ウロコのつぶやき

昭和生まれの深海魚が海の底からお送りします。

GPF、その時そこで起きたこと。

2006-12-19 00:59:10 | 日記
スポーツ選手を応援してればこういう事は付き物だけど、やっぱり辛いもんですね。
高橋大輔選手、体調不良(っていうかあれは相当な重症)の中、執念の銀メダル。
おめでとう、というのもなんだかしんどいんですが、でもやっぱり結果を出せたことには「おめでとう」です。

ーーーーーーー〈↓タテマエ↓〉ーーーーーーー

思えば1年前の今頃、私はグランプリファイナルなどという試合の存在すら知らなかった訳ですが。
トリノがきっかけで高橋大輔という人を知ってから、フィギュアスケートというものを追いかけるようになりまして、この競技が外見から想像するより遥かにハードなスポーツだというのも段々分かって参りました。そして今回は特に、そういうことを感じさせる大会でした。

当たり前の事ですが、試合っていうのはまず、その時、その場所に行かないと始まらないんですよね。GPFは出場資格を貰うのが大変だって言う事もありますが、それだけではなくて。
どんなに実力のある選手だって、試合当日にその場所に立たなければ、結果は出ないっていう事に改めて気付かされました。「その時、リンクに立っていること」そこへ行くまでの段階で、既に戦いが始まっているのだということに。
もちろん運不運はあるでしょうけど、試合は待ってはくれません。厳しい世界ですね。

試合に会わせて調整できなかったこと、故障や体調不良、靴などの不具合があったとしてもそれは自分の責任であって(例え自分に非はなくても、起きてしまったことの責任は自分が負わなければならないという意味で)、言い訳にはならない。…というか、いくら言い訳した所で、出て来た結果は変えられないんですよね。

ーーーーーーー〈↓ホンネ↓〉ーーーーーーー

……なんてことは、別に私なんかがここで言わなくったって、大ちゃんはしっかり分かってると思います。
だからこそ、黙ってリンクに立ったんですよね、きっと。

SPはいつものように美しい演技だったけど、ステップの途中ぴょんと跳ねる所の写真見て、ちょっと表情が冴えないのが気になってました。スケートカナダやNHK杯の時にはもっと楽しそうな顔して跳ねてたのに。でも点数は良いし、杞憂であって欲しいと思ってたんですが…FSではもうホントになんて言ったらいいんだか。
信じられないです。あの状態で4回転飛んだのかとか、ただでさえハードな5連続ジャンプ飛んだのかとか、終わった後あそこまで動けなくなってたのに、それでも最後まで踊ったのかとか。
あんたは強いよ、と言ってあげたくなりました。一体どんだけ根性出せば、あんな状態の中で演技できるのかと。

「言い訳」と上では書きましたけど、本当は別に言い訳の必要なんかないんですよね。ちゃんと結果が出せてるんだから。
日本男子としては史上最高の2位入賞。2年連続の表彰台。立派でした。
最悪のコンディションの中、あれだけの演技が出来るということは、本当に底力が付いて来てる証拠だと思います。早く元気になって、今度はもっとちゃんとその力を証明できることを祈ってます。

ていうか、早く元気な姿が見たいですね。
そうしたら、今回の演技ももうちょっと楽な気持ちで振り返れると思います。今はまだ、そういう気分にはなれないですね。

ーーーーーーー〈↓余談↓〉ーーーーーーー

日本のスポーツマスコミはバカだバカだとずーっと思って来たけど、本当に救いようがないくらいバカだ…。
競技の結果は誰にも先が読めないものであって、だからこそ一種の「事件」として成立するもんだろうに。勝手に自分たちで筋書き考えて、その通りにならないからってキレられてもね…。

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拍手コメントへのお返事
SPはステキでしたね。勝手の違う氷でもちゃんと合わせられるんだと改めて感心しました。
FSは残念ながら満足のできる演技にはなりませんでしたが、それでもちゃんと結果を出したのは立派だと思います。