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奥田百合子オフィシャルブログ

*フォーカル・ジストニアのこと*

2021-12-31 00:00:00 | フォーカル・ジストニア
※2020年7月更新


こんにちは✨


ものすごく私事なことをブログで公表しようかどうか迷っていましたが、
そもそもブログに私事しか書いてないので今更か笑、と思って、
投稿したいと思います。


「フォーカル・ジストニア」
という音楽家特有の難病についてです。


私は多くの人にこの病気について知ってほしい思いで投稿していますが、
これ以降を読む読まないはご自身の判断でお願いしますm(__)m

※コメントはどしどしお待ちしておりますが、
私や周囲の皆様が不快な気持ちになるような誹謗中傷はダメ・絶対!
でお願いします。



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ことの始まりは、音大を卒業後、
1年半程たった頃でした。

私は、小さい頃から音楽が大好きで、
中学生の頃にサックスと出会って以降、
サックスを媒体として自分の音楽を表現してきました。

音大卒業後は、フリーで演奏活動や指導を行っていました。


そんな中、“奴”はじわじわと正体を現し始めました。


練習中、「左指が転ぶなぁ・・・」といつものよくあることが始まりでした。


ちなみに、“指が転ぶ”というのは
演奏者はよく使う表現ですが、
指が滑ってリズムが乱れるような現象です。

例えるならば、「一定のペースで歩いていて、ふとしたところでつまずいてリズムが乱れる」みたいな感じかな?


通常、指が転んでも、
転ばないよう意識したり、反復練習などによって転ばなくなるものです。

当然、「フォーカル・ジストニア」という病気なんて聞いたこともなかったので、
いつものように練習不足と思い、違和感のある指を更に徹底的にトレーニングしたのです。

それが練習を重ねていくうちに、改善するどころか
大きな違和感となり、思うように動かせなくなくなっていきました。

誰でもできる簡単な“ドレミファソラシド”が出来なくなって初めて、
ようやく何かがおかしいと気が付きました。


気が付いてからは、
この現象が一体何なのか、もしかしたら何かの病気なのか、
ヒントを探るため、ネットを漁るように検索しました。

そして、
とある知り合いの「それってイップスじゃない?」という言葉がきっかけで、
音楽家特有の難病である「フォーカル・ジストニア」という病気
に辿り着きました。

違和感を感じ始めてから半年が経過していました。

その病名を知ると同時に、
この症状は、原因不明で簡単に治るものではない未解明の病気だ
という衝撃的な事実を
受け入れなければなりませんでした。



ショックすぎて、たくさん泣きました。

認知度が低いため、話したところで簡単には理解されない病気だし、
知られてしまうと音楽の仕事がなくなってしまうかもしれないという怖さで
近しい人達にしか公表することができませんでした。

当然、演奏にも指導にも支障が出るので、
それを悟られないように、いろんな方法でごまかしごまかし演奏を続け、
並行して様々な治療を試みました。


治療の効果が直接的に表れることはあまり無く、
症状は改善するどころかむしろ悪化傾向で、
ごまかしながらの演奏でもやはり限界もあり、
演奏活動や指導をセーブせざるを得ない時期が続きました。

何度も何度も音楽の道を諦めようと思いましたが、
今までずっと音楽と共に生きてきた自分にとっては、
これ以外の道は考えられませんでした。


“絶頂期の時のような演奏が出来なくても、その時出来る100%の演奏をする”
ということが、
音楽に対しても、
聴いてくださる人に対しても
礼儀だという思いで一生懸命演奏しました。


その期間は4年以上に渡りました。

多方面のアプローチを試すためにいろんな方に話を聞いてまわり、
体のこと、病気のこと、自分なりにいっぱい調べて勉強しました。

病気のことを知ったときから、
多様にある治療法の中に、外科的手術で治療するという方法があるのは知っていました。

ただ“手術”というのに怖さがあり、ずっと避け続けてきました。

出来れば手術しないで治す方法はないかと、
それ以外のアプローチで治療を続けていましたが、
なかなか自分に合う治療法はなく、
どれも大きな改善は見られず、悪化していくのとともに生きていくしかないのか
と半ば諦めモードになっていた頃、
とうとう日常生活にも症状が表れるようになり、
この状態はこれからの生活に影響がでてしまうと思い、
外科的手術に踏み切ることを決めました。

外科的手術といっても、
どんなやと思う人も多くいるかと思いますので、
簡単に説明すると、
“頭蓋骨に穴をあけて、脳の神経を焼く”というなかなかシビアな手術です。


そして、無事に手術は成功。

その後も生活の中の音楽への比重は大きく変わりましたが、
細々と続けています。

やはり難病というだけあって、
手術したらすべてが元通り!オールオッケー!みたいな
上手い話はなくて、
これからが再スタートだという気持ちで、
今は日々がリハビリだと思って励んでいます。
(記:2017.1.28)



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と、私自身のあらかたのことを記しましたが、
フォーカル・ジストニアについてや手術のことなど、
もっともっとたくさん知ってほしいし、
このページだけではほとんど記せていないので、
順次、別記事にまとめていきたいと思います。

ご興味いただけましたら、
他のページもお読みくださいませ。

①フォーカル・ジストニアとは


②どんな症状か


③発症の原因は何か


④治療方法


⑤まとめ



定位脳手術 体験記٩( 'ω' )و



症状変化動画



カテゴリー【フォーカル・ジストニア】



長文お読みいただき、ありがとうございました。

もっと詳しく知りたい方や、同じくフォーカル・ジストニアを抱えて悩んでいる人、
質問・疑問などなんなりとコメントくださいませ。

悩みを解放するだけでも心が軽くなるし、
現状どうしたらいいかわからない、
話だけでも聞いてほしいなどご連絡ください。

フォーカルジストニアは当事者本人よりも、
ご家族、周囲の方々の方が心配されてどうしていいかわからない気持ちになることが多く感じます。

ご本人じゃなくても全然お気軽にお問い合わせくださいませ。


コメントは非公開にも出来ますので、
公開しないでほしい等ご希望がございましたら、内容に添えてください。
公開いたしません。
※ちなみに最初は非公開設定になっております。


また、ご質問等のやりとりはコメントでは難しいので、メールでもご連絡お待ちしております(^^)
saxhouse.contact@gmail.com


奥田百合子 Yuriko Okuda


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5 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (るか)
2017-10-05 10:25:11
奥田さん、初めまして。
私は20年弱クラリネット奏者として活動しています。
私も局所性ジストニアです。
症状は一年くらい前からですが、自分がこの病気だと気付いたのは今年の夏の終わり頃なので、まだひと月ほどです。
私は右手の薬指に症状が出ているのですが、経緯は奥田さんとほぼ同じです。
最初は全く訳が分からなかったし、病気だなんて夢にも思いませんでした。
そして、この病気のこともそれまで全く知りませんでした。
この病気になってから、奥田さんのように自らの体験を綴られている方のブログをたくさん読みました。
とても参考になるし、勇気をもらえます。
この一ヶ月間で東京に何回も行ったし、あらゆる方法を模索しました。
平先生の所に行って手術の話も聞きました。
だけど、とてもとても迷っています。
奥田さんのように手術して良くなられた方もいらっしゃれば、話すことが出来なくなったり、歩くことが出来なくなったりする人もいるということを知りました。
奥田さんは後遺症はもう大丈夫ということですが、手術において一番問題に感じたことは何かありましたか?
アンブシュアや舌はその後問題なかったですか?
質問ばかりですみません。
今は絶望の淵を彷徨っています。
希望はあると頭では分かっているのですが、気持ちがついていけてません。
※「るか」様へご返答です。 (奥田)
2017-10-05 12:46:56
るか 様
コメントいただきありがとうございます。
取り急ぎですみませんが、
ご連絡先がわからなかったので、コメントにて失礼致します。
やりとりがコメントでは難しいので、
ブログ内に載せてあるメールアドレス
までメールをいただけますでしょうか(^^)

奥田百合子
Unknown (lilyuriko)
2020-03-21 15:25:01
※A様へご返答です。
Aさん、はじめまして!
コメントいただきありがとうございます。
バタバタでお返事するのが遅くなりましてすみません。
もし、コメント公開してもよろしければこのブログ上でのやりとりも可能ですが、より細かいプライベートなお話になるかと思いますので、面倒でなければメールのほうに改めてご連絡いただけるときちんとお答えできるかなと思います。
saxhouse.contact@gmail.com
公開してもOKであれば仰ってくださいね♪
Unknown (imoanchan)
2021-07-11 14:19:04
初めまして🙇

間違えていたらごめんなさい。
私の大好きなアーティスト
米米CLUBのフラッシュ金子さんと
たぶん同じご病気かなぁと・・・
拝見させていただきました。
Unknown (lilyuriko)
2021-07-11 14:35:34
@imoanchan はじめまして!
コメントありがとうございます😊
認識お間違いないかと思われます。
昔はあまり認知度が高くなく、有名人の方々もあまり公表されてない方が多かったですが、最近になって少しずつ公表される方が増えてきて、認知度も上がってきたように感じます。

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