本が好き♪図書館ブログ

私立高等学校図書館からの
メッセージ&日常のあれこれ

映画 『羊と鋼の森』

2018-06-16 | 映画
先日聴きに行ったクラシック演奏会では、開演直前までピアノ調律師がピアノを調律していて、
その後、反田恭平さんのピアノ演奏と「FAZIOLI」のピアノの響きに圧倒されてから、
一刻も早く橋本光二郎監督の映画『羊と鋼の森』を観たくなり、観に行ってきました。
「2018年、最も優しく、最も美しい映画」との呼び声高い作品です。

原作は、私の心にとても響いた宮下奈都さんの小説『羊と鋼の森』
その年の直木賞と本屋大賞にノミネートされ、2016年本屋大賞を受賞しました。
思い入れのある小説の映画化は観るのを躊躇してしまうのですが、
キャストが良さそうだったのと、好きなピアノ曲が聴けるので観に行ってきました。

とてもいい映画でした!
北海道の自然の映像がとても美しい、中でもピアノのラの音が流れる森の映像が特に素晴らしい♪
キャストは、安定した演技派の方々の中で、山崎賢人さんは迷いつつ仕事に精進する主人公を好演。
調律中のピアノの音、「水の戯れ」「亡き王女のためのパヴァーヌ 」「月光」等10曲以上のピアノ曲、
エンディング曲は久石譲さんが作曲、辻井伸行さん演奏と、いろいろな音も素敵でした。
原作の良さを生かしつつ、映画ならではの音や映像を繊細に効かせてよりこの作品を深めていました。
取り立てて大きな事件も起こらない地味目な映画ですが、私はこういう世界を持つ映画が好きです。

山の中で文化や文明とかけ離れて育ったということを主人公はコンプレックスに感じていましたが、
山と森に育ててもらったからこそ繊細な感性を持っていたのだと、次第に周りの人も本人も認めます。

原作にもあり映画にも使われていた原民喜さんの『砂漠の花』からの言葉が心に残ります。
「明るく静かに澄んで懐しい文体、
少しは甘えてゐるやうでありながら、きびしく深いものを湛へてゐる文体、
夢のやうに美しいが現実のやうにたしかな文体……私はこんな文体に憧れてゐる。
だが結局、文体はそれをつくりだす心の反映でしかないのだらう。」

原作者の宮下奈都さんが目指した文体で、ピアノ調律師たちが目指した音であり、
私もこんな風に生きたいと思ったのでした。

今、観たい映画がたくさんです。
「ピーターラビット」「万引き家族」「空飛ぶタイヤ」「ワンダー」「検察側の証人」「ハン・ソロ」
次はどれにしようかな?
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