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川越 宗一 著 『熱源』

2020-01-29 | 本の紹介
直木賞を受賞した川越宗一 著『熱源』(文藝春秋)読了しました。
選考委員のコメント通り「スケールの大きな作品」、骨太で読み応えのある作品でした。
作品の主な舞台は、19世紀後半から20世紀前半の樺太、主人公は実在したふたりで、
樺太出身で南極探検にも参加したアイヌ人と、樺太に流刑となったポーランド人、
アイヌ、ポーランドともに祖国を追われた歴史があります。
文明を押し付けられ、それによってアイデンティティを揺るがされた経験を持つ二人が、
樺太で出会い、自らが守り継ぎたいものの正体に辿り着きます。
人間としてその民族が「下等」とされ、絶滅を迫られる恐ろしさを感じました。
また、大隈重信、二葉亭四迷、金田一京助、南極探検隊、など、
歴史的に有名な人物が登場する話が史実をもとにしているのも驚きです。
金田一京助が『あいぬ物語』としてまとめた山辺安之助の生涯が軸になっているそうです。

先日「日本は単一民族国家」的な発言した政治家にも、この本を是非読んでもらいたいです!

この作品は、先日発表された「2020年本屋大賞」のノミネート作品にも選ばれました。
候補10作は以下の通りです。

・砥上裕將 『線は、僕を描く』(講談社)
・早見和真 『店長がバカすぎて』(角川春樹事務所)
・川上未映子 『夏物語』(文芸春秋)
・川越宗一 『熱源』(文芸春秋)
・横山秀夫 『ノースライト』(新潮社)
・青柳碧人 『むかしむかしあるところに、死体がありました。』(双葉社)
・知念実希人 『ムゲンのi』(双葉社)
・相沢沙呼 『medium 霊媒探偵城塚翡翠』(講談社)
・小川糸 『ライオンのおやつ』(ポプラ社)
・凪良ゆう 『流浪の月』(東京創元社)

私は上記のうち3冊しか読了していません。
直木賞候補作を全作読み終えたので、これらの作品もいくつか読もうと思います。
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