曲学阿世:真実を追求し、虚実の世間に迎合するようなことはしたくない。

真実を曲解し不正な情報によって世間の人々にこびへつらい、世間にとり入れられるような、ことはしたくない。

三宅雪子元衆院議員逝去遠景にある重大問題

2020年01月07日 13時31分17秒 | 政治

                                

                    「植草一秀の『知られざる真実』」

                                       2020/01/06

             三宅雪子元衆院議員逝去遠景にある重大問題

           第2523号

   ウェブで読む:https://foomii.com/00050/2020010621275862431
────────────────────────────────────
三宅雪子元衆議院議員が逝去されたと伝えられた。

自死によるものと伝えられている。

ご冥福をお祈りしたい。

三宅元議員の逝去は日本政治の混迷と深く関わるものでもある。

日本政治の混迷が始動したのは2010年のこと。

日本政治史上の金字塔と言える2009年の政権交代成就に対して激しい反撃
が加えられた。

2009年の政権交代成就を主導したのは民主党の小沢-鳩山ラインだった。

新政権は日本政治刷新の基本方針を掲げていた。

戦勝国米国が実効支配する日本

官僚機構が支配権を堅持する日本

大資本が政治を実効支配する日本

この基本構造を刷新しようとした。

具体的に、

普天間基地の県外・国外移設

官僚天下り利権根絶

企業団体献金の全面禁止

が公約として明示された。



この抜本改革が実現していれば日本は生まれ変わったはずである。

しかし、既得権勢力の抵抗はすさまじかった。

彼らは目的のためには手段を選ばぬ卑劣で不正な手法を全面展開した。

小沢一郎氏と鳩山由紀夫氏に対して卑劣で不正な人物破壊工作が展開された。

そのために2010年6月に鳩山内閣は終焉してしまったのだ。

かれらは小沢氏と鳩山氏の離間工作も展開した。

小沢氏と鳩山氏は十分な意思疎通ができない状況に追い込まれ、この内閣が破
壊された。

この機に乗じて権力を強奪したのが菅直人氏である。

菅直人氏はかつて官僚の天下り利権根絶を主張していたが、この主張は消滅し
た。

2010年4月、当時副総理兼財務相だった菅直人氏は訪米に際してアーリン
トン墓地で献花している。

副総理、財務相の外交日程としては異例の行動だった。

この訪米で菅直人氏は米国支配者への服従を宣言したのだと思われる。

2010年に小沢一郎氏が検察審査会で2度の起訴相当議決を受けたが、この
ストーリーを寸分違わぬ正確さで予言した人物がいる。

東京地検特捜部の吉田正喜副部長(当時)だ。

吉田氏が2010年2月1日に勾留・取り調べ中の石川知裕衆議院議員にこの
ことを伝えている。



その背後の重要事実がカート・キャンベル米国務次官補の訪日だ。

キャンベル次官補は2010年2月2日に国会内の民主党幹事長室で小沢一郎
民主党幹事長と会談した。

翌日、キャンベルは韓国ソウルで韓国大統領外交安保首席補佐官のキム・ソン
ファンと会談した。

その会談内容の要約が公電として在韓米大使館から本国へ送られたが、これを
ウィキリークスが暴露した。

内容は以下のもの。

「両者(キャンベル、金)は、民主党と自民は『全く異なる』という認識で一
致。キャンベル氏は、岡田克也外相と菅直人財務相と直接、話し合うことの重
要性を指摘した。」

米国が日本の外交窓口を鳩山-小沢ラインから菅-岡田ラインに切り替える方
針を伝えたものだ。

この延長線上で2010年6月に日本の政治体制は、鳩山-小沢ラインから菅
-岡田ラインに切り替えられた。

菅直人首相は普天間の辺野古移設を全面的に肯定し、突如、消費税率10%へ
の引き上げを公約として掲げた。

菅直人内閣が発足したのが2010年6月8日で、7月11日参院選公約とし
ての消費税率10%を明示したのが2010年6月17日のことだ。

ここから日本政治は一気に奈落に転落していった。

これが民主党の凋落、崩壊をも意味したのである。

その延長線上に三宅元議員の誠に残念な逝去が位置付けられる。



菅直人首相が消費税率10%を提示したところから日本政治の凋落が始動し
た。

菅内閣は2010年7月11日参院選が菅内閣に対する信任投票であるとし
た。

このことをインタビューで明言したのは枝野幸男幹事長(当時)である。

その参院選で民主党が大惨敗した。

私は菅直人首相が直ちに首相を辞任するべきであることを訴えた。

2010年7月12日付ブログ記事
「『菅敗』-菅直人首相参院選完敗の歌-」
https://bit.ly/2T0n6cX

しかし、菅直人氏は首相の座に居座った。

後任の野田佳彦氏こそ、2009年8月30日の衆院総選挙に際して

「シロアリ退治なき消費税増税を許さない!」

と叫んでいた中心人物だ。

2009年8月15日野田佳彦氏街頭演説
http://www.youtube.com/watch?v=y-oG4PEPeGo

この演説は「野田佳彦のシロアリ演説」として広く知られるようになった。



民主党内で民主的な議論は行われなかった。

野田執行部が消費税大増税法制化を強行した。

2012年8月のことだ。

消費税増税法が強行制定された舞台は参議院の社会保障税一体改革特別委員
会。

私は8月10日に開催された参議院の同委員会中央公聴会で消費税増税反対の
立場から意見を陳述した。

結局、消費税増税法が強行制定された。

このとき、民主党内で消費税増税法に反対した、真正の民主党議員が中心に
なって集団離党が挙行され、新党が創設された。

「国民の生活が第一」、のちの「日本未来の党」である。

本来は、消費税増税を強行しようとするメンバーが離党して新党を創設すべき
だった。

それが本末転倒な民主党分裂になったのだ。



この新党は国会議員50名を擁する大政党だった。

民主党が背信行為にひた走り、自公と結託した。

国会第三勢力の「国民の生活が第一」が一躍脚光を浴びるべき局面だった。

ところが、米国支配者に完全支配される日本のメディアが徹底的な新党潰しを
実行した。

その手法は新党に関する報道を一切行わないことだった。

メディアは、ほとんど議員の存在しない橋下維新を連日連夜大報道し続けた。

この橋下維新の結党パーティーを大報道したが、「国民の生活が第一」結党
パーティーを一切報道しなかった。

石原慎太郎氏が都知事辞職発表を「国民の生活が第一」結党パーティー開催日
に重ねてきた。

そして、2012年12月2日、「日本未来の党」公約発表会見の日に中央高
速笹子トンネル崩落事件が発生した。

日曜夜のフジテレビ報道番組は、番組の頭から終わりまで、笹子トンネル事件
だけを報道した。

この事件が単なる事故ではないと推察される所以だ。

野田佳彦氏が12月に総選挙を挙行したのは、小沢新党に政党交付金が配分さ
れるのを阻止することに最大の目的があったと考えられる。

かくして、真正民主党は卑劣で不正な工作活動によって激しい破壊工作を受け
た。



民主党混迷問題の淵源は、この消費税問題にある。

菅直人氏が明示した消費税率10%がついに昨年10月に実行された。

この消費税率10%が極めて大きな混乱を引き起こすことになるだろう。

旧民主党はこの問題をまだ処理していない。

消費税率10%法の強行制定は完全なる誤りだった。

しかし、その総括さえできていない。

主権者との公約を懸命に守ろうとした真正民主党の議員が不当な処遇を受け続
けてきた。

この問題の処理ができていない。



安倍自公を打破するためには反自公勢力の結集が必要不可欠だ。

しかしながら、自公と通じる勢力が反自公勢力に紛れ込むことは有害無益だ。

反自公勢力の結集は基本政策公約を基軸にしなければ意味がない。

その中核に置かれるべきは、消費税率をまずは5%の水準に戻すことだ。

消費税増税は財政再建と社会保障制度拡充のために行われると言われてきた。

しかし、現実には消費税増税よりも大規模な法人税減税と所得税減税が行わ
れ、消費税増税は財政再建に一切寄与しておらず、社会保障制度も破壊され続
けてきた。

消費税増税の正当性がまったく存在しない。

安倍政治を打破する勢力の結集に際しては、消費税問題の総括を避けて通れな
い。

消費税増税を推進し、いまなお消費税増税を肯定する勢力は、反自公勢力結集
の対象から除外することが絶対に必要だ。

この問題を改めて真剣に見つめるべきだ。

コメント