植木屋リトルの日々奮闘記

植木屋として独立してからの日々を綴っています。植木屋に興味のある方、独立を考えている方に少しでも参考になれば幸いです。

植木屋の存在意義。

2014年05月17日 | 日記
植木屋の仕事を一言で言ってしまえば、木を切る仕事だ。
実際にはもっと幅広いことが業務内容に含まれてくるけど、メインは木を切ること。

そして木を切るっていうのは、ハサミさえあれば誰にでも出来てしまう。高いところの枝だって、ホームセンターで高枝切りバサミなんかを買ってくれば切ることはできる。

そんな誰でも出来てしまうことだからこそ、高度な技術と高い専門性を身につけていなければプロとしては到底通用しない。
それぞれの植木に応じた剪定の適期や花の開花時期はもちろん、枝の伸び方や成長の早い遅いの違いといった樹木の性質も頭に入れた上で手を入れないといけない。それに樹勢や日当たりなどの植栽環境といった要素が加わってくるので、それぞれの要素を複合的に考慮した上で管理の提案ができなきゃいけないし、それを実現するだけの技術とスピードも伴ってなくちゃいけない。

例えばキンモクセイ。この木はその年に伸びた枝にしか花がつかないから、夏にバッサリ切ってしまったら花が咲かなくなってしまう。ツツジだって変な時期に手入れしたら花が咲かなくなるし、コニファーは一度に強剪定をしたら枯れてしまう。不要な向きに伸びている枝を残しておいたら樹形が乱れるし、枝が混み合うと病害虫の温床になってしまったりする。

一口に木を切るといっても、その奥はとても深い。単に伸びた枝を切るだけの仕事じゃないんです。だからこそ植木屋という専門職が存在するんですね。そしてその仕事にどっぷりはまり込んだのが私です。

先日一緒に仕事した職人さんが、「植木以外の仕事(造園とか)がしばらく続いた後に植木の仕事をやると、やっぱりいいな~って思うんですよねー。やっぱり木に触ってたいな、って。」って言ってて大いに共感するところがありました。

植木屋さんって、そんな人達。


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