紺青小鉢

ミニマムな和の空間で、日本の伝統文化を再発見

世紀末ウィーンのグラフィック展

2019年05月18日 | 美術館・博物館
上野のクリムト展、国立新美術館のウィーン・モダン展を見ればもう満足なんて思ったら大間違い。キラキラのクリムトしか興味がない方はまあいいでしょうけど、ウィーン分離派のポスターやグラフィックデザインにピンときたあなたは、ぜひ目黒区美術館にも足をお運びください。
と書いたものの目黒で降りたこともないし、とりあえず目黒川沿いを歩けば大丈夫かな!? 木漏れ日の中にこじんまりとした佇まいの美術館が見えてきました。
ここでは京都国立近代美術館所蔵 世紀末ウィーンのグラフィック展が開催されています。国立新美術館のウィーン・モダン展でもグラフィック作品はありましたが、今回はほぼグラフィックがメインの展示となっているようです。
コロマン・モーザーやベルトルト・レフラーがデザインした図案集の展示コーナーは必見です。100年以上前のデザインとは思えないほどの新鮮さ。多色木版画も人々にデザインの素晴らしさを広めるきっかけとなりました。カール・クレネクの《森の農家》は飾りたいほど素敵な作品。特に気になったのが児童書の挿画。《ライ麦おばさん》とか《小妖魔》などの素朴系な絵はかなり好きです。
新しい時代に新しい芸術。新しいグラフィックデザインは、ウィーンの人々の芸術的センスにも影響を与えたことでしょう。クリムト率いるウィーン分離派のお仕事に囲まれているのですから。
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