曲学阿世:真実を追求し、虚実の世間に迎合するようなことはしたくない。

真実を曲解し不正な情報によって世間の人々にこびへつらい、世間にとり入れられるような、ことはしたくない。

参院選大敗=内閣総辞職コース邁進の安倍首相

2019年01月19日 19時13分55秒 | 政治経済、社会・哲学、ビジネス、

                                

                            「植草一秀の『知られざる真実』」

                                    2019/01/19

  参院選大敗=内閣総辞職コース邁進の安倍首相

             第2240号

   ウェブで読む:https://foomii.com/00050/2019011916152451382
────────────────────────────────────
通常国会が1月28日に召集されることが正式に決まった。

会期末は6月26日になる。

第25回参議院議員通常選挙は7月4日公示、7月21日投票の日程で実施さ
れる可能性が高い。

2019年は参議院議員通常選挙と統一地方選が実施される12年に1度の年
である。

春には統一地方選が予定されている。

統一地方選では、

4月7日に都道府県と政令市単位の首長・議員選、

4月21日にその他の市区町村の首長・議員選

が実施される。

知事選は、北海道、神奈川、福井、三重、奈良、鳥取、島根、徳島、福岡、大
分の10道県で、

政令市長選は、札幌、相模原、静岡、浜松、広島の5市で

予定されている。

さらに、大阪府、大阪市の首長選が4月7日に実施される可能性もある。

また、4月21日には衆院補欠選挙が行われる。

玉城デニー衆院議員の沖縄県知事選出馬に伴う沖縄3区の補欠選挙、

北川知克衆院議員の死去に伴う大阪12区の補欠選挙が実施されることが確定
しており、3月15日までに補欠選挙を行う事由が生じた場合には、補欠選挙
が行われる選挙区がさらに増加することになる。



このなかで、6月28-29日に大阪でG20首脳会議が開催され、初めて日
本が議長国になる。

安倍首相は1月22日にロシアを訪問して25回目の日ロ首脳会談に臨む。

そして、6月末のG20首脳会議の際に、日ロ首脳会談を行い、日ロ平和条約
締結に向けての「大枠合意」を打ち出したいと考えていると見られる。

7月21日の参議院議員通常選挙に向けた「選挙対策」の色彩が明白だ。

参院選での苦戦が予想されれば、7月21日選挙を衆参ダブル選に切り替える
ことも想定できる。

その場合、消費税増税の再々延期が現実味を帯びる。

日ロ平和条約と消費税増税延期で選挙を乗り切る算段なのだろう。

しかし、1月28日に招集される通常国会は冒頭から紛糾が予想される。

安倍内閣は通常国会が召集される前に、予算案を修正するという失態を演じて
いる。

通常国会の最重要審議議案が2019年度予算案であるが、この政府予算案が
国会に提出される前に「修正」されるという異常事態が発生した。

厚生労働省所管の「毎月勤労統計」が法規制に従って集計されていない事実が
判明し、失業給付金額が過小であったことが判明した。

政府は直ちに失業給付の過少支払いを是正する責務を負うことになった。

支払い金額とその財源調達を予算案に盛り込む必要が生じて予算案の修正に追
い込まれたのだ。



ところが、一部統計資料原本が廃棄されており、支払金額の是正が不可能にな
る可能性が生じている。

2007年に第一次安倍内閣が直面した年金データの不備と類似する巨大不祥
事が表面化し始めている。

2007年は、12年前の参院選と統一地方選が重なった年である。

この年の参院選に安倍自民党が大敗し、安倍首相は内閣総辞職に追い込まれ
た。

その再現が現実味を帯び始めている。

安倍首相は日ロ平和条約締結に前のめりの姿勢を示すが、安倍首相が提示して
いる方針は、これまでの日本政府の主張を根底から覆すものである。

2017年に外務省は「わららの北方領土」と題するパンフレットを公刊して
いる。

その冒頭は次のように記述されている。

「択捉島、国後島、色丹島及び歯舞群島から成る北方四島は、我が国民が父祖
伝来の地として受け継いできたもので、いまだかつて一度も外国の領土となっ
たことがない我が国固有の領土です。」

「この間、我が国は、日露間の最大の懸案である北方領土問題を解決して平和
条約を締結することにより、我が国の重要な隣国との間に真の相互理解に基づ
く安定的な関係を確立するという基本方針を一貫して堅持し、粘り強くソ連及
びロシアに働きかけてきました。」

日本政府は国後、択捉を含む北方四島を我が国固有の領土であるとする見解を
表明し続けてきたのである。

安倍首相は、これまでの日本政府の主張をいきなり変更して、日ロ交渉のゴー
ルを「二島引き渡し」に引き下げる行動を示している。

時系列の経緯に従えば、完全な腰砕け外交であり、その方針で参院選に突入す
れば、国民の厳しい審判を受けることは必定である。



歴史的な経緯を踏まえれば、ロシアの主張が正当性を有する。

日本はポツダム宣言を受け入れている。

ポツダム宣言は第8条に次の条文を置いている。

第8条「『カイロ』宣言ノ条項ハ履行セラルヘク又日本国ノ主権ハ本州、北海
道、九州及四国並ニ吾等ノ決定スル諸小島ニ局限セラルヘシ」

つまり、「日本国の主権は本州、北海道、九州、四国に限定され」、「その他
の主権の及ぶ島々は連合国が決める」とされたのだ。

サンフランシスコ条約で日本は千島列島を放棄している。

その千島列島に北千島と南千島があり、南千島が択捉島と国後島に該当する。

他方、1946年1月の連合軍最高司令部訓令においては、日本国の主権が及
ぶ範囲に関して「千島列島、歯舞群島、色丹島等を除く」とされている。

1951年10月19日の国会答弁で、外務省の西村熊雄条約局長は、

「(サンフランシスコ平和)条約にある千島列島の範囲については、北千島と
南千島の両者を含むと考えております。しかし南千島と北千島は、歴史的に見
てまったくその立場が違うことは、すでに全権がサンフランシスコ会議の演説
において明らかにされた通りでございます。(中略)なお歯舞と色丹島が千島
に含まれないことは、アメリカ外務当局も明言されました」

と答弁している。



日本は国後、択捉の領有権を主張していなかったのである。

ところが、1956年の日ソ共同宣言交渉に際して、歯舞、色丹の引き渡しで
の平和条約締結が浮上した際に、米国が横やりを入れた。

米国のダレス国務長官は、「千島列島をソ連の帰属にすることは、サンフラン
シスコ条約でも決まっていない」としたうえで、

「日本がソ連案を受諾することは、日本がサンフランシスコ条約以上のことを
認めることとなる」

とし、

「その場合には、サンフランシスコ条約第26条が作用して、米国も沖縄の併
合を主張しうる立場に立つ」

ことを日本の重光葵外相に伝えた。

第26条に次の記述が置かれている。

「日本国が、いずれかの国との間で、この条約で定めるところよりも大きな利
益をその国に与える平和処理又は戦争請求権処理を行つたときは、これと同一
の利益は、この条約の当事国にも及ぼされなければならない。」

結局、1956年の日ソ交渉においては、2島引き渡しによる平和条約締結は
実現しなかった。

これ以降、日本は国後、択捉を含む4島を日本固有の領土と主張し、四島返還
を軸に日ソ、日ロ交渉を進めてきたのである。



こうした経緯を踏まえれば、二島返還による日ロ平和条約締結は、一定の合理
性を有するものであるが、安倍首相の突然の方針転換は、外交の継続性の面で
重大な瑕疵がある。

「4島は日本固有の領土であり、ロシアは北方4島を不法占拠している」

というのが日本政府の公式スタンスである。

この公式スタンスを根底から修正する際に、日本の主権者に対して一切説明せ
ず、唐突にロシアと二島引き渡しで交渉するのは、民主主義国家のトップとし
ての行動として失格である。

ロシアは北方4島の主権がロシアにあることを日本政府が認めるなら、2島の
施政権を日本に譲ってもよいとのニュアンスを示唆しているのであり、このロ
シア主張に乗ることは、

「4島返還」



「2島マイナス無限大」

に転じることを意味することになるからだ。



また、消費税については、消費税増税を推進する主張の対極に、消費税そのも
のを廃止すべきとの主張が存在する。

野党陣営のスタンスが不明確であるが、消費税増税が日本の格差問題拡大の重
要原因であることを踏まえ、消費税を廃止するべきとの主張が浮上している。

延期、再延期、再々延期ではなく、消費税減税、消費税廃止に向けて政策を運
営するべきとの強い主張がある。

日ロの交渉を進めるのであれば、日本の主権者に対して、日本政府がどのよう
な論拠で、どのようなゴールを目指すのかを明確に説明する必要がある。

消費税については、消費税増税をあくまでも推進するスタンスなのか、それと
も消費税の廃止を目指すのかを明確にする必要がある。

失業保険給付が過小であったなら、すべての過小受給者に対する支払いを完遂
する責務が政府の側にある。

これらの問題のすべてが2019年政治決戦の争点になるわけで、日本の主権
者は安倍内閣を退場させて、日本政治を刷新する方向に舵を切る必要がある。

 
https://news.blogmura.com/ ←にほんブログ村 政治ブログに
 クリックお願いします。(*_*)??Σ”
 
 
 

コメント   この記事についてブログを書く
« 信ぴょう性高い地方紙高知新... | トップ | 憲法学者120人超が反対声... »
最近の画像もっと見る

コメントを投稿

政治経済、社会・哲学、ビジネス、」カテゴリの最新記事