LiveInPeace☆9+25

「われらは、全世界の国民が、ひとしく恐怖と欠乏から免れ、平和のうちに生存する権利を有することを確認する」

キューバでの11月15日について

2021-11-17 | ラテンアメリカ
N15デモは完全な失敗
 アメリカが11月15日(N15)にキューバに仕掛けた「反政府デモ」は全くの不発、完全な失敗に終わりました。この日キューバでは反政府のデモなどありませんでした。
 今回のデモを仕掛けた中心はフェースブック「群島Archipiélago」のフォーラムグループです。3万1千人の会員をもつこのグループは半数以上が米国人だと言われています。彼らは9月20~27日に7月11日のデモの逮捕者の釈放等を要求するデモをハバナを含む国内9カ所で行うことを申請しました。キューバ政府、検察当局は10月12にこのデモ申請を審査し、彼らが米の資金援助やSNSを通じたサポートを受けており、米国政府はデモを政府転覆につなげようと企てている、憲法56条、45条、4条に反して、違法で認める事はできないと決定しました。その後もデモ行進の主催者にデモの中止を命じていましたが、主催者は最後まで中止を受け入れず、何としても実行するとの姿勢を変えませんでした。米国議会は、事前にキューバの反政府行動を支持・支援する決議を採択し、米国政府はキューバ政府にデモを認めるように要求し、干渉し続けました。
 しかし、11月15日当日デモは一つも起こりませんでした。まったく平穏でした。西側のメディアは大量の警官、私服警官、政府支持者などを動員し、力尽くで押しつぶしたと非難しています。しかし、実態はまったく違うのではないでしょうか。ツィッターやフェースブックなどで流れてくる情報に、大量の警察官が動員されている様子などどこにもありません。逆に、目につくのはデモの主催者達が、周辺の住民や市民達の抗議にあって家から出ることさえできない状況に陥っている様子です。今回のデモが米国の意向を受けたものであり、それは自分たちの政府を転覆し、キューバを再び植民地に戻そうとするものだと理解している市民達の行動が、政府がデモを弾圧などしなくても、完全に力を奪い封じてしまったのです。政府側ではなく、デモの組織者側の流している情報のいくつかがその実態を非常に良く示しています。

当日の実態はどうだったのか?大弾圧はあったのか?それとも完全な孤立なのか
 まず、「群島」グループのリーダー、デモの提唱者ユニオール・ガルシア(俳優・劇作家;右写真)の例です。彼は直前にデモの実施は無理と考えたのか、前日の14日に白いバラを持って(彼らのシンボルです)一人でデモをすると発表しました。しかし、前日も家から出ることはかないませんでした。近所、あるいは地区の人が彼の家に抗議に押しかけている様子が流れています。また、家の中からステッカーを掲げる様子が流れています、捕らわれているとキャプションがついていますが、家にいるだけです。そしてアピールを続ける彼に業を煮やした上階の住民が大きな国旗を垂らして、覆ってしまいました(※1)。

 もう一つの例が、サンタクララの別の家族?です。家の2階に横断幕を掲げた家族。近所の(地区の共産党員かもしれません)人たちが集まって抗議します。通りにたくさんの市民が集まっています。赤い服を着ているのは共産党員か、政府の人です。見たところ制服の警官はいません。人々も近所の人が多そうに見えます。この家の人は戸口から出てきて横断幕を下ろさせようとする人と口論をしています。最後には当てつけのように大きな音のラップ(反政府側のシンボル)を流して意趣返しをしています。それでも、外に出てデモをできそうな雰囲気はまったくありません。「群島」グループは「白い服を着て街頭に出よう」「午後3時に一斉に拍手しよう」との呼びかけも行いましたが、数人が街頭で白い服を着て自撮りをツイッターなどに流しただけで、拍手の呼びかけは空しく消えました。反政府側は少なくとも40人が逮捕されたと流していますが、中心人物でも逮捕された(行方が分からない)とされているのは余り多くなく、すぐに釈放されたなどの情報も流れています。「群島」の責任者が逮捕もされず、家に籠もっているだけですから、逮捕も限定的なものと思われます。
※1https://www.aol.com/cuban-government-quashes-planned-march-221424578.html


あわよくばキューバ政府転覆をというアメリカ政府の思惑は失敗に帰した
 はっきりしているのは大規模なデモが起こったら介入して政府転覆を試みよう、だめでも失敗国家の宣伝をしてやろうという米国の思惑がまったく失敗に帰したということです。どうも彼らは「群島」グループを過大視し、コロナの蔓延で病院の体制が破綻し、食料や医療品の不足が起こっているので、住民の不満は爆発寸前にあると誤算していた、あるいはあり得ない期待を懐いていたようです。しかし、実際にはコロナは急速に終息し、15日からは主要産業である観光も再開される状況にあり、その状況に水をかける「反政府デモ」など歓迎されるはずもなかったのです。しかも、7月11日の反政府デモ騒ぎで、この行動が米国とつながっていて、知らずに乗せられたら米国の政権転覆策に乗せられるだけだと言うことを多くの市民が学習していました。だまされて「群島」グループに呼応する人などほとんどいなかったのです。
 結局盛り上がったのは、マイアミなど米国内の反キューバ運動だけ(他の国でも若干)でした。印象的だったのは、米国の覇権と支配力がここまで後退していることです。逆に、世界中でキューバ政府と市民に連帯する運動が人が広がりました。80カ国で連帯運動が繰り広げられたと報じられています。経済制裁で厳しい条件を押しつけられていますが、「キューバは一人じゃない」という世界からの声と、ニカラグアやベネズエラなどラテンアメリカで進む社会主義指向と左派の前進が、キューバの人々を励ましています。いまこそ、世界中からの声で米国に(そしてそれに従っている日本に)キューバ制裁の解除を要求しなければなりません。


(補足) すでにご存じのことと思いますが、この反政府デモ・介入についてリブ・イン・ピースでは声明を出しています。リブ・イン・ピース☆9+25 (liveinpeace925.com)
ご覧下さい。
 この問題に関連して、11月10日にはラミレス・キューバ大使の講演会も行われました。その様子もyoutubeで見ることができます。https://youtu.be/B2y1NBLL4Uk











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