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実質賃金低迷でマイナス成長 明白になったアベノミクスの破綻

2016年06月30日 10時35分06秒 | 政治経済、社会・哲学、ビジネス、

 

下記は経済専門家2名のアベノミクスに対しての評価を述べたものであるが、すでに2氏ともに、すでにアベノミクスは破綻しているとて解説している。
 

実質賃金低迷でマイナス成長
明白になったアベノミクスの破綻

 
野口悠紀雄 [早稲田大学ファイナンス総合研究所顧問]
 2016年2月18日                   
             
 
GDPマイナス成長の大きな原因は、消費の落ち込みだった
 2015年10~12月期の実質GDP(国内総生産)はマイナス成長になった。その原因は消費が伸びないことだ。これは暖冬のせいだと言うのだが、もっと基本的な原因がある。それは、実質賃金が伸びないことだ。原油価格が大幅に下落しているのだから、本来は、日本人の所得が大幅に増え、消費も増えなければならない。ここに、アベノミクスの基本的な問題点が露呈している。

マイナス成長の主因は消費の落ち込み
実質消費は中期的に減少している

 GDP速報によれば、2015年10~12月期の実質GDPは、対前期0.4%減となった。年率換算では1.4%減だった。名目GDP成長率は前期比0.3%減、年率では1.2%減だった(なお、15年暦年のGDPは実質で前年比0.4%増、名目で2.5%増となった)。
 14年度はマイナス成長であり、その後も実質成長率はほぼゼロの近辺である。この結果、実質GDPはほとんど増えていない。15年10~12月期の年率換算の実質GDPは527.4兆円だが、これは13年の中頃と同じくらいだ。
 15年度の実質成長率が政府経済見通しの計数(1.2%程度)を達成するには、16年1~3月期で前期比年率8.9%程度の伸びが必要になる。これは、到底不可能なことだ。現実の経済は、政府の想定よりはるかに悪化していることになる。
 マイナス成長の大きな原因は、実質最終消費支出が対前期比0.8%減と、大きく落ち込んだことだ。
 この原因について、石原伸晃経済再生相は、「暖冬の影響で冬物衣料などの売れ行きが鈍かったため」と述べた。確かに、短期的に見れば、そうした影響もあったろう。
 しかし、暖冬だけが原因ではない。事実、1月の国内の新車販売台数は前年同月比4.6%減と、13ヵ月連続で前年実績を下回っている。消費の減少は、一時的なものでなく、中期的な傾向なのだ。

「アベノミクスは、すでに破綻している」

河野龍太郎氏に「アベノミクスの問題」を聞く

安倍晋三首相は11月18日夜、2015年10月に予定されていた消費再増税を延期し、衆院解散・総選挙(投開票12月14日)を行うことを決めた。これに先立つ10月31日には、日本銀行が追加の金融緩和策を打ち出している。アベノミクスの問題点をBNPパリバ証券のチーフエコノミスト・河野龍太郎氏に聞いた。

日本の潜在成長率はゼロ付近まで下がっている

1987年横浜国立大学卒。住友銀行、大和投資顧問、第一生命経済研究所を経て2000年から現職。政府の審議会などの委員を歴任。著書に『金融緩和の罠(共著)』(集英社新書)など。
アベノミクスは破綻している。
2014年7〜9月期が2四半期連続のマイナス成長となったことばかりが注目されているが、過去1年でプラス成長となったのは、実は駆け込み需要のあった1~3月期だけだ。
問題を理解するうえで、まず、日本経済の実力である潜在成長率がゼロ付近まで下がっている、ということを認識しておく必要がある。
2012年末時点での需給ギャップ(需要不足)は2%程度だった。第2次安倍政権が誕生して、大規模金融緩和とセットの大規模財政出動により、2013年度は一時的に2.2%成長した。潜在成長率を大幅に上回るものであり、2013年末には需給ギャップがゼロになった。
2014年に成長できなくなったのは、需給の緩みがなくなり、潜在成長率を上回る高い成長の継続が困難になっているからだ。仮に消費増税がなかったとしても、2014年はゼロを大きく上回る成長は難しい。
潜在成長率は金融政策や財政政策で押し上げることができない。潜在成長率を決めるのは資本ストックと労働力と全要素生産性だ。1990年代末から労働力が減少している。それを補うべく技術革新が進み、資本蓄積が進むことが望まれるが、2009年以降、資本ストックも純減となっている。
問題は今後、仮に成長戦略が成功し、収益性の高い投資機会が増えたとしても、社会保障費の膨張で増大した政府赤字によって、国民純貯蓄が食い潰され、資本蓄積を賄うための原資が国内にはないことだ。
もちろん海外から資本を輸入することは可能だが、その過程では市場金利が上昇する。巨額の公的債務を抱え、経済は金利上昇に耐えられない。日本銀行が長期金利上昇を止めようとすれば、マイナスの実質金利が拡大することにより、円安が進む。
 
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