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名護市長選結果は翁長体制存否に直結する

2018年01月15日 10時20分23秒 | 政治経済、社会・哲学、ビジネス、

                                

                        「植草一秀の『知られざる真実』」

                                    2018/01/14

        名護市長選結果は翁長体制存否に直結する

             第1944号

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2月4日に沖縄県名護市長選挙が実施される。

争点はもちろん米軍基地問題である。

2010年の市長選で辺野古米軍基地建設阻止を公約に掲げる稲嶺進氏が「普
天間飛行場県内移設反対」を掲げて出馬して市長に選出された。

2014年の選挙で再選を果たし、今回、三選を目指す。

2014年11月の沖縄県知事選では辺野古米軍基地容認に転じた仲井眞弘多
知事に対抗して「辺野古に基地を造らせない」を公約に掲げた翁長雄志氏が立
候補して翁長氏が新知事に選出された。

しかし、翁長雄志氏の辺野古米軍基地建設阻止に向けての対応は遅く、現在は
辺野古米軍基地建設が強行されている。

このなかで迎える今回の名護市長選。安倍政権は辺野古米軍基地建設に反対す
る稲嶺進氏を落選させるために総力を結集している。

この選挙で稲嶺氏が落選して、自公候補が新市長に選出されると、辺野古米軍
基地建設阻止闘争は大きな分岐点を迎えることになる。

本年末に予定される沖縄県知事選にも重大な影響が及ぶだろう。

辺野古に米軍基地を造らせないとする「オール沖縄」勢力は最大の関門を迎え
ようとしている。

選挙は現職知事の稲嶺進氏と辺野古米軍基地建設を強行している安倍政権与党
が推す前市議の渡具知武豊(とぐちたけとよ)氏による一騎打ちとなる公算が
高いと見られている。

今回の名護市長選では公明党と支持母体の創価学会が渡具知氏推薦を決めた。
報道によると、名護市内の公明票は約二千票とされており、接戦になれば結果
を左右することになる。

公明党県本部は普天間飛行場の県内移設反対を掲げているが、渡具知氏推薦を
決めた。前回は自主投票だったが、今回は自民系候補の支援に回る。



この選挙で稲嶺氏が落選し、渡具知氏が当選すると、米軍基地建設推進勢力を
勢いづけることになる。沖縄での米軍基地新設を許さないとする勢力にとっ
て、この選挙に負けることは重大なダメージになる。

翁長雄志知事の対応の遅れで辺野古米軍基地建設が大幅に進展する結果がもた
らされているが、この流れをせき止めるためにも、名護市長選挙を落とすわけ
にはいかない。

稲嶺進氏の三選を勝ち取り、辺野古米軍基地建設阻止闘争を再出発させなけれ
ばならない。

一気呵成に辺野古米軍基地建設を強行したい安倍政権も、この市長選が重要な
分岐点になると判断して、文字通りの総力戦を展開している。

従来同様、札束で頬を叩いて票を買い取るとの形容がふさわしい、卑劣な対応
を進めている。

ジャーナリストの横田一氏がと伝えている通り、安倍政権は政府・与党要人を
沖縄に派遣して、利益誘導によって票を買い取るかのような対応を示してい
る。

http://lite-ra.com/2018/01/post-3732_5.html


12月29日には菅義偉官房長官が名護市に入った。

安倍政権は米軍基地建設に反対する沖縄県に対する予算配分を削減する一方
で、沖縄県や名護市を通さずに、基地受け入れを表明した名護市の三集落に対
して国の補助金を直接交付するという「直接交付金」を投入してきた。

まさに、札束で頬を叩いて基地を受け入れさせる手法だが、このスタンスを今
回選挙でも踏襲している。

菅官房長官は12月29日、名護市のホテルで三集落代表(久志区長・辺野古
区長・豊原区長)に対して2018年度予算でも直接交付金が確保されたこと
を伝えた。



菅氏は「政府としては最高裁の判例に従って工事を進めている。皆さんの生活
環境の保全や地域の振興に関し、政府としてはできる限りの配慮を行ってき
た」と述べて、基地受け入れの住民には財政資金投入などの措置を講じること
を改めて強調したわけだ。

さらに、名護市内で工事が行われている「名護東道路(8.4キロ、総事業費
962億円)」を視察して、未完成区間(2.6キロ)の1年半の完成前倒し
と延伸調査を関係省庁に指示したことを明らかにした。

国民の血税を使って選挙の買収活動を行っていると指摘されて反論できない行
動を示している。

菅官房長官と連携するかのように、自民党の二階俊博幹事長が1月4日に名護
市に入り、渡具知候補や選対幹部の末松文信県議らとの意見交換会に出席し
て、

「私は土地改良事業連合会に行って来ますから、土地改良の方に声をかけて下
さい。選挙で仲間が沢山いれば、何倍も力が出てきますから皆さん、よろし
く」

と述べたことを横田氏が伝えている。

「全国土地改良事業団体連合会」会長の二階氏は、民主党政権が公共事業削減
の一環として大幅に削減した土地改良事業予算を、安倍政権に働きかけて以前
の水準にまで戻すのに成功してきた。

土地改良事業は農地規模拡大や灌漑整備などをする農業土木事業で、この予算
が選挙対策の利益誘導予算として活用されてきたのである。

沖縄でも、国民の血税による利益誘導政治が全盛を奮っており、こうした安倍
政権与党の対応により、米軍基地建設阻止勢力が瀬戸際に追い込まれている。

沖縄に米軍基地を建設させないための極めて重要な闘争が展開されており、今
回の名護市長選は極めて重要な意味を持つことになる。

米国に隷従する安倍政治を打破するため、名護市長選での基地反対勢力勝利に
向けて総力を結集しなければならない。



沖縄情勢で何よりも不透明なことは、翁長雄志氏のスタンスである。

翁長氏は「辺野古に基地を造らせない」ことを公約に掲げて知事選を戦った
が、「辺野古に基地を造らせない」ための方策の核心である「埋め立て承認の
取消、撤回」を公約に明記することを拒絶した。

そして、実際に埋め立て承認取消は2015年10月まで実行されず、埋め立
て承認撤回は現時点でもまだ実行されていない。

このために、沖縄防衛局は沖縄県に、辺野古米軍基地建設の本体工事に着する
ために必要な事前協議書を提出できた。

沖縄県が事前協議書を受理してしまったために、辺野古米軍基地建設が音速の
スピードで実施されている。

工事が進捗してしまうと基地建設阻止の法廷での闘いが極めて不利になる。

「訴えに利益なし」の一言で退けられてしまうリスクが格段に上昇するのだ。

うがった見方をすれば、翁長知事は、辺野古米軍基地建設が進捗するように、
埋め立て承認取消を、事前協議書を受理するまで実行しなかったのではないか
ということになる。

翁長氏が埋め立て承認取消・撤回を公約に明記することを頑なに拒み、埋め立
て承認取消を事前協議書受理の後に先送りしたことが、これなら理路整然と理
解できるからだ。



沖縄平和運動センターの山城博治議長は昨年11月10日、新基地建設に関し
て、沖縄県と沖縄県本部町が護岸建設用石材の海上運搬を請け負った業者に奥
港と本部港の使用を許可したことについて、

「これまで翁長雄志知事を正面から批判したことはないが、覚悟を決めて翁長
県政と向き合う必要が出てくる」

と発言した。

沖縄では2014年11月の沖縄県知事選以来、「翁長タブー」が厳然と存在
した。「翁長雄志氏に対する批判をしてはならない」との暗黙のルールが存在
してきたのだ。

私は2014年11月の知事選に向けて、基地反対勢力が候補者を一本化する
ことが必要不可欠だが、その候補者は基地建設を阻止するための方策の核心で
ある「埋め立て承認取消・撤回」を公約に明記し、知事就任後、直ちに行動す
ることが必要であることを訴え続けた。

この理由から、翁長氏が埋め立て承認取消・撤回を公約に明記しないことを批
判し、翁長氏に公約明記を受け入れてもらったうえで、翁長氏に候補を一本化
することが重要だと訴え続けた。

しかし、翁長氏は公約明記を拒み続けたのである。

「今大議論となっている翁長市長、県知事選出馬記者会見2」
https://www.youtube.com/watch?v=aZEIXJRXFiY#t=421

では、4分45秒~6分45秒の部分で公約を明記しない理由を問われて翁長
氏が逆ギレしている姿が記録され、7分5秒~8分31秒の部分で翁長氏が、
「保守と革新がですね、一緒にこの知事選を戦うということになってね、腹八
分腹六分でいまやろうとしてですね、いまこうしてね、気持ちよく、固い契り
を結びながら、やろうとしているんですね。」
と答えている場面が収録されている。



翁長氏が埋め立て承認取消・撤回を公約に明記しない理由を問うことさえ許さ
ないという空気が醸成されてきた。

このなかで、
「アリの一言」ブログ主宰者
http://blog.goo.ne.jp/satoru-kihara

“Peace philosophy Center”の乗松聡子氏
http://peacephilosophy.blogspot.jp/p/blog-page_16.html

そして私が類似した主張を提示してきた。

本当に「辺野古に基地を造らせない」ことを追求するなら、当然のことなが
ら、埋め立て承認取消と撤回を迅速に実行することが必要である。

ところが、これを実行せずに、辺野古米軍基地建設の着手を容認してきた「結
果責任」は極めて大きい。

最近になって、ようやく翁長知事の行動に対する疑念が一部で公言されるよう
になってきたのである。



辺野古米軍基地建設阻止を目指す人々は、まずは名護市長選に総力を結集する
べきである。

その上で、本年末に予定されている沖縄県知事選への対応をゼロベースで検討
するべきである。

2014年11月1日に沖縄県那覇市で開催された「オナガ雄志うまんちゅ1
万人大集会」に出席した菅原文太さん(故人)によるスピーチを改めて振り返
るべきだ。

菅原文太さんはこう述べた。

「(仲井真知事は)いま、もっとも危険な政権と手を結んだ。沖縄の人々を裏
切り、公約を反故にして、辺野古を売り渡した。」

そのうえで、映画『仁義なき戦い』の最後に登場する、『山守さん、弾はまだ
残っとるがよ。一発残っとるがよ』というセリフを踏まえて、

「仲井真さん、弾はまだ一発残っとるがよ」

と述べたのである。

この言葉は仲井真氏に向けて発せられた言葉ではあるが、その奥には、翁長氏
に対する意味が含まれていたに違いない。

翁長雄志氏が、「最も危険な政権と手を結び、沖縄の人々を裏切り、公約を反
故にして、辺野古を売り渡す」なら、そのときには、

「翁長さん、弾はまだ一発残っとるがよ」

になることを、目の前にいる翁長氏に届けたのであろう。



このまま進めば、公約を反故にして辺野古を売り渡すことになってしまうだろ
う。

手遅れにならぬよう手を打たねばならない。

そのためには、まず、2月4日の名護市長選に勝利しなければならないのだ。

 


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