曲学阿世:真実を追求し、虚実の世間に迎合するようなことはしたくない。

真実を曲解し不正な情報によって世間の人々にこびへつらい、世間にとり入れられるような、ことはしたくない。

成長戦略と完全に矛盾する消費税増税政策

2018年12月25日 17時12分53秒 | 政治経済、社会・哲学、ビジネス、

                                  

                       「植草一秀の『知られざる真実』」

                                  2018/12/25

     成長戦略と完全に矛盾する消費税増税政策

             第2220号

   ウェブで読む:https://foomii.com/00050/2018122510282450817
────────────────────────────────────
クリスマスに株価が暴落している。

NYダウと日経平均株価は10月2日から3日にかけて高値を記録した。

NYダウは史上最高値、日経平均株価は27年ぶりの高値をつけた。

その株価が10月10日ごろから急落に転じた。

私が執筆している会員制レポート=TRIレポート
=『金利・為替・株価特報』
http://www.uekusa-tri.co.jp/report/index.html

では、10月11日執筆の10月15日発行号タイトルを

「長期上昇相場終局=波乱局面への移行可能性」

として、日経平均先物の「売り」を提唱した。

10月初からの株価下落率はNYダウ、日経平均株価ともに2割を超えた。

中規模調整から大規模調整に転じる気配を強めている。

2019年の金融市場を展望する年次版TRIレポートの2019年版

拙著『日本を直撃する「複合崩壊」の正体』
https://amzn.to/2PPBhAE

に株価警戒のエッセンスを示す2枚のチャートを掲載した。

2018年の日経平均株価推移と2007年の株価推移が酷似しているという
ものである。



日米株価は10月に高値を記録したが、欧州株価は1月高値ののち、下落傾向
を続けている。

中国株価の1月末高値からの下落率は3割を超えた。

大規模調整に移行している。

株価下落の主因が三つある。

米中貿易戦争

FRB利上げ

日本増税

である。

すべてが経済政策である。

「経済政策暴落」と表現してよい。

FRBの場合、利上げが問題なのではない。

FRBの政策運営にトランプ大統領が「過剰に」介入していることが問題なの
だ。

FRBはイエレン議長が巧みな政策運営を実行していた。

イエレン議長には老獪とも言える柔軟な政策手腕があった。

しかし、トランプ大統領はイエレンを退けてパウエル理事を新議長に抜擢し
た。

市場はパウエル新議長がトランプ大統領のイエスマンになることを警戒した。



このことが、逆にパウエル議長の政策運営に影を落としている。

パウエル議長には、逆にトランプ大統領の支配下にはないことを強調する必要
性が負わされている。

米中貿易戦争はトランプ大統領の対中国経済政策の基本姿勢を示すものだが、
そこに欠落しているのは、米中経済に強い相互依存関係が存在することへの認
識である。

中国から米国への輸出5000億ドルの半分に当たる2500億ドルに25%
の関税率を設定すれば中国経済には重大な影響が生じる。

しかし、影響はそれだけにとどまらない。

激しいブーメラン効果が米国にも跳ね返るのである。

もうひとつの政策判断の誤りがある。

それが安倍内閣の消費税増税方針である。

日本株価下落が本格化したのは、安倍首相が2019年10月の消費税増税を
具体的に指示した10月15日からである。

消費税率10%は「消費懲罰税」と表現するべきものだ。

消費をすると「懲罰」として10%の税金が課せられる。

消費者が消費を激烈に抑制することは当然のことだ。

日本経済は確実に転落する。

これを先取りして株価暴落が続く。

安倍内閣は必ず消費税増税撤回に追い込まれることになる。



老子第44章に次の言葉がある。

足るを知れば辱しめられず
止まるを知れば殆(あやう)からず
以って長久なるべし

満足することを知っていれば、辱(はずか)しめを受けず、
止(とど)まることを知っていれば、危険を免(まぬが)れ、
よっていつまでも長らえることができる。

これを「止足の計」と呼ぶ。

「中庸」の重要性ということもできる。

足ることを知らず、止まることを知らなければ、己れの身を殆くし、辱めを受
けることになる。

トランプ大統領に東洋の哲学を提示しても意味はないのだろうが、トランプ大
統領にはこの面での殆さがつきまとう。

FRBの政策運営は高度に専門的な素養が求められる。

大統領の任務は最適な人材を登用することであって、金融政策を直接差配する
ことではない。



この点は日本にも完全に当てはまる。

安倍首相は日本の金融政策を私物化してきた。

日銀の布陣を思うがままに改変して金融政策を誘導してきた。

量的金融緩和でインフレを誘導できるとしたが、現実には実現しなかった。

結果として、日銀資産が史上空前の規模に膨張してしまった。

世界で最も財務の不安定な体質が形成されてしまったのである。

このことが今後必ず大きな災厄を生むことになる。

過去のハイパーインフレの教訓を踏まえて中央銀行の独立性が重視されてきた
が、安倍内閣はこの教訓を完全に破壊してしまったのである。



消費税率を10%に引き上げることは、政府が消費者に対して

「消費するな」

と警告するものである。

消費をしなければ税金をむしり取られることはない。

消費をすれば10%もの懲罰金を没収される。

この制度を踏まえて主権者は消費を極限まで切り詰めるだろう。

国民が消費を極限まで切り詰めれば何が起こるか。

結果は明白である。

悲惨な消費不況が待ち受けている。



消費税増税に伴う消費減退を緩和するために、キャッシュレス決済を行う消費
者だけを対象にポイント還元制度を設けるという。

キャッシュレス決済を行える人だけが、2019年10月から2020年6月
までの9ヵ月間は消費税率が実質的に5%に引き下げられるのだという。

他方、キャッシュレス決済を行えない消費者は2019年10月から消費税率
10%がそのまま適用になる。

高齢者や所得の少ない人にキャッシュレス決済を行えない人が多い。

安倍内閣が計画している施策は、明らかに「法の下の平等」に反するものであ
る。

キャッシュレス決済ができる消費者は大きな買い物を2019年10月まで控
えることになるだろう。

つまり、消費税増税を実施する前に個人消費が大きく落ち込むことになると考
えられるのだ。



プレミアム商品券やポイント還元など、愚作のオンパレードだ。

2019年に「日本愚作博覧会」を開催することになるのだから、その後に大
阪万博を開催する必要もないと考えられる。

消費税増税が強行されるのは、財政再建のためでも、社会保障制度拡充のため
でもない。

これまでの税収推移がこのことを明白に示している。

2007年の政府税制調査会報告書で「法人税減税の必要はない」としたにも
かかわらず、政府は超大型の法人税減税を実施してきた。

労働者の実質賃金が大幅に減少し続けるなかで、大企業の利益は史上空前の水
準を更新し続け、企業の内部留保は450兆円に達している。

企業の内部留保に課税すれば、企業は課税を回避するために、

賃金を増やすか、

設備投資を増やすか、

配当金を増やすか、

役員報酬を増やすか、

を選択する。

これらのすべてが最終需要の増加につながる。

消費税増税よりもはるかに経済成長に寄与する施策なのだ。

安倍内閣は必ず消費税増税撤回に追い込まれることになる。



 

 https://news.blogmura.com/ ←にほんブログ村 政治ブログに
 クリックお願いします。(*_*)??Σ”
 
 

 

                                   


コメント   この記事についてブログを書く
«  安倍内閣は消費税増税方針と... | トップ | 相続税3億円を脱税した安倍晋三 »
最近の画像もっと見る

コメントを投稿

政治経済、社会・哲学、ビジネス、」カテゴリの最新記事