残心(ざんしん)のゴルフ。
風の大地、刊行からずいぶんと遅れて読み始めました。
今年のファースト・ラウンドも、遅れてて、間もなく迎えます。
そして今年は主人公の沖田圭介より、さらに20年遅れてきたゴルファーとして再スタートです。(この謙虚さが大切だ。)
合言葉は、『残心』。
残心というのは、本来、武士が敵を斬った後、まだ相手が懸かってこないかと油断のない意識でいること。
『右、肩、ロック』とか『右、腕、返し』とか、3拍子でドライバーを打っていましたが、
足を踏みながら腰をキメたら、
『ザン、シーン』と2拍子でスッと打っていく。( パッティングもこのリズムが良いみたい。)(*^_^*)
心(気持ち)の跡を残すように、くっつけるようにして、打つ。
( ↓ ) こんなイメージで振りたい。右に頭が残り、右の動きが止まることで生まれてくる大きな力。
右腕返しのタイミングをキープしながら、リズムよく打っていけた。
左サイドが管理されていれば、引っかけもない。
結果としてのドローはOKだけど、右曲がりでよし位の気持ちの方がこわごわスイングがなくなる。
スタンス幅を小さくとって、無駄な動きを排し、球筋を確認しながらスタートする。
「大切なのは、まず身体を割ることなのだ。」で紹介した、内田樹先生も尊敬すると言う武術家の甲野善紀氏。
>武道では、囚われない融通無碍(ゆうずうむげ)の動きとして、また圧倒的な勁(けい)のエネルギーとして顕現する。
>哲学も舞楽も武道も、その帰するところはおそらく一つである。
>こういうことは誰の本にも書いてない。だから、自分の身体が習い覚えたことを、自分の言葉で語ってゆくほかないのである。
右を「残す」ことで、圧倒的な「勁(けい)のエネルギー」が生まれるのである。
甲野氏は、武術で言う、「残心」による簡便な動きに隠された速さと威力を2つの要素で説明しています。
1. 動きにロックをかけるという急激な停止による発力機構
中国武術や伝統空手の世界で、ブレーキの力とか、交通事故の際の衝撃に譬えられるもの。
いかに急激に動きを止めるかによって、そこに生まれてくる力が大きく変わるということです。
ロックをかけるというのは、物を飛ばしたり技をかけたりするときに身体のイレモノである外側だけを止めて、
内側のエネルギーを一気に出す感覚。
2. 井桁(いげた)術理
元ジャイアンツの桑田投手が右ひじ靭帯を切断による手術後の2002年に、防御率1位という実績を残したのは、
甲野氏のこの身体捌きにヒントを得たらしいです。
身体を捻じらない向き変わりで、タメやうねりを少なくして、ボールを放すタイミングをコントロールできるようになったといいます。
井桁術理というのは、簡単に言うと、体を回すのではなく、
平行四辺形が変形していくように身体を使うということ。
武術の創造力―技と術理から道具まで | |
甲野 善紀,多田 容子 | |
PHP研究所 |
さて、この男、今年はどのような物語になるのやら。
自分の身体が習い覚えたことを、自分の言葉で語ってゆきます。
ゴルフの新境地をまた開発されましたか!
沖田圭介がゴルフィーさんに見えてきた・・・
初打ち、今週末だとしたら雪、心配ですね。
次の記事、テーマ決まりましたぁ。
ドライバーは1番バッターであって4番バッターではない、
心してラウンドしてきます。
雪でも降れば、な残り雪の中での残心ゴルフという副題でもつけよ。