曲学阿世:真実を追求し、虚実の世間に迎合するようなことはしたくない。

真実を曲解し不正な情報によって世間の人々にこびへつらい、世間にとり入れられるような、ことはしたくない。

「植草一秀の『知られざる真実』」

2020年02月20日 16時48分38秒 | 政治

 

                                

                       「植草一秀の『知られざる真実』」

                                          2020/02/20

          目前に迫りつつある安倍内閣終焉のとき

            第2558号

   ウェブで読む:https://foomii.com/00050/2020022015330363875
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新型コロナウイルスの感染症が集団発生したクルーズ船「ダイヤモンド・プリ
ンセス」の乗客で、感染が確認されて入院中だった80代の男女2人が死亡し
たことが明らかにされた。

人災による犠牲者である。

安倍内閣は失政を糊塗するための情報統制に懸命である。

「安倍内閣の対応は正しかった」とする言説の流布に全力を挙げている。

しかし、客観的に評価して、安倍内閣の対応は最悪である。

最悪の対応で重大な被害がもたらされてことは隠しようがない。

最大の対応策は安倍内閣の即刻退場である。

危機に直面した場合、

的確な判断力



迅速な行動力

が最重要になる。

このいずれの点においても安倍内閣の対応は最悪であり、そのために重大な影
響が発生している。

日本政府は2月1日に沖縄県那覇港でダイヤモンド・プリンセスに対する検疫
を行い、入国手続きを完了させている。

この時点でダイヤモンド・プリンセスの乗員・乗客は入国手続きを完了してい
る。

その後、1月30日に香港でダイヤモンド・プリンセスを下船した男性の感染
が明らかになり、2月4日にダイヤモンド・プリンセスが横浜に帰港した際
に、再度検疫が実施されることになった。



この段階で、乗員・乗客全員に対するPCR検査を実施するべきであった。

その結果を踏まえて感染者と非感染者を区分する措置を採るべきであった。

感染者を下船させ医療を受けさせることは当然のことだ。

ところが、安倍内閣の対応は最悪だった。

安倍内閣が実施したPCR検査は3711人の乗員・乗客のなかの273人だ
けだった。

ところが、2月19日時点で、ダイヤモンド・プリンセスの乗員・乗客で感染
が確認された人数は621人に達した。

安倍内閣が乗員・乗客全員に対するPCR検査を実施しない間に感染が拡大
し、ダイヤモンド・プリンセスを「第二の武漢」と呼ばれる状況にしてしまっ
た。

PCR検査は五月雨式に実施され、2月20日時点でも全員に対する検査結果
はまだ判明していない。

まずは全員に対する検査の実施。

陽性反応者の下船、隔離、治療。

陰性反応者の隔離、経過観察の措置が必要だった。

基本方針が明確に定められれば、対応は加速する。

検査能力をフルに活用すれば全員に対する検査結果は数日の間に明らかにな
る。

乗員・乗客を隔離する施設についてもさまざまなアイデアが浮上するはずなの
だ。



安倍内閣は乗員・乗客全員に対するPCR検査を迅速に実施しなかった。

しかし、結果的には全員検査に追い込まれている。

この判断力の欠如、行動力の欠如が、危機に直面した際の結果を大きく変化さ
せる。

80代の乗客2名の死亡という最悪の結果がもたらされた。

安倍内閣の責任は重い。

失敗の教訓を生かすためには、安倍内閣を擁護する言説を流布することを控え
ることが必要だ。

権力を背景に言論を弾圧することが事態の是正を遅らせる。

船内においてレッドゾーンとグリーンゾーンの峻別が行われていない現実を指
摘した医師が攻撃を受けている。

このような筋違いの攻撃を行うべきでない。

PCR検査で陰性の結果が出た乗員・乗客の下船措置を開始したが、下船した
乗客の行動に制限をかけていない。

検査結果が陰性であっても、時間が経過して陽性に転換する事例が確認されて
いる。

一定期間の経過観察が必要である。

国内における感染拡大に対する万全の対応も取られていない。

安倍内閣はコロナウイルスへの対応の誤りによって退場を迫られることになる
と考えられる。



安倍内閣が完全に末期症状を示している。

森友疑惑は時価10億円の国有地をタダ同然の不正な安値で払い下げた疑惑
だ。

国に損害を与えており、刑法上の「背任罪」が適用されなければおかしい。

財務省はこの問題に関連して14の公文書の300箇所以上を改ざんした。

刑法上の「虚偽公文書作成罪」が適用されなければおかしい。

安倍首相は2017年2月17日の衆院予算委員会で次のように述べた。

「私や妻が関係していたということになれば、それはもう、まさに私は、それ
はもう、間違いなく総理大臣も国会議員も辞めるということははっきりと申し
上げておきたい」

その安倍首相が1年半後の2018年9月14日の自民党総裁選公開討論会で
次のように述べた。

「私の妻や私の友人が関わってきたことでございますから、国民の皆様が、疑
念を持つ、疑惑の気持ちを持たれるというのは当然のことなんだろうと、この
ように思っております」

加計疑惑では国家戦略特区の事業に名乗りを上げていた加計学園の加計孝太郎
理事長から安倍首相が飲食饗応の利益供与を受けていた。

そのなかで安倍首相が加計学園の獣医学部新設を認可した。

これも刑法上の犯罪事案であるはずだ。



安倍内閣が長期存続している理由は、安倍内閣が刑事司法権力を不当支配して
いることにある。

安倍首相は人事権を濫用することにより、刑事司法機関を私物化してきた。

警察は逮捕状が発付された安倍首相の御用ライターの準強姦事案での逮捕を封
殺した。

検察は甘利明氏の不正資金受領事案、下村博文氏の不正資金受領事案をいずれ
も闇に葬った。

財務省の巨大犯罪をもみ消した。

裁判所裁判官の人事権は内閣に握られている。

内閣は最高裁長官を指名し、最高裁裁判官および下級裁判所裁判官を任命す
る。

この人事権を濫用すれば裁判所を私物化できる。

これを実行しているのが安倍首相だ。



そして安倍内閣は検察人事にまであからさまに介入し始めた。

黒川弘務東京高検検事長は本年2月に63歳を迎えて定年になるはずだった。

ところが、安倍内閣は黒川氏の定年延長を閣議決定した。

本年夏に稲田検事総長を退任させて、後任の検事総長に黒川氏を就任させるた
めだ。

ところが検察庁法は定年を63歳と定めており、例外規定を持たない。

国家公務員法には例外規定があり、定年延長の措置が可能になるが、政府は検
察官には国家公務員法の例外規定は適用されないことを明言してきた。

ところが、安倍内閣は黒川氏の定年延長を閣議決定した。

これは検察庁法に違反し、国家公務員法の例外規定が検察官には適用されない
としてきた政府見解と矛盾する。

このことについて、人事院の松尾恵美子給与局長は2月12日の衆院予算委員
会で、1981年当時の人事院幹部が示した法解釈を

「現在まで引き継いでいる」

と答弁していた。

検察官は国家公務員法の定年延長規定の対象外という過去の政府見解を維持し
ていると答弁したのである。



ところが、その松尾給与局長が、2月19日の衆院予算委員会で、

「1月22日に法務省から相談があるまでは引き継いでいたと解していた」

と答弁を変えた。

安倍首相が法文解釈を変更したと表明したのは2月13日。

黒川氏の定年延長の閣議決定は1月31日のことだ。

政府の法文解釈の変更よりも前に黒川氏の定年延長を閣議決定していたなら法
律違反になる。

安倍内閣は辻褄を合わせるために、ウソにウソを重ねているのだと考えられ
る。

桜を見る会前夜祭の領収書や明細書の問題も同じだ。

辻褄を合わせるためにウソにウソを重ねているのだと思われる。

しかし、こうした「矛盾」はいつか破綻する。

そのXデーが迫っている。

領収書のウソ、明細書のウソを内部告発する者がたった一人現れるとウソが立
証されることになる。

そのハードルは決して高くない。

いよいよ安倍内閣の終焉が迫りつつある。

 

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