
「植草一秀の『知られざる真実』」
2018/05/23
通常国会閉会後に安倍降ろしの嵐襲来へ
第2046号
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あまりにも醜(みにく)い。
日本の惨状は責任ある立場にある者が人間としての美学を完全に失っているこ
とに原因がある。
地位があっても学歴があっても、人間としての生きざまが醜悪に過ぎればまっ
たく価値がない。
生きざまの醜悪さが日本の地盤沈下をもたらしている。
安倍晋三首相、麻生太郎財務相、
佐川宣寿元理財局長、福田淳一前財務事務次官、
そして、日大アメフト部の内田正人前監督と井上奨コーチ。
この6名に共通していることは、真実に正面から向き合わず、保身と自己弁護
に終始していることだ。
嘘をつき通して、自分の利益、自分の地位に恋々とする。
醜悪な生きざまである。
昨年2月以来、森友疑惑、加計疑惑が国会審議時間の太宗を占有してきた。
森友疑惑では、14の決裁公文書が大規模に改ざんされた。
刑法を公正に適用すれば虚偽公文書作成罪に該当することは明白だ。
また、時価10億円の国有地が実質200万円で払い下げられた行為は財政法
に違反し、刑法の背任罪が成立するものである。
さらに、国会に虚偽公文書を提出して国会審議を妨害したことは「偽計業務妨
害罪」に該当するものである。
この問題に安倍首相や安倍首相夫人がかかわっていたら、「安倍首相は首相も
国会議員も辞める」と明言しているのだ。
安倍首相は昨年2月17日の衆議院予算委員会で次のように述べた。
「私や妻がこの認可あるいは国有地払い下げに、もちろん事務所も含めて、一
切かかわっていないということは明確にさせていただきたいと思います。もし
かかわっていたのであれば、これはもう私は総理大臣をやめるということであ
りますから、それははっきりと申し上げたい、このように思います。」
「いずれにいたしましても、繰り返して申し上げますが、私も妻も一切、この
認可にもあるいは国有地の払い下げにも関係ないわけでありまして、(中略)
繰り返しになりますが、私や妻が関係していたということになれば、まさに私
は、それはもう間違いなく総理大臣も国会議員もやめるということははっきり
と申し上げておきたい。」
財務省は近畿財務局および財務省と森友学園との交渉記録について、廃棄して
存在しないとしてきた。
ところが、膨大な交渉記録が存在することが明らかにされ、その文書が公開さ
れた。
財務省は「廃棄して存在しない」と国会で答弁したのちに、廃棄を指示してい
た。
この行為も明確に「偽計業務妨害罪」に該当するものである。
新たに刑事告発が行われるべきである。
交渉記録が明らかにしていることは、安倍昭恵氏が公務員秘書の谷査恵子氏に
指示して財務省と折衝させたことを契機に、国有地の激安払い下げが急進展し
たという事実である。
安倍首相は安倍昭恵氏が指示して折衝が行われたわけではないとしているが、
客観的な事実は安倍首相の主張を覆すものである。
疑惑を晴らすには安倍昭恵氏による説明が必要不可欠である。
安倍首相が安倍昭恵氏の国会での説明の機会を設定しないことが、この問題の
解決を遅らせる主因になっている。
加計疑惑では2015年2月25日に安倍首相が加計孝太郎氏と面会していた
のかどうかが最大の焦点として浮上している。
加計学園職員が愛媛県との打ち合わせで面会の事実を明らかにしたというもの
だ。
この報告を受けた愛媛県の中村時広知事がその内容を公開している。
「伝聞の伝聞」だとして、懸命に事実を否定しようとする主張が提示されてい
るが、「伝聞の伝聞」であることが「ウソ」であることの根拠にはならない。
2015年2月25日に安倍首相と加計孝太郎氏との会話が事実であり、加計
学園の獣医学部新設の意向を安倍首相が聞いていたとするなら、安倍首相は完
全に終わりである。
政局は極めて重大な局面を迎えている。
事実を明らかにするには、2015年3月3日に行われた愛媛県と加計学園と
の打ち合わせに出席した者から話を聞くことが必要だ。
打ち合わせに出席した愛媛県職員と加計学園職員を国会に参考人招致するべき
である。
この打ち合わせは、加計学園から愛媛県に対して、安倍首相と加計孝太郎氏の
面談内容を報告したいと申し出があったことを受けて開かれたものだと愛媛県
が公開した文書が示している。
2月25日に安倍首相と加計孝太郎氏が面談した疑いは極めて濃厚である。
真実に正面から向き合い、醜くない生きざまを示すべき局面である。
日本大学アメリカンフットボール部部員による危険タックル問題では、危険
タックルを行った部員の宮川泰介氏が記者会見を行い、すべてを語った。
内田正人前監督と井上奨コーチが関西学院大学部員のQBを1プレー目で潰し
てこいと指示していたことを宮川氏が明らかにした。
試合開始直前には、井上コーチが宮川氏に近づいて「できませんでは済まされ
ない。分かってるな」と念を押されたことを明らかにした。
宮川氏は実践練習を外されており、活動への復帰を強く望んでいた。
そのなかで、井上コーチが宮川氏に対して次のように述べた。
「監督にお前をどうしたら試合に出せるかを聞いたら、相手のクォーターバッ
クを1プレー目でつぶせば出してやると言われた。『クォーターバックを潰し
にいくんで、僕を使ってください』と監督に言いにいけ」
さらに井上コーチは次のように続けた。
「相手のクォーターバックとは知り合いなのか」
「関学との定期戦がなくなってもいいだろう」
「相手のクォーターバックがケガをして、秋の試合に出られなかったら、こっ
ちの得だろう。これは本当にやらなくてはいけないぞ」
この指示を受けて宮川氏が危険タックルと実行したものである。
ところが、内田監督と井上コーチは、QBに怪我を負わせるような指示をして
いないと強弁を続けている。
すべての情報を踏まえれば、内田氏と井上氏が真実を述べていない疑いが極め
て強い。
問われるのはやはり「生きざま」なのだ。
真実に正面から向き合い、真実の言葉を発するべきである。
それが「美学」のある生きざまだ。
20歳の若者が顔も隠さず、氏名も明らかにして事実をありのままに述べてい
るように見える。
これに対して年配者である監督とコーチが、真実を覆い隠して、ひたすら保身
と自己弁護にひた走っているように見える。
事実が完全に判明するまでは、存在する可能性に配慮することは必要だが、人
間としての生きざまが鮮明に表れる場面なのである。
財務省は、森友学園との交渉記録はすでに廃棄しており存在しないと国会で答
弁したのちに、その交渉記録を、その後に廃棄するよう指示していたことが明
らかになった。
私は、本ブログ、メルマガで、大阪地検特捜部は近畿財務局および財務省に対
して家宅捜索を実施して、証拠の保全を行う必要があることを繰り返し主張し
てきた。
懸念した通り、財務省は罪証隠滅を図っていたのである。
検察当局の対応が不適切極まりなかったことが明らかになった。
国有地を不正払い下げし、公文書を改ざんし、さらに罪証隠滅の行動に及んで
いたのである。
このような犯罪を日本の検察当局は無罪放免にするのか。
日本の検察の存在意義が問われる事態である。
こうしたなかで、もう一つ問われるのは自民党の対応である。
安倍首相は自民党の代表者でもあるから、自民党が安倍首相を守ろうとするの
は、彼らの利権死守行動からすれば当然のことなのかも知れない。。
しかし、明らかな疑惑、明らかな不正が明白になっているときに、自民党内部
から自浄作用が働かないとなると、この組織の未来は暗いものにならざるを得
ない。
鍵を握るのは二階俊博幹事長の動静であるが、IR法、TPP、働かせ方改悪
などの諸悪法の制定を安倍内閣に強行させたうえで、政権刷新を図るとのシナ
リオが練られているようにも見える。
今国会で上記の悪法を強行制定させて、その上で9月の総裁選での安倍首相退
任を迫る。
このシナリオが水面下で動き始めているように思われる。
自民党の竹下亘総務会長は加計疑惑について、
「何が本当か分からず、どうなっているんだとの思いだ」
と述べて、安倍首相を突き放す発言を始めた。
安倍首相が続投することが、2019年夏の参院選で野党が大勝するための極
めて大きな好材料である。
逆に言えば、自民党内部に通常国会終了後に一気に安倍退陣の流れを作り出そ
うとする思惑が存在しておかしくない。
日本の実効支配者である米国が、通常国会後の安倍退場に向けて動き始めたと
も見える。
安倍首相と麻生財務相は醜悪な姿を晒す前に自ら身を引くことを真剣に検討す
るべき局面である。
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