久し振りに詩集をを読みました。
谷川俊太郎 著『ベージュ』(新潮社)
タイトル通りベージュ色をした表紙カバー、
タイトルは色のことかと思っていたら谷川さんが米寿(88歳)の時に出版した詩集だそうです。
谷川さん曰く「 米寿になったがベージュという色は嫌いではない。」洒脱です。
谷川俊太郎さんの詩が好きでいろいろ読んでいます。
一世を風靡し教科書にも載っている「20億光年の記憶」を作ったのが18歳、
そこから70年詩を書き続け、この詩集には年相応の詩も増えてきたように思いました。
おそらく恣意的に続けて掲載されている散文詩
「香しい午前」(1951.4.4)と「退屈な午前」(2019.6.1)はまさにそれを表しています。
それでも、各所に谷川さんらしい言葉遣いと発想が散りばめられ、
何よりも88歳で新刊を出されていることが素晴らしく、嬉しく思います。
今日からの5日間の七十二候は
【第九候】 啓蟄 末候 「菜虫化蝶(なむしちょうとかす)」
菜虫とはダイコン・カブ・ハクサイなどアブラナ科に属する菜類を食べる昆虫の幼虫の総称です。
青虫が紋白蝶になる頃、菜の花が咲いてまさに春本番、あちこちで咲き始めていますし、
昨日3月14日、東京で昨年同日で観測史上最も早くソメイヨシノの開花も発表されました。
蝶のことを「夢虫」や「夢見鳥」と言うことがあり、
それは、『荘子』の齊物論篇の最後に記載されている『胡蝶の夢』に由来します。
「本当の私は蝶で、今は人間になっている夢を見ているだけではないか」という話です。
「胡蝶」というと今は『鬼滅の刃』を思い出しますが、蝶には幻想的なイメージがありますよね。
また、明日3月16日は「十六団子」の日。
田の神様が山から里へ下りてきて、これから始まる農作業を見守り、
秋の収穫が済むと山に帰っていくという信仰があります。
神様が来る3月と、帰っていく10月または11月の16日には、16個の団子を作ってお供えをします。
「花より団子」になってしまいそうなので、まずは今日撮った花の写真を♪