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国民の幸福を追求しない安倍政権を退場させよう

2018年01月18日 09時40分37秒 | 政治経済、社会・哲学、ビジネス、

                                

                         「植草一秀の『知られざる真実』」

                                   2018/01/17

国民の幸福を追求しない安倍政権を退場させよう

              第1947号

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年金の支給開始年齢を70歳超に引き上げることを政府が検討していることが
報じられている。

受給者の選択によるとのことだが、主権者国民は注意を怠れない。

政府はなしくずしで社会保障制度を主権者国民にとって不利な方向に改変をし
続けてきているからだ。

年金の支給開始年齢引き上げを選択した場合に、給付額を上乗せするという
が、上乗せの率が高くなければ受給者には不利になる。

平均寿命、平均余命が短期的に急増しているわけではないから、年金支給開始
年齢の引き上げは、年金の総受取額の減少につながる可能性が高い。

また、当初は選択制で、選択した者だけが支給開始年齢を引き上げることにな
るだろうが、政府はいずれ、例外なく年金支給開始年齢の引き上げに踏み切る
考えだろう。

要するに、年金支給総額の抑制を狙っているのだと考えられる。

そもそも、年金制度は民事上の一種の契約である。

契約である以上は、契約内容が明確でなければならず、同時に契約内容の変更
には年金契約者と国の双方の合意が必要である。

政府の資金繰りが苦しいからといって、勝手に給付内容を切り下げることは許
されない。

そもそも日本の年金制度では、年金加入者が拠出した年金保険料が年金加入者
に還元されない仕組みになっている。

100の資金を投入したのに、100の資金が給付されない制度になっている
のである。

年金給付額の支払い年金保険料に対する比率を「内部収益率」と呼ぶが、この
「内部収益率」が1を超えていなければ、年金に加入する意味はない。



すでに高齢になっている国民の場合には、この内部収益率が1を超えている
が、若年層になるにしたがって、内部収益率は低下し、現在の現役世代の多く
で内部収益率が1を下回っている。

この場合、年金制度に加入せずに、年金保険料相当額を自分で積み立てた方が
有利ということになる。

年金制度というものは、内部収益率が1を下回れば、年金制度からの離脱者が
増加し、制度が自己崩壊する宿命を有しているとされる。

年金に加入するという意欲を失わせる制度では、年金加入者が減少して制度が
崩壊してしまうのである。

こうした問題を踏まえて、年金制度の抜本的な改革が検討されたが、安倍自公
政権は、その抜本改革の路線を放り出してしまった。

抜本的な年金制度改革とは、積み立て方式への移行である。

自分が積み立てた年金保険料を老後に受領する。

この方式であれば、加入者が損失を蒙ることがない。

年金保険料の積み立て状況を各個人が確認できるようにして、その積み立てた
資金を老後に年金として受領する方式に移行させることが真剣に検討された。

しかし、この場合、これまでの年金給付で、年金積立金額以上の給付を行って
きた世代が存在するために、積み立て不足が発生し、その不足資金を工面しな
ければならなくなる。

これが財政負担になるとの理由で、合理的なシステムへの移行が放棄されたの
だ。



結局、安倍政権は国民を騙しながら、国民から資金を巻き上げて、巻き上げた
資金を老後に給付しない方向に制度改悪を進めている。

「一億総活躍社会」などの言葉が用いられてきたが、この言葉の真意は「一億
総強制労働」である。

生産年齢にある国民は全員働けというのが「一億総活躍」の意味である。

生産年齢を超えた国民には、できるだけ速やかに逝去していただきたいという
のが政府の願いであるのだと推察される。

だから、年金給付の水準をできるだけ切り下げるとともに、公的保険による国
民医療の質を大幅に切り下げる制度変更が画策されている。

TPPへの参加は医療における自由化を一気に推進するものになると予想され
ている。

公的医療保険でカバーされない医療を拡大し、日本の医療を公的保険医療と民
間保険医療の二本立てに移行させることが目論まれている。

公的医療保険にしか加入できない普通の国民は、十分な医療を受けられなくな
るのである。

政府としては財政負担がかさむ高齢者には、できるだけ早くに逝去してもらい
たいということなのだろう。

日本の人口は1億2700万人なのに安倍政権が「一億総活躍」と言っている
のは、高齢者がこの中に含まれていないことを意味するのだと考えられる。

そして、働くことのできる国民には全員労働に従事してもらうが、その労働と
は劣悪な低賃金労働である。

生産年齢人口は15歳以上65歳未満とされているが、安倍政権は生産年齢を
超えた国民にも、70歳までは働けと言っていることになる。

国民の幸福を願い、国民の幸福のために行動する政府ではなく、国民を単なる
税金の素としか捉えず、税金を納めなくなった高齢者に対して冷酷に対応する
政府。

これが安倍政権の実相である。



安倍首相は「成長、成長」と叫ぶが、この成長とは、誰の、どのような成長な
のか。

安倍政権が掲げる「成長政策」が目指すものは、大資本の利益の成長であっ
て、主権者国民の所得や豊かさの成長ではない。

農業を自由化し、医療を自由化し、労働規制を自由化する。さらに、法人税を
減税して、経済特区を創設する。

これが安倍政権の掲げる成長政策の中身である。

農業の自由化とは、これまでの農家による農業、地産地消の農業を破壊して、
ハゲタカ資本が支配する利益追求の農業に日本を支配させることを意味する。

食の安全、食の安心は踏みにじられ、主食の自給率もさらに低下すると見込ま
れている。

世界的な飢饉が発生すれば、食料の確保すらできなくなるだろう。

農村の共同体的つながりは崩壊し、「金こそすべて」の経済運営が日本中に広
がることになる。

医療における貧富の格差導入は、国民生活の根幹における安定性を完全に破壊
することになる。



成長政策の柱は労働規制の撤廃であるが、その結果として広がるのは、正規労
働から非正規労働へのシフトの加速、外国人労働力の大規模な導入、長時間労
働の合法化、残業代ゼロ賃金制度の広範な導入、金銭による解雇の自由化であ
る。

要するに、大資本が最低のコストで労働力を使い捨てにできるように制度を変
更しようということなのだ。

労働コストが下がれば下がるほど、資本の利益は拡大する。

資本の利益の成長を目指す政策とは、言い換えれば、労働者の処遇を可能な限
り引き下げる政策なのである。

株価が上昇してアベノミクスが成功しているとの主張があるが、株価上昇が示
しているのは資本の利益が拡大していることである。

日本経済全体の成長率は、あのパッとしなかった民主党政権時代よりも劣って
いるのだ。

経済全体が低迷するなかで、大資本の利益だけが拡大している。

このことは、その裏側で労働者の処遇が悪化していることを意味しているの
だ。



労働者の実質賃金指数は第2次安倍政権が発足してから約5%も落ちた。

あのパッとしなかった民主党政権時代でも、労働者の実質賃金指数は横ばいで
推移した。

大資本の利益だけが拡大し、一般国民の生活が困窮しているというのが日本経
済の現実なのである。

政府が取り組むべきことは、大資本の利益拡大ではなく、経済活動の果実の公
正な分配である。

政府の最大の役割は、所得再分配機能にある。

史上最高の利益を獲得している大資本、巨大な所得を獲得している富裕層に、
応分の負担を課して、すべての国民に保障する最低限の生活を拡充すること。

これが政府の取り組むべき仕事なのだ。



生活保護給付額が年金より多いからと言って、生活保護を切り下げるのではな
く、生活を保障しない低年金を是正することが正しい対応なのだ

安倍政権は利権につながる支出に対しては徹底した放漫財政を展開しているの
に、国民生活の根幹にかかわる支出に対しては徹底した緊縮・冷酷財政を展開
している。

役にも立たない高額の米国製兵器を、トランプ大統領の命令通りに購入するの
をやめて、生活保護制度の拡充を図るべきだ。

年金支給開始年齢を年金加入者の承諾を得ずに引き上げる「年金詐欺」を即刻
やめるべきなのである。

このような悪政、暴政が展開されている主因は、日本の主権者が選挙で安倍政
権与党に多数議席を付与しているからだ。

安倍政権与党は国民の4分の1からしか支持を受けていないが、現行の選挙制
度を悪用して日本政治の実権を握ってしまっている。

日本の主権者は賢くなって、現行選挙制度の下で主権者のためになる政治が実
現するよう、安倍政権与党を選挙で打倒しなければならない。

公明党の支持者は、公明党が「平和と福祉」を掲げていることを踏まえて、
「平和と福祉」に逆行する安倍政権を支持しない意思決定を下すべきである。

主権者である国民の幸福を追求しない安倍政権を、主権者の力によって、一刻
も早く退場させなければならない。

 


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