
「植草一秀の『知られざる真実』」
2018/07/11
政治偏向NHK報道が招いた平成最悪の惨事
第2084号
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気象庁は7月5日の午後2時から緊急の記者会見を開いた。
予報課の黒良龍太主任予報官は
「西日本と東日本では、梅雨前線の活動が活発になり広い範囲で大雨となって
いる。この状況は今月8日ごろにかけて続く見込みで、非常に激しい雨が断続
的に数日間降り続き、記録的な大雨となるおそれがある」
と述べ、土砂災害や川の氾濫などに厳重に警戒するとともに、気象状況が悪化
する前に早めに避難するよう呼びかけた。
黒良主任予報官は、前線が停滞するため、長期間同じ所で雨が降り続くおそれ
があるとしたうえで
「土石流などの土砂災害や低い土地の浸水のほか、中小だけでなく大きな川で
も増水や氾濫のおそれがあり、厳重な警戒が必要だ」
と述べた。
そして、避難については、前線に向かって流れ込む湿った空気の強まりによっ
ては、いつどこで雨が強まるのかは予測が難しいとしたうえで、
「夜間に雨が強まった場合、暗いと周りの状況が見えにくく、避難が難しい場
合もあるので、最新の気象情報を確認して、気象状況が悪化する前に早めに避
難してほしい」
と呼びかけた。
気象庁が緊急記者会見で警告した通り、記録的な大雨が降り続き、平成に入っ
て最大の被害が広がっている。
7月11日日午後0時半現在で、死者は13府県で169人に上り、安否不明
者が80人に達している。
平成史上最悪の犠牲者を生む激甚災害になってしまった。
本ブログ、メルマガでは、7月8日午前10時に配信した記事で
「災害特別報道体制を敷かなかったNHK」
https://bit.ly/2MTBXzF
という事実を指摘した。
安倍内閣は7月6日にオウム事件の死刑囚7名に対する死刑を執行した。
その3日前の7月3日の首相動静に次の記述がある。
「午後4時、谷内正太郎国家安全保障局長、北村滋内閣情報官、浦田啓一公安
調査庁次長」
この時点で安倍首相はオウム事件の7名の死刑囚の死刑執行の予定を聞かされ
ていたと見られている。
NHKは7月6日から3日間、世論調査を行った。
この世論調査で内閣支持率が6月調査に比べて6ポイント上がって44%、不
支持率が5ポイント下がって39%になり、4ヵ月ぶりに支持率が不支持率を
上回ったとNHKが伝えている。
7月6日の時点で激甚災害の現実が生じていた。
この時点で多数の死者、不明者が発生していたのである。
NHKが災害特別報道体制を敷くべきことは当然だったのだ。
しかし、NHKは特別報道への切り替えを行わなかった。
最大の理由は、世論調査に向けて支持率を引き上げるために死刑執行の報道を
大規模に展開することにあった。
この報道によって支持率引き上げを演出することが予定されていたのだと考え
られる。
気象庁は7月5日午後2時の段階から特別な体制を敷いた。
NHKは「国民の命を守る」ために、特別報道体制を敷く必要があったが、世
論調査実施に向けて、オウム関連報道を大々的に展開するために、災害特別報
道体制に移行しなかったのである。
8日夜の段階でもNHKスペシャル放送が強行された。
そして、安倍晋三首相と死刑執行を命令した上川陽子法相は、死刑執行前夜の
7月5日夜に、「赤坂自民亭」で祝杯を挙げていた。
「赤坂自民亭」の運営体制は
女将:上川陽子法相
若女将:小渕優子元経済産業相
亭主:竹下亘総務会長(島根県)
である。
そしてメインゲストが安倍晋三首相だった。
死刑執行前夜の巨大宴席の画像や模様が参加した自民党議員のSNSによって
拡散された。
死刑執行の対象が間違っているとしか言いようがない。
嬉々としてSNSで情報を拡散した議員の一人である片山さつき議員はツイッ
ターに以下のように記述した。
「今日は27回目の #赤坂自民亭 @議員宿舎会議室、若手議員との交流の場で
すが、#安倍総理 初のご参加で大変な盛り上がり!内閣からは#上川法務大臣
#小野寺防衛大臣 #吉野復興大臣 党側は #岸田政調会長 #竹下総務会長 #塩
谷選対委員長、我々中間管理職は、若手と総理とのお写真撮ったり忙しく楽し
い!」
オウム事件の死刑囚7名に対する死刑執行を命令したのは上川陽子法務相であ
る。
その上川法務相が「赤坂自民亭」の女将として宴席を仕切り、安倍首相と祝杯
を挙げている。
NHKをはじめとするテレビメディアがこの重大事実を映像として繰り返し報
道しないから、日本の主権者の多くが、この重大事実を認識していないのでは
ないか。
インターネット上の大手ポータルサイトも、この重大事実をトップニュースと
して繰り返し伝えない。
この祝宴「赤坂自民亭」には、安倍内閣の官房副長官を務める西村康稔氏も参
加していた。
西村氏は、第二次安倍政権の発足とともに内閣府副大臣に任命され、防災対策
を担当した。
2014年8月豪雨による広島土砂災害では現地対策本部長を務め、その年に
は、『命を守る防災・危機管理』(プレジデント社)なる著書まで出版してい
る。
その西村氏が、豪雨災害が進行するなかでの宴席の模様をツイッターで拡散し
ていた。
「参加した多くの議員は「(安倍総理が差し入れた)獺祭と(岸田政調会長が
差し入れた)賀茂鶴とどっちを飲むんだ??」と聞かれ、一瞬戸惑いながら
も、結局両方飲んでました。そして、お二人と写真を撮っていました笑笑 い
いなあ自民党。」
「今日は、安倍総理、岸田政調会長、竹下総務会長が勢揃い。和気あいあいの
中、若手議員も気さくな写真を取り放題!まさに自由民主党党。」
さらに、『リテラ』記事によると、西村官房副長官は、災害は「山を越え
た」、「自衛隊員2万人が救助活動中」などのデマツイートを連発していたの
である。
http://lite-ra.com/2018/07/post-4115_3.html
西村氏は7月5日23時45分に
「地元秘書から、地元明石淡路の雨は、山を越えたとの報告を受けました。秘
書、秘書官と随時連絡を取り合いながらの会でした」
と、不謹慎ツイートを弁解するかのツイートを発したが、明石淡路の雨は「山
を超えて」はいなかった.
7月6~7日にかけて避難勧告が出され、淡路市では9日21時16分まで大
雨、雷注意報が出されていたのである。
また、西村氏は7日に、
「現在、京都、岡山、広島、山口、愛媛、高知、福岡の各府県で自衛隊員約2
1,000名が人命救助など活動中」
とツイートしたが、実際の救助活動について毎日新聞は7月8日朝刊で、
「防衛省によると同日(7日)夕現在、京都、高知、福岡、広島、愛媛、岡
山、山口の7府県からの災害派遣要請を受け、自衛隊は約600人態勢で、土
砂崩れ現場での救助、孤立地域からの輸送、洪水対策などにあたっている。西
日本の陸上自衛隊を中心に約2万1000人が救助要請などに即応できるよう
待機している」
と伝えていたのだ。
21,000人は待機していただけで、実際に動いていた自衛隊員は約600
人に過ぎなかったのである。
平成に入って最悪の犠牲者を出している今回の豪雨。
政権の宣伝のために、公共放送としての役割を放棄したNHKの責任は重大で
ある。
重大放送として避難を呼びかけていれば、避難して無事だった人が多数存在す
ると考えられる。
安倍内閣および安倍自民党の姿勢は万死に値するものだ。
そして、安倍内閣は災害対応を脇に置いて、カジノ法、参院定数増大法をこの
国会で強行制定するための行動に突き進んでいる。
このような背徳の政権を延命させて良いのか。
問われているのは主権者国民の矜持である。
21,000人は待機していただけで、実際に動いていた自衛隊員は約600
人に過ぎなかったのである。
平成に入って最悪の犠牲者を出した今回の豪雨。
政権の宣伝のために、公共放送としての役割を放棄したNHKの責任は重大で
ある。
また安倍内閣および安倍自民党の姿勢は万死に値するものである。
さらに、安倍内閣は災害対応を脇に置いて、カジノ法、参院定数増大法をこの
国会で強行制定するための行動に突き進んでいる。
このような背徳の政権を延命させて良いのか。
問われているのは主権者国民の矜持である。
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