ウイナンカーの近くにあるクミマンカー(カーは井戸の事)です。
この場所も高台の土地改良が行われてからは季節によっては水が枯れるそうです。土地をいじる時は水脈や地形の調査だけでなく、周りの様子や地元の人に話を聞いてからやらないと、このような問題がおきます。ですが人によっては何が問題か捉え方が違ったりするから厄介ですね。例えば今回のは「井戸なんて水道があるんだからもういらないだろう」、と考える人にとっては問題じゃない訳です。
1887(明治20)年、横浜で日本初の近代水道が誕生するまでは井戸、特に今回紹介したような水が湧き出す場所は数年・数十年どころか、何千年・何万年と利用されてきたに違いありません。それは人間だけでなく小さい貝から石垣島なら、昔はヤマネコやリュウキュウジカなども利用していたでしょう。 話が壮大になってしまいましたが、水ってそう言うもんですよね。
↑琉球石灰岩で出来た宮良高台に降り注いだ雨水が浸透、宮良層にぶつかって、その間から地下水が湧き出して来ます。 富士山に降り注いだ雨水や雪解け水が溶岩層に浸み込み、水を通しにくい地層(古富士泥流)にぶつかって、その隙間から湧き出すのと同じ仕組みですね。 溶岩層と一緒で石灰岩層も水を貯め込む水瓶の役目をしてますから、富士山に比べれば、長くて一か月?(地域のお年寄りに聞いてみないと)日照りが続いても暫くは水が湧き出て来るのです。