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19年目のholyのブログをそのまま残します。 同じ時は二度とやって来ない。これからも毎日を「一期一会」の心で過ごします♪

映画 『ラーゲリより愛を込めて』

2023-02-08 | 映画
昨日今日と春が来たかのような暖かな日となり、過ごしやすく気分も明るくなります。
最低気温が氷点下にならず、最高気温が10度を上回るだけでこんなにも身体が楽なんて!

その寒さを実感しながら凍えるような気持ちで観た映画『ラーゲリより愛を込めて』
公開から2カ月も経ってからやっと観に行ってきました。

シベリアの強制収容所(ラーゲリ)に抑留された実在の日本人捕虜・山本幡男の伝記ドラマ。
舞台は第2次世界大戦後の1945年。
シベリアの強制収容所に抑留された日本人捕虜たちは、零下40度にもなる過酷な環境の中、
わずかな食糧のみを与えられて重い労働を強いられていました。
そんな厳しい毎日の中でも山本幡男は日本にいる妻や子どもたちのもとへ必ず帰れると信じ、
明るく元気に振る舞い周囲の人々を励まし続けます。
山本の仲間思いの行動と力強い信念は、多くの捕虜たちの心に希望の火を灯していくのですが、
運命は非情な方へと舵を切ってしまうのです。
家族を残していくことへの激しい悔しさ、残された家族の思い、胸が苦しくなりました。
俳優さんたちも、映像も、内容も、
とても良かったのに日本アカデミー賞作品賞にノミネートされなかったのは…?
ロシアによるウクライナ侵攻が続いたこの1年だったからこそ、
作品賞を受賞してより話題になって欲しかったです。

映画は辺見じゅん 著のノンフィクション小説『収容所(ラーゲリ)から来た遺書』が原作で、
タイトルの『来た』という言葉にこの作品への思いが込められていると思いました。
1989年文藝春秋より出版され、大宅賞、講談社ノンフィクション賞のダブル受賞に輝きました。
  

大好きだったTVドラマの映画『Dr.コトー診療所』も観ましたが、
期待していたほどではなく自分であれ?と思いました。
16年前のTVドラマ放映時と現在とでは、社会の流れが変わったからでしょうか。
島の人々はコトー先生に全て任せきりで、みんな自分の健康にも気をかけず、
先生が倒れた時に誰も助けようとしないばかりか「頑張れ!」と言ってしまう。
仕事も家庭もワンオペで頑張らせる時代は終わったし、それでは哀しすぎます。
最後のシーンがあまりにも美しすぎて、まるで宗教画のよう、
これは現実ではない?と思ってしまったのですが、どうなのでしょう?!