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キャバレー

2014-12-14 16:33:59 | ★★★★★★★★★☆

監督 ボブ・フォッシー
キャスト ライザ・ミネリ、マイケル・ヨーク、ヘルムート・グリーム、ジョエル・グレイ、マリサ・ベレンソン
1972年 アメリカ
ジャンル:ミュージカル

【あらすじ】
1930年代の初頭、ナチスによるファシズム政治が台頭してきたベルリンの街。暗い世相の中で、政治に背を向けた人々が夜ごとキャバレーに集まっていた。そこで働くショーガールのサリーは、一流スターになることを夢見る自由奔放な娘。あるとき、彼女の部屋の隣にロンドンから来た語学生ブライアンが引っ越してくる。性格も生き方も間逆だったが、恋に落ちる2人。そんな2人の前に裕福でハンサムなマクシミリアン男爵が現れる。

【感想】
ミュージカルは対象年齢が幅広いものが多いが、本作は大人の世界を描いているのが特徴。未成年の頃にこの作品を鑑賞していたらきっと憧れていただろうと思う。同監督の「シカゴ」と比べても大人向けである。

女優になることを夢見てキャバレーで働く女の生き様を描く。

ショーで踊る時の華やかさとは裏腹に普段の生活が泥臭さが印象的。スターになれる人などほんの一握りに過ぎないという理想と現実をつきつけられる。しかも次第にナチスが台頭していく社会情勢の緊迫が重なってしまう。

普段は非常にサバサバした性格でありながらも、必死に何かにしがみつくように生きているサリーに魅かれるものがありました。ライザ・ミネリという人はこの役を演じるための女優だったと言ってもいいでしょう。本当にはまり役でした。

この作品にはとても好きなシーンがいくつもあります。なぜ中絶したのかと問われて一度は「きまぐれ」と答えるも、再び本当理由を問われて告げる会話のやりとりがとても奥深い。二人の別れのシーンで彼女が後ろを向いたまま一度も振り向かずに手だけを振る場面がサリーの人物像を象徴していて個人的に全ての映画の中でもお気に入りのシーンの一つです。二人の結末は決してネガティブではなく前向きに取れました。もう一組のカップルがユダヤ人が迫害されつつある中で人種問題を乗り越えて結婚にこぎつけたのも演出として効いていました。

ミュージカルですけど、音楽やダンスよりも、人物の魅力や繰り広げられる人間模様の面白さがとても気に入ってします。

お薦め度:★★★★★★★★★☆

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