中小企業診断士 地域活性化伝道師のブログ

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白書が見る「資産の引継ぎ」の課題

2018年06月01日 05時01分01秒 | 2017年版「小規模企業白書」
おはようございます。株式会社リンクアンドイノベーション 中小企業診断士 地域活性化伝道師の長岡力(ながおかつとむ)です。

昨日は2017年版「小規模企業白書」255ページ「第 2-2-62図 「最適な移転⽅法」についての対策・準備状況別に⾒た、施策の認知・活用状況(個人事業者)」をみましたが、今日は256ページ「第 2-2-63図 「最適な移転⽅法」についての対策・準備状況別に⾒た、事業の承継に関する過去の相談相⼿(個人事業者)」をみます。

下図から、「最適な移転方法」に関する対策・準備状況別に過去の相談相手を見ると、「対策・準備を行っている」と回答した者に関しては、周囲に対して相談を行っている割合が高く、また、「対策・準備を行っている」個人事業者の相談相手に着目すると、「商工会・商工会議所」や「親族、友人・知人」に相談している割合が50%を超えており、こうした身近な相談相手から対策・準備に関する情報等を収集していると推察されます。

次に、周囲からの働きかけに着目し、「最適な移転方法」に関する対策・準備状況別に経営や資産の引継ぎの準備を勧められた相手について見ると、「対策・準備を行っている」と回答した者に関しては、「商工会・商工会議所」から、準備を勧められた割合が高いことが分かります。

ここまでを踏まえ、白書は「資産の引継ぎ」について以下のように総括しています。

小規模事業者においては、「自社株式や事業用資産の最適な移転方法の検討」、「事業用資産(動産)が経営者や親族が保有する動産(車両等)と一体になっている」が課題に挙げられる。

小規模事業者では、そもそも事業用資産と個人用資産の分離ができておらず、承継の上で課題となっており、事業の承継を望む場合には、こうした事業用資産と個人用資産の明確な分離にも取り組んで行く必要がある。

小規模法人、個人事業者それぞれで資産の引継ぎに関する課題は異なるが、承継者が自社株式や事業用資産を買い取る際の資金調達や最適な移転方法の検討、事業用資産と個人用資産の分離等、資産の引継ぎに向けた最適な方法を探るためにも、承継を実際に行うこととなる時期よりも早期に準備に着手する必要がある。

こうした資産の引継ぎを円滑に進めるためには、下記の二点が重要だと考えられる。

一つは、経営者側が、上記のように、資産の引継ぎには時間がかかることを認識し、実際に承継の必要性が生じるよりも早くから、自ら、顧問の公認会計士や税理士、取引金融機関等に相談し、対策を行っていく必要があろう。

二つ目として、事業承継の準備に向けた既存の各種施策に関しての認知度を高め、公認会計士や税理士、金融機関等が施策の理解を深め、小規模事業者への周知を行い、また、経営者に対して承継の準備を働きかけていくことが期待される。

明日からは「第 2 節 事業の譲渡・売却・統合(M&A)や廃業に関する検討状況及び課題」に入っていきます!!

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