務を負う必要がなくなります。

従って、税務上微妙な問題ではあるのですが、事業所得とならないように、形式を整え金額の多寡も検討した上で、給与を支給することがと~ても重要だと思います。だって、これじゃ~、有限責任と言えなくなりますよね?!


日本版LLP法

第35条(財産分配に関する責任)

分配した組合財産の帳簿価額(以下この条及び次条において「分配額」という。)がその分配の日における分配可能額を超える場合には、当該分配を受けた組合員は、組合に対し、連帯して、分配額に相当する金銭を支払う義務を負う。

2 前項に規定する場合において、当該分配を受けた組合員は、分配額が分配可能額を超過した額(同項の義務を履行した額を除く。)を限度として、連帯して、組合の債務を弁済する責任を負う。

第36条(欠損が生じた場合の責任)

組合員が組合財産の分配を受けた場合において、当該分配を受けた日の属する事業年度の末日に欠損額(貸借対照表上の負債の額が資産の額を上回る場合において、当該負債の額から当該資産の額を控除して得た額をいう。以下この条において同じ。)が生じたときは、当該分配を受けた組合員は、組合に対し、連帯して、当該欠損額(当該欠損額が分配額を超えるときは、当該分配額。次項において同じ。)を支払う義務を負う。ただし、組合員が組合財産を分配するについて注意を怠らなかったことを証明した場合は、この限りでない。

2 前項の規定により組合員が組合に対して欠損額を支払う義務を負う場合において、当該分配を受けた組合員は、当該欠損額(同校の義務を履行した額を除く。)を限度として、連帯して、組合の債務を弁済する責任を負う。

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日本版LLP(有限責任事業組合)と個人構成員の給与(その4)

2005-05-23 17:17:10 | LLPの給与・源泉所得税
【4】ついに最終回!青山さんの所得は?!

日本版LLP(有限責任事業組合)の個人組合員で業務執行を行う青山さんに対する毎月の支給金額は、どのようになるのでしょうか?事業所得又は給与所得?

前回紹介した裁判事例の中で、次のようなことが書かれていました。

【事業所得】
①自己の計算と危険において独立して営まれ
②営利性、有償性を有し、
③反復継続して遂行する意思と
④社会的地位とが客観的に認められる業務 から生ずる所得をいい、

これに対し、

【給与所得】
①雇用契約又はこれに類する原因に基づき使用者の指揮命令に服して提供した労務の対価として使用者から受ける給付をいう。
とりわけ、給与支給者との関係において何らかの
②空間的、時間的な拘束を受け、
③継続的ないし断続的に労務又は役務の提供があり、その対価として支給されるものであるかどうかが重視されなければならない。


これらのことを、念頭に考えると、まず青山さんが月額50万円保証される見返りとして、

例えば、

①店舗での現場指揮監督義務を負い
②毎日スタッフ同様にタイムカードを押し(押さなくてもいいでしょが、前回の裁判事例の場合は押していました)
③勤務時間が定められ、
④同様の作業を、もし別の人に行わせるとしても同等の人件費が必要

のような状況があれば、給与所得として取り扱ってもいいのではないでしょうか?
(もちろん責任は負いかねますので、あくまでも自己責任で実行して下さいネ!)

有限責任事業組合は個人(又は法人)の集合体で、課税上個々の組合員(構成員)単位で考えるものだとしても、
組合自体が法的な契約当事者になり得ることから、組合と組合員の間に結ばれる雇用契約は成立すると私は考えます。(あくまでも私見ですよ~)

すなわち、アセをかいた分は、損益の分配の一部(労務出資)と見るのではなく、労務の対価として組合の必要経費として考えてよいと思います。

LLP法第11条(組合員の出資)
組合員は、金銭その他の財産のみをもって出資の目的とすることができる。


条文の中でも、金銭出資のみを認めていて、暗に労務出資を否定しています。
(※その他の財産とは、一定の現物出資のこと)


しかしながら、そのアセの値段を世間相場から逸脱して、高額に設定するとまず税務署から事業所得認定の指摘が入るものと思います。
世間相場ってなんじゃ~と言われるかもしれませんが、同業他社の同じようなポストの人の給与がいくらくらいかということで、調べれば大体分かると思います。

★ご注意★
今後のLLP法の政省令や税法、通達等で、私の考え方が通用しなくなることも考えられますので、その点ご注意下さい。もちろん、当ブログでもフォローアップはしっかりと行っていこうと思います。


では、また~ 
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日本版LLP(有限責任事業組合)と個人構成員の給与(その3)

2005-05-22 14:12:02 | LLPの給与・源泉所得税
【3】林檎殺人事件!じゃなくて、りんご生産組合訴訟。。

いい加減、引っ張りすぎ~? いえ、引っ張らせて頂きます。

平成6年に税務調査により、りんご生産組合(任意組合)の個人組合員が、りんごの生産作業を行ったことに対して支払われた賃金を給与所得として申告していたが、この賃金は組合に対する労務出資(金銭出資の代わりに、アセを流すので、利益分配してね♪というものです。SWEAT EQUITY[スウェット エクイティ]なんて洒落た言葉もあります。)として、事業所得(組合損益の分配)になるという税務署判断(更正処分)に対して争った事案です。結論からいうと、

国税不服審判所(納税者× 税務署○)



地方裁判所(納税者○ 税務署×)



高等裁判所(納税者× 税務署○)



最高裁判所(納税者○ 税務署×)


で、納税者側が勝利し、給与所得扱いとなりました。ここで注目していきたいのが、結果ではなく、裁判所がどのようなポイントに着目し、どのような判断を下したかということです。

判決文をネットで探してみたところ、納税者敗訴の高等裁判所分しか見つからなかったのですが、十分参考になるので、大切な部分を抜粋しました。(いいのだろうか。。。)



【税務署(徴税)サイドの考え方】

「~さらに、被控訴人の本件収入を給与所得であると解すると、仮に組合員全員が労務を提供しているような場合には、組合に発生した事業所得を給与として各組合員に支払うことになるから、これにより組合の事業所得が極端に圧縮されてしまうという結果を生ずる反面、組合員の給与所得については給与所得控除を通じて給与所得の金額が圧縮される結果となるばかりでなく、給与の支給により組合に対する出資に係る事業所得がマイナスになれば、事業所得と給与所得との損益通算によりさらに給与所得の金額が圧縮されることとなり、組合員の労務提供に対する対価を給与所得と認めることにより、著しい課税の不公平を招来し、所得税法が事業所得と給与所得を分けて課税の公平を期した趣旨を没却することになりかねず、被控訴人の右主張はこの観点からも採用することができない。~」


【過去の判例の引用】

「~ところで、
この点に関して、最高裁判所昭和五三年(行ツ)第九〇号、同五六年四月二四日第二小法廷判決・判例時報一〇〇一号三四頁は、弁護士の顧問料が事業所得か給与所得かが争われた事案において、所得税法上の事業所得(同法二七条一項)と給与所得(同法二八条一項)の区分に関して、「およそ業務の遂行ないし労務の提供から生ずる所得が所得税法上の事業所得と給与所得のいずれに該当するかを判断するにあたっては、租税負担の公平を図るため、所得を事業所得、給与所得に分類し、その種類に応じた課税を定めている所得税法の趣旨、目的に照らし、当該業務ないし労務及び所得の態様等を考察しなければならない。」としたうえ、

「事業所得とは、自己の計算と危険において独立して営まれ、営利性、有償性を有し、かつ、反復継続して遂行する意思と社会的地位とが客観的に認められる業務から生ずる所得をいい、

これに対し、

給与所得とは雇用契約又はこれに類する原因に基づき使用者の指揮命令に服して提供した労務の対価として使用者から受ける給付をいう。なお、給与所得については、とりわけ、給与支給者との関係において何らかの空間的、時間的な拘束を受け、継続的ないし断続的に労務又は役務の提供があり、その対価として支給されるものであるかどうかが重視されなければならない。」
と判示しており、~」


着目すべきポイントは、やはり色を付けた、「事業所得とは」、「給与所得とは」という部分です。最高裁では、状況から給与所得と考えるのが相当と言っており、実際に作業に従事する行為が、どちらの所得に該当する性格のものかを判断することが重要であって、組合組織だから即組合員への支払いは事業所得(損益の分配)と考える必要はなさそうです。

という、過去の裁判事例も考慮しつつ、また次回へ続く~!
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