今日で9月も終わり。
例年になく天気がはっきりしない日が多く、今年は厳しい残暑もありませんでした。
9月の読書は以下の11冊、8月の3冊に比べると良く読んだ月でした。
この中の野矢茂樹 『哲学な日々 考えさせない時代に抗して』』(講談社)が面白かったです。
哲学書というと読んでいても言葉の煙に巻かれて、ハッキリせずうやむやな感じで終わることが多いのですが、
この本はウンウンと頷いたり、くすっと笑える部分があったりして、よくわかる哲学書でした。
前半は、著者の普段着の姿や考えが綴られた50のエッセイ、
後半は、論理的な文章を書くためには?異なる物語を生きる他者を理解するとは?
などに触れた10本の小品から構成されています。
本の副題にある言葉「考えさせない時代」、教育現場にいる者として考えさせられました。
現代は多くの行動がマニュアル化され、本もハウツー本があふれており、
流されるままに生活し、立ち止まって考えることをしない、またそうしていれば安心という社会でもあります。
「ちょっと自分の頭で考えてみよう!」「答えが出なくても考えることが大切」
「たまには生活を中断し、立ち止まり、自分の日々を哲学してみるのはよいことだ。」の言葉にハッとしました。
それから、佐藤愛子 著 『九十歳。何がめでたい』は爆笑でした!
今年93歳になる自称「暴れ猪」の佐藤愛子さん曰く「このタイトルにはヤケクソが籠っています」。
この感じでは、きっとまだまだお元気でしょう!
岩合光昭 著 『野生動物カメラマン』(集英社新書)も楽しい本でした。
ネコの写真で知られる岩合さんですが、真骨頂は野生動物の撮影をする世界的動物写真家なのです。
世界的に有名な写真のいくつかと、その時のエピソードなどとても興味深い内容です。
以前も
記事にしましたが、世界中で購読されている『ナショナルジオグラフィック』誌の表紙に採用されています!
この本の中にもたくさんの写真が収められていますが、どの写真も動物への愛が溢れています。