本が好き♪図書館ブログ

私立高等学校図書館からの
メッセージ&日常のあれこれ

奥田英朗 著 『罪の轍』

2019-11-01 | 本の紹介
今日から11月、最高気温25℃の気持ち良い秋晴れの日でした♪
先月10月の読書は以下の8冊、様々なジャンルの本を読みました。

『さよならの儀式』 宮部みゆき 河出書房新社
『クジラアタマの王様』 伊坂幸太郎 NHK出版
『AIに負けない子どもを育てる』 新井紀子 東洋経済新報社
『カザアナ』 森絵都 朝日新聞出版
『罪の轍』 奥田英朗 新潮社
『元号って何だ? 今日から話せる247回の改元舞台裏』 藤井青銅(小学館新書)
『58歳から 日々を大切に小さく暮らす』 ショコラ すばる舎
『寄りそう猫』 佐竹茉莉子 辰巳出版

すでに紹介した本もいくつかありますが、今日紹介するのは奥田英朗 著『罪の轍』
読んでいる間も、読み終えてからも心に深く残っている作品です。
時代は東京オリンピックを翌年に控えた昭和38年、
浅草で男児誘拐事件が発生し、日本中を恐怖と怒りの渦に叩き込んだ。
刑事たちの執念の捜査×容疑者の壮絶な孤独――。(以下ネタバレありです)

ある年齢以上の方はきっと知っている、実際にあった誘拐事件をモチーフにしています。
警視庁は電話の逆探知が出来ず、受渡し場所では凡ミスで犯人を取り逃がし、
加えて身代金の紙幣番号も控え忘れていたという警察側の様々な失態。
高リスクの営利誘拐で、なぜか身代金を50万円しか要求しない犯人。
この事件は、今までにない新たな側面を持ち、その後の捜査体制に大きな変革をもたらしました。

この事件で辛いのは、犯人が解離性健忘症で、
その原因は、幼少期、義父に当たり屋をさせられたトラウマだったということ。
残虐な幼児誘拐の犯人は、過酷な児童虐待の犠牲者だったのです。
「悪さっていうのは繋がってるんだ」と語る被疑者の生い立ち、
まるで轍のように罪と罪は繋がっていく、それは仕方のないことなのか?!
と、淋しく悲しく思いながら読了しました。
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