ウロコのつぶやき

昭和生まれの深海魚が海の底からお送りします。

ゴーオンジャーからシンケンジャーへ

2009-02-13 23:55:36 | 特撮
日曜朝の特撮ヒーロー番組、毎年恒例の交代の時期が来ておりますので、去るヒーロー&来るヒーローについてここらでざっくりと語っておこうかと思います。

まずは戦隊ヒーローの方から。

■ゴーオンジャー
最近悟った私の持論。
「特撮ヒーロー番組が物語として成功するかどうかは、2話見れば大体分かる」
特撮ヒーロー番組ってある程度パターンが決まっているから、物語として成功するかどうかはその話の構造が見えると大体予想が付くんですよね。そして成功する話は、大体2話くらいでその構造が見えて来る。というか、2話で話の基本構造が説明できてないと大抵失敗する。

そういう訳でゴーオンジャー。
いやすごい安定感でした。
公式サイトに日笠プロデューサーの手記がありますが。
http://www.toei.co.jp/tv/goonger/story/1188116_1188.html
ここにある通り、意図的にシンプルで分かり易い構造にしたことがまず一番の勝因でしょうね。
基本構造をシンプルにした事で余裕が生まれ、遊びの要素を詰め込んだり、メカや武器がどんどん追加されてもそれほど無理なく消化できたのかなと思います。
相棒パロディだのG3プリンセスだの無茶なお遊びをやっても、次の回には又何事も無かったようにいつものゴーオンジャーに戻るんだろうなあという妙な安心感があったので、バカネタも安心して笑って見ていられたというか(唯一見てて辛かったのがウイングス登場の頃ですね…あれはもうちょっと早く和解して欲しかった)。
敵の三大臣が予想外に魅力的なキャラになってしまったのが一番の誤算だったみたいですね。
そのために、実は言うほど単純な「勧善懲悪」ではなくなりかけてました。
三大臣が目指したのは、「蛮機族みんなが楽しく暮らせる理想のゴミ世界」。蛮機族の立場から見れば、彼らは国民がよりよく暮らせるために力を尽くす立派な政治家だったのです。残念な事に、蛮機族の理想の世界は私たちにとってのそれとは真逆だった訳ですが。一見悪逆非道な行いも、立場が違うだけで相手に取っては実は正義だったりすることもある。
…そういう難しいテーマにもうちょっとで行きそうだったんですが、「これはそういう話じゃないから!」という訳で分かり易い絶対悪・ヨゴシマクリタイン登場。「その物語にどんな役割を持つのか」「そのためにどんなキャラクターであることが必要か」をきちんと計算して投入されてたキャラだったと思います。「デウス・ハグル・マギア」という、「デウス・エクス・マキナ(機械じかけの神)」をもじったガジェットが最後に登場しましたが、実はヨゴシマクリタイン自身がデウス・エクス・マキナとして機能していたと言えないこともないような。

最後まで、肩の力を抜いて笑ったり燃えたりできました。
玩具もすごく売れたみたいですが、これは「炎神ソウル」というガジェットのアイデアが出た時点で勝ちだったかも知れないですね…。ハードウェアとソフトウェアを分離して様々な組み合わせで楽しめる。
炎神たちとも、メカに搭乗するだけでなく、武器に入れて攻撃したり変身グッズに入れて会話したりすることで、コミュニケーションの量が増やせますしね。
前年の電王の成功に上手く学んだのは、実はキバではなくてこっちだったかなあとも思います。
電王のイマジンたちは、それぞれの口癖で各自の個性を分かり易く表現していたのも成功の一因だと思うんですが(小林さんは、こういうキャッチフレーズ的なキメ台詞を考えるのが本当に上手いと思う)。
ゴーオンでは、「ドルドル」「オンオン」と言った口癖に加えて、べらんめえ調、関西弁、歌舞伎口調などの特徴的な話し方で、数の多い炎神キャラクターを小さい子供にも分かりやすく書き分けることが出来てたかなと思います。キャリゲーターとか出番少なかったけど、あの喋り方が強烈で忘れられなかった…。
あと、ロボットの合体バリエーションが豊富だったのが印象的でした。全員一カ所に揃うことが意外に少なかったような気がするんですが、その場にいるメンバーだけでも結構色んな合体ができるのが面白かった。

個人的には、各所に鏤められたレースネタが面白かったです。
基本的に私は寒色系のキャラを好きになることが多いんですが、今回は珍しく走輔がイチ押しだったかも。職業:レーシングドライバーって所でもうかなり(笑)。
タイムレンジャーのアヤセは、きっとセナやミカみたいなナイーヴな天才肌ドライバーなんだろうなあと妄想してましたが、走輔は絶対和製マンセルだと思います…。
和製マンちゃんであるが故に、何にも考えずにガンガン押しの一手で突き進んでも、きっと走輔ならなんとかしてくれるんだろうなあ…と妙に納得していました。
スピードルとのコンビも良かったですしね。ていうか、スピードルが錆びた話とか、ゴローダーに入ったスピードルが走輔をぶん殴る話とか、走輔のためにスピードルが古代炎神を説得する話とか、この2人(?)の友情話はどれを見てもスピードルが健気過ぎる。走輔がヨゴシュタインにやられた時とか、大きな目をウルウルさせて今にも泣きそうになりながら走輔への想いを語るスピードルが余りにも可愛くてどうしようかと思いました。

■シンケンジャー
侍戦隊って割と最近見たような気がするんだけどなあ…と思ったらジャスティライザーだった。
東映だから時代劇は得意そう、と思ってたんですが、カクレンジャーもハリケンジャーも忍者であって、侍ではなかったんですね。
スーツのデザインは圧倒的にジャスティライザーの方がかっこいいですが(カゲリスーツは戦隊枠では絶対無理だと思いますが)。メイン脚本が小林さんみたいなのでストーリーには期待してます。
久々の小林戦隊。楽しみー♪

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