星槎教育研究所ブログ★相談員の部屋

みんなちがって、みんないい。一人ひとりの宝物を見つけながら。

植物的成長と 動物的調教 ~受容するカウンセリングと 認知行動療法と ①

2007-10-25 12:25:43 | ここだけのひとりごと
今年 河合隼雄さんがなくなられた。
なにか わたしの中での ひとつのエポックが終了した思いがする。
かつて 河合隼雄さんの書物でいろいろなことを学び かつ癒されていた。


12年前 わたしが編集していた教育グループの会報誌の中で
『心理療法序説』の一部を掲載させていただいたことがある。
了解を求めるお願い文に 返信用のはがきを添付して 奈良のご自宅に郵送した。
ほどなく 「許可します」のところに○がつき 
河合隼雄と署名入りのはがきが届いた。
快く転載をご承諾くださり 本当にうれしかった。
今でもその葉書は保存している。


掲載させていただいた内容は
『心理療法序説』のなかの「教育をどう考えるか」の中の一部である。

特に印象に残っているのは
『教育というときに 動物を訓練し しつけるというイメージと
植物を育てるというイメージと両方ある。
どちらも大切なのだが 一般的に植物のイメージで考えることのほうは
忘れられがちのように思われる。
土壌と太陽の光があれば、植物は自分の力で育ってくる。・・・』
というくだりである。

教えることは重要だが、教師は教えたがる傾向が強い。
心に植物のイメージを描いて ゆっくり育つのを待つことが必要である。
芽を引っぱったり、つぼみを無理に開いたりしてはならない。
肥料を与えすぎると 根が腐ってしまう。
熱心に教育しようととする人によって
芽をつみとられたり つぼみを台無しにされてきた例を
多く見てきた。
というものである。



本当にその通りだと思った。


からだの傷はみえるけど
こころの傷はみえない。
だから その傷をイメージして
その傷にやさしく染みこんで癒えるような 
慈雨のようにあたたかい言葉をかけようと思った。

わからせるのではなく
わかろうと思った。

植物にとっての光や水や栄養になろうと思った。(つづく)

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