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瀬尾まいこ 著 『そして、バトンは渡された』

2018-06-21 | 本の紹介
瀬尾まいこ 著 『そして、バトンは渡された』(文藝春秋)読了しました。
心温まる良い作品でした。

女子高校生の主人公 優子の産みの母は幼い頃に病死、そこから血の繋がらない親の間をリレーされ、
17年の間に父親3人、母親2人、継父継母が変わって四回も名字が変わります。
こういう話は、たいてい子どもが愛情不足で問題を持ち不幸に育つものですが、
この作品の主人公、森宮優子は違うのです。
「私には父親が三人、母親が二人いる。 家族の形態は、十七年間で七回も変わった。 でも、全然不幸ではないのだ。」
主人公はいつでもその時の親を大切に思い、そしてとても愛されて育ちます。

現実に、実の親が信じられない虐待で幼い我が子を死に至らしめる事件が後を絶たない昨今、
そんな暗く心塞がるニュースが続いていたせいか、この作品の温かさに救われる思いでした。
血が繋がっていなくても、親も子も心を寄せ合えばこのように幸せに暮らせるものなのですね。
そこに必要なものは、お互いを思いやる心と知性なのだと思いました。
特に、最後に父となった森宮さんのキャラクターが秀逸で、次の言葉にハッとしました。

「自分の明日と、自分よりたくさんの可能性と未来を含んだ明日がやってくるんだって。
親になるって未来が二倍以上になることだよ」
親にとっては子どもの未来は自分の未来以上に楽しみなものです。

先日読んだ桐野夏生 著『路上のX』は、子どもを取り巻く大人たちがあまりにも非情で、
読むのが辛かったですが、この作品はそれとは全く反対でした。

今週、第159回芥川賞・直木賞候補作が発表されました。

今回は話題作が少ないような気がしており、私はまだこの中の『じっと手を見る』しか読んでいません。
湊かなえさんの『未来』に興味がありますが、「イヤミス」の女王なので読後感が辛いことが多く
どうしようかと思案中です。

サッカーワールドカップでの勝利など、気持ちの良いニュースからは元気がもらえますね。
「のだめカンタービレ」からずっとファンだった玉木宏さんの結婚報道には、元気をなくしました・・・。
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