Go The Distance!

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走ること(Swim, Bike, Run)が大好き
ウッドキャビンの部屋にようこそ!

トライアスロンが大好き!

2013-06-09 18:19:51 | アイアンマン
トライアスロンが大好き!



だから、こんな笑顔でゴール出来たのだと思います



3月末、退職
4月から2ヶ月、毎日トレーニング
"Road To Kona”
これが最大の目標

なんて言うと聞こえはいいですが…
いい年した男が40手前で仕事を辞めて、好きなことだけやっている自分勝手なヤツ
…というだけ
収入がないので、YOMEにはかなり負担をかけている
家族や親戚には白い目で見られ、これで結果が出なければイイ笑いモノだと知人に言われ
トレーニング量を増やせば強くなれる訳でもなく
焦りと不安
これで良かったのかという迷い
周囲への後ろめたさ

5月に入って、腸脛靭帯と内転筋を痛めて思うようにトレーニング出来なかった

どんなにあがいたってやっぱり自分の出来ることは限られている
そういう心のありようってレースそのものにも現れてくるんじゃないかなって

俺は何をしたいのか?
これからのレース、どんな風にフィニッシュを踏むのか

もう辛いだけのレースはやめよう

大好きなトライアスロンだ
苦痛に歪んだ顔でゴールしたくない

苦しんで、苦しんで…
それもぜ~んぶ受け止めて、そして笑ってゴールしよう

それまで
出来る限りのことはしよう
そして、当時は
レースを楽しもう

そう、思えるようになった

Ironman 70.3 Centrair Chita Tokonama Japan レース当日


午前4時過ぎ、目覚ましよりも前に脚(ハム)を攣って目が覚める…(^_^;
外の天気は雲があるものの晴れ
予報では暑くなるとのこと、昨年のレースのように後半のランで発汗が多すぎて痙攣など起きなければ…それに、右脚の腸脛靱帯が痛み出さなければ良いのだが…
まあ、それは今、気にしてもしょうがない

シャワーを浴びて、朝食を取りながらFBチェック
みんな、同じ時間に起き始めたようだ(^0^;)
3つのトラジションバックを持ってロビーへ
5時半に常滑駅に向かいシャトルバスでレース会場へ向かう
会場は選手よりもスタッフの数が多いぐらいだ
まだ、他の選手は到着していないようだ



まずはバイクラックへ
補給食の設置
昨晩、用意しておいた補給食を弁当Boxへ
ボトルに、ジェルを8個分
もう一つのボトルにクエン酸&BCAAを入れる



サドルのボトルケージにはレース中もらうボトルを入れるつもり
バイクの準備を終えてから、トイレで軽量化

その後、T1でバイクバックをセット

そのままスイム会場を横目にボディナンバリング
右腕のみにマジックで「480」と書かれる

まだレースまで1時間ある
再度トイレで軽量化
スイム会場前の芝生にTRIONの皆様を発見

日焼け止めを塗ったり、歓談したりとスタート直前とは思えないくらいリラックス
今、思えば少しJogなどアップしても良かったかも(^_^;

スタート30分前
ワセリンを塗って、ウェットを着てトラジションバックを預けてスイムスタートエリアへ

スイムはウェーブスタート(5分間隔)
エリート(白スイムキャップ)
オレンジ、ピンク、赤、と続いて
8時40分 黄色(40-44)がスタート

…が、何だか足の裏がピキピキする

イヤな感じする…攣りそうだ

足首を回し、足裏をほぐす

とりあえず、今は大丈夫だ

合図を待って、スタート地点へと向かう

ブイは最初だけ左、あとは全て右側を回るコース
スイムスタートの位置は、バトルに巻き込まれないように右側の3列目ぐらいに位置取る

スタート号砲

すぐにもみくちゃにされるかと思ったら先頭も動きが鈍い
ならば…ということで、自分から前に飛び込む

いつものスイムなら、自分のエイジにどんどん抜かされ…
気がつくと周りに誰もいなくなり、下手っぴなヘッドアップで波の向こうのブイを必死に探しながらもがく…
という感じでしたが、今回は驚くほど落ち着いて泳げた

ただし、泳ぎ初めてすぐ足裏、ブイを回る前にハム、スイムアップ前にふくらはぎと三カ所も攣ったことを除けば…

足裏はスピードは落ちましたが、そのまま泳ぐことが出来たのですが、
ハムが攣った時は痛みで動くどころか、かなり水飲みました…
多分、溺れるってこういう状況なのかな…って感じでした

近くのブイにしがみつき痛みが引くまで待ちます
最後のふくらはぎはもう痛くて身体をくねらせながら手だけ回していたような…

それ以外は、初めて同じエイジのキャップの人達のグループと泳げた

もちろん、速い人は先に行ったと思うが、
周りが同じ黄色のキャップに囲まれたながら泳げたのはこれが初めて

それに、自分とほぼ同じ泳力の人がいて、頑張っても抜かそうになかったので、すぐ横について泳ぐことができた
トラ仲間にスイムが苦手だと言うと
「同じくらいの(速さの)人に付いていけばいいんだよ」
と言われるが
周りの選手はあっという間にいなくなるので、そんな経験が出来なかった
今回初めてスイムで"その体験”が出来た

おかげでヘッドアップはほとんどしなくて済んだ
これはかなり楽

ただ、その方ブイに近づくにつれ少しずつ別の方向に泳いでいったので、
その方から離脱してブイへ最短で泳ぐ
まあ、その直後、ハムを攣ったんだですが…(^0^;)

ブイを回ってから、再び同じくらいの泳力の人に付いて泳ぐが少し遅い
そこでヘッドアップすると、数人前に同じ黄色キャップが見えるあの人に追いつこうと再び前へ
スイムでこんな駆け引き?が出来ると、これはこれで面白いですね

海練で付き合ってもらったM田師匠、オーシャンナビの朝スイムの効果でしょうかね



スイムアップ後、再び、ハムを攣る



痛みでしばらく動けない
せっかく陸に足をつけているのに…
それでも反対の足を前に出し足を引きずりながら前に出る



タイムを見ると、38分を過ぎている…
あぁ、何だこのタイム…ヒドイ…

もう終わったな

と思ったのは、一瞬

おそらくKona狙いでそのことしか考えていなかったら、ここで辞めていたと思う

あれだけ力を入れてきたスイムがこのタイム
いくらミドルと言えど、とてもバイク・ランで取り戻せるタイムじゃない

でも、ここで辞めるって
大好きなトライアスロンを放り出すようなものだ
そんなの絶対出来ない

ここからだ
ここから楽しもう

ここからだよ

足を引きずりバイクバックを取って、更衣テントへ
ウェットの上を脱いだが、下が脱ごうとして足に力を入れると再び脚を攣る
なかなか力が入らず脱げない

もう笑うしかない

ちょうどそこへ、K務さんがテントに入ってきた
「脚、攣っちゃいました…」
「まだまだ、これからですよ!」
会話をかわず

ウェットと奮闘している間に、アミノバイタルスティックをウィダーインゼリーで流し込む
くるぶしのところまできたウェットをやっとこ脱ぎ終えてバックにつめる

メット、アイウェア、ゼッケンベルトをつけてテントを出るとボランティアに預け
400mほど先のバイクのもとへ裸足で向かう
まだ走っているほうが脚が攣るのをごまかせる

ラックからバイクを取り乗車地点を過ぎてからバイクにまたがろうとするが、うまく脚が動かない
バイクにまたがると、再び脚(ふくらはぎ)を攣る
痛みでペダルが回せない
惰性で進み、ペダルに付いたシューズを履こうとすると今度は足裏を攣る
身体が言うことを聞かない

一瞬、パニクったが…
一度、大きく深呼吸

さあ、楽しもう

痛みが引いたところでシューズを履く

…と、そこにK務さんが横をスーッと前に出る
バイクに強いK務さん、ここからが見せ場だね!



おっと、同じエイジなんだ…(;゜ロ゜)
まあ、無理しない
自分のペースで自分のリズムで楽しもう



バイクは工業道路とコース途中の工場敷地内を走るコースで4ラップ

東扇島のような工業道路と沼津千本松のような狭いコースを足したようなコース

走り始めは心拍が落ち着くまで少し負荷高めで回す
力任せに走るのはエネルギーロスなので、練習通り、負荷は~3時まで、下死点から上死点への引き脚は極力力を使わないようにする



昨日は、工場内のコースは走れなかったので、1ラップ目はブレーキも新調にかけてコースを無難に走る

1ラップ後半で、青いゼッケン(45-49)の選手に一人抜かれる
とても力強いブレのない走りの人だ
まるで今ケアンズで戦っているS悟さんみたいな走りだ

何だか自分も気合いが入った

ランのことは気にせずいこう

バイクで力を残すことがないように

ちなみにエイジで抜かれたのは、この2人のみ(後はプロ)
とにかく抜いて抜いて抜きまくった



3ラップまでは大体8割くらいの力で回せた感じだ
補給食は用意した分の半分も消化できなかった
ミドルはそれほど意識して食べなくてももつようだ



それよりもエイドのボトルが受け取れず困った
自分の取り方が悪いのか、ボランティアの渡し方が悪いのか
毎回トライして最後のラップだけボトルを取ることが出来た
今日は曇りの天候だったので、それほど水分が必要ということでもなかったが、
自分が用意していたジェルをとかした水とクエン酸のボトルだけでは、喉が渇いて途中でバテていただろう
次回のミドルでは、一つは水のボトルを用意しておいたほうがいいな

途中、TRIONの方が一人、バイクトラブルか何かでコース場に居たのが気になったが大きな怪我はなさそうだったのでレースに集中する



昨日の説明会で初めてのミドル参加選手がいるということを聞いていたが、確かにフラフラ走行、キープレフトを守れない人など抜くときにかなり気をつかわないといけないところもあった

また、てっきり4車線ある道路の2カ所を通行高止めにするかと思ったら、片側2車線のみで、途中は狭い1車線を対面通行するという危険なコース設定

これで大きな事故が起きなければいいなぁ…と思ったが、後で聞くと少なからずクラッシュや落車もあったようだ
ラスト1ラップ後半、グワァ~という音と共に、青ゼッケンのドラフト集団が後方から上がってきた
あぁ、ドラフティングなんかして…自分のレースを楽しめばいいのに…そこまでして先に行きたいならどうぞ!
と、道を譲るが動きが鈍い…目の前で交代しながら回しているのだが、そんなに速くないので前でウロウロされてかえって邪魔だった
まったくかっ飛ばしていってくれるのならいいのに、何しているんだ!
と、前に出る



何度かドラフティング軍団が前に出たり引っ込んだりしましたが、自分は気にせず自分のペースで走った
結局、ドラフティング集団は後半ばらけたらしい

4ラップを終えて、トラジションエリアに向かう

バイクを指定されたラックに預けランバックを取り更衣テントへ
アイウェア(ラン用)、バイザー、シューズ、フューエルベルトを着け、ヘットにアイウェア、シューズを入れる
テントから出ると、バックを預けランコースへ



ランは公園内を一周してから海沿いを空港方面へ南下するコース
昨年は、日差しと暑さで何度も痙攣を起こしたが、今日は幸い涼しく日差しもそれほどではない
絶好のラン日和
後は、右脚の腸脛靭帯さえ痛まなければゴール出来るはず
今のところ脚に痛みはない
最後のラン
ここでゴール後に余力を残すような走りは絶対しない
全部出す!



ゼッケンの色などほとんど見ることもなく、目の前のランナーをどんどん抜く
エイドごとに水だけ取り、飲んだりかぶったりする
ミドルならスポーツドリンクやコーラに手を出さなくても大丈夫そうだ
最初の数㎞は3分50秒前後のペース
悪くはないが良くもない
普段のペース走と同じじゃないか…でも、今はこれが自分の精一杯のアベスピード
しゃーない、力をゆるめることなく、脚だけに頼ることなく、身体全部使って走れ走れ



10㎞を過ぎ、少しペースが落ちてくる
4分ちょいのペースに
自分では落としているつもりはないのだが…
ペースというよりは自分の出力は一定にギリギリゴールまで保つぐらいで走る
ミドルのランは、あっという間だ
10㎞過ぎたあたりから、自分が走れる時間も残りわずかとなってきて、楽しめる時間も残りわずかだと知る

苦しい
楽しい

この瞬間、生きている

って感じる

すっげ~幸せだ

まだいける
まだ脚は動く
もっと速くもっと

残り2㎞になってバイクで先を行っていたK務さんに見つけた

追いつくにはまだ距離があるが、どうやら黄色ゼッケンもK務さん前後に結構いるらしい

色(エイジ)にこだわるつもりはないが、黄色ゼッケンは同じ時間にスタートした人達
同じ時間という土俵で戦っている人達だ

他の色はどうでもいいが先行して走っている黄色組はともにこうして戦えたことが嬉しいし、そういった人達と競り合うのはもっと楽しい

ラストの直線、ゴール前はたくさんの方が手を出しタッチを求めている
ゴールだ

もう自分の力というよりは意思の力が身体を前に進ませている感じ

あぁ、この時のために走ってきたんだ

スイムで辞めなくてよかった



嬉しい
苦しい
楽しい
痛い

感情がごちゃまぜになり
でもゴールは笑っていた



あぁ、これが
自分にはこれだ…
そう思えた瞬間だった



最後のゴールが見えてきた
誰かに勝てたとか
自分の順位とか
タイムとか
まったく頭になかった

ただこの瞬間のために全部を出した
全て出し切った

永遠の続いてほしい一瞬



そしてゴール
嬉しかった
苦しかった
痛かった
楽しかった

もっと勝ちに貪欲にならないといけないはず
細かいスキル、知識も必要だ
トレーニングの見直し
自己分析
課題は山ほどある

でも、
”楽しかった”って胸を張って言えるレースが出来たことは
後悔していない
今日からまた、山積みの課題について一つ一つ考え行動し自分の中で消化していきたいと思う

全国から集まったFB繋がりのトラ仲間にも会えた、応援してもらった
それからその場に居なくて、たくさんの方に「いいね」をもらった

自分は決して強くない
弱さを知っているから
これからも強くなるために前を向いていきたいと思う



レース後、TRIONの皆様が集まっているところへ
荷物を受け取り、柔道整復師さんに軽くマッサージ(ストレッチ)してもらい、記念Tシャツ、完走証をもらう
大腿四頭筋が悲鳴をあげている
脚がパンパンだ
バイクでトラブルがあった方も無事ゴール
良かった

全員揃ったところで、自分以外はホテルに戻った
私は空港までのシャトルバスでバイクと荷物をピックアップ





再び自転車をバスに積んでシャトルバスでゴール地点へ

その後、2㎞先の泊まっているホテルへと向かいTRIONの皆様と合流
ウェットを洗い、バイクを拭いて
風呂に入り着替えを済ます
5時過ぎに再びロビーに集合してスロット発表がある空港内へ電車で向かう



TRIONのメンバー二人は無事スロットゲット表彰式に呼ばれていました



それ以外にも、知り合いやトレ仲間もスロットをゲット





ここに至るまでのことを知っているので、彼・彼女らの喜ぶ顔を見て、こちらも本当に嬉しかった
アワードで軽食を済ませた後は、今度はTRIONのメンバーとの飲み会(祝勝会)
名古屋の名だたるチームも合流
FB繋がりの方とも初めて実際にお会いすることが出来た
楽しい会話は11時過ぎまで続きお開きに

長い一日だった

2013 Ironman 70.3 Centrair Chita Tokonama Japan Result

2013-06-09 18:01:07 | アイアンマン
Ironman 70.3 Centrair Chita Tokonama Japan


(S:1.9k, B:90.1k, R:21.1k)
Total 4:35'07" (Swim:38'41", Bike:2:27'10", Run:1:21'09")
Ranking:95位  Age group:22位



ミドルはあっという間ですね
最後のランは特に短く感じました

レースに結果については、悔しいとか後悔とかありません
レース中にハプニングは付き物だし、それを含めて自分のレースだったと思っています
それに、何より、大きな怪我もなく、レースを心の底から楽しめたことから、何にも思い残すことはありません

仲間がKonaの出場権も取れたことも単純に嬉しかった
普段、会うことの出来ない日本全国にいらっしゃるアスリートの方と実際にお話することもできました

ただ、次のレースは"楽しい”だけでなく、ちゃんと夢の舞台へと続く"チケット"も手に入れたい
あと2ヶ月、自分がやるべきこと、日々積み上げる
今できる精一杯の連続…それが、未来の自分をカタチづくるはずだから