Season's greeting from Finland

折々にフィンランドでの生活・風景・教会の様子などをお便りにしたためます。フィンランドから愛と祈りをこめて。ビリピ・ソベリ

2017年初夏のたより

2017年08月15日 | Finland

25周年の感謝会

1.もう八月になりましたが、思い出のある初夏の話をいたします。
五月の末になると、家の近くの公園に広い芝生が急に青と白い花でいっぱい咲き始めました。今年はフィンランド独立100周年の記念の年です。それに向けて、昨年の秋にクオピオの市民が何万個の球根をこの芝生に植えていたからです。青と白はフィンランドの国旗の色です。

2.この花咲く季節に、「おばあちゃんの家」という教会の小さな集会場に特別な祝会が執り行われました。この家のオープンハウス活動が25年間続いたのです。祝会の来客の内、高齢者が目立つほど多かったのです。彼らは、長年この家に足を運んでいた人たちでした。

3.雨模様だったのに人がびっしり入って、玄関に立つほどでした。

4.この活動の発起人であったアウネさんは楽しく25年の歴史を語ってくれました。彼女自身が、市立保育所の庭の隅っこに立つ空き家に目をつけて、市役所に行ってそれを教会に借りる手続きを済ませたのです。室内の改造も外壁の塗装も全部、教会のボランティアの方がしてくださいました。家具も、台所の設備も全て献品でした。

5.窓際に、美人コンテストのように座っている五人は、初代のボランティアの「おばあちゃんたち」でした。毎週五日間、後四日間「おばあちゃんの家」のドアが開いて、毎回三人の「おばあちゃん役」の婦人の方がコーヒーを準備したり、入ってくる皆さんと話し合ったりしていました。午後1時に短い祈りとか賛美の時間がありました。随時他の催し物もありました。私も五年間毎週一回聖書の学びの時間を担当する機会が与えられたことに感謝しています。

 

6.教会の主任牧師のランナンカリ先生が感謝の言葉を述べてから、「おばあちゃんの家」の活動がこれで終了される理由について説明しました。初代からのスタッフが高齢化して、天に召された方も多いし、新しい方を見つけるのは困難です。またこの建物は保護されているので、クオピオ市がそれを貸してくれることも困難になりました。しかし、新しい伝道の形を探し求めて祈っていますと。

7.教会側の担当者であったリーサ牧師は今回来賓の席に座り、長年の苦労に感謝としてみんなで作ったパッチワークのかけ布団を贈られました。ゆっくり休んで疲れを癒すためでした。

8.コーヒーとケーキをいただいて祝会が終わりました。

9.一個ずつの小さな球根が咲きだすと、大きな花畑になります。25年間も「おばあさんの家」で蒔かれた一つ一つの小さな愛と喜びの種が、この町の多くの人に神様の祝福を与えたと信じています。


2017年イースターのたより

2017年04月16日 | Finland

復活感謝のバザー

1.教会では恒例の行事の内に毎年二回の海外伝道のバザーがあります。一回目は待降節、二回目は「枝の主日」の前の金曜日です。

バザーのスタートとして集会室に短い礼拝の時間を守ります。説教壇に五匹の魚のマークがあります。クオピオ市内にある五つのルーテル教会の共通のしるしです。言うまでもありませんが、魚は「イエス・キリスト神の子救い主」のシンボルですl

2.祈りが終わると、だんだん人たちが販売の方に入ってきます。各伝道グループが用意した手芸品や菓子パン類などがきれいに並べてあります。

3.食事の用意がないけれども、コーヒーはもちろん欠かせない出し物です。私はもう何回もコーヒー係を務めています。コーヒーだけは値段が決まっていませんが、ご覧の通りテーブルの真ん中にでっかい献金ボールがおいてあります!

4.コーヒーを飲んでから、ゆっくり買い物をします。この奥さんはケーキやアップルパイの名人です。いつの間にかテーブルが空っぽになってしまいました。

5.くじ引きコーナーもあります。集まったおもちゃや小物があれば、この日のために作られたイースターの飾り物もあります。黄色い容器に緑の草が生えているのが見えます。今年もバザーの当日はまだ雪や霙が降ったり、夜の気温も-5℃から-10℃まで下がる時があります。そういう中で、フィンランドではイースターの復活を思い出して草の種を蒔いて飾ります。

6.猫の柳の枝に彩の飾りがつけてあります。春一番に咲く花は猫の柳です。この枝を持ってエルサレムに登場するイエス様を迎えるという考えです。東フィンランドのギリシャ正教会から始まった習慣はこの頃全国のルーテル社会にも広がっています。昔、枝の主日の朝村の子供たちは各家を回って、この枝を振って祈りのような詩を唱えていました。それからイースターの朝もう一度同じ家を回って赤い卵をもらいました。現在の子供も枝の主日にお友達の家を回りますが、すぐその褒美としてチョコレートのイースターエッグなどをもらっています。

その昔からの詩の内、最も短い、東のカレリア地方の方言で唱える詩を紹介します。

Virvon varvon    この枝を振るうと

tuoreeks terveeks   新しい気持ちで元気になって

tulevaks vuueks    これからの一年の間

 


開けましておめでとうございます

2017年01月11日 | Finland

 

新年2017年1月の便り

フィンランド国100周年おめでとうございます。

 

北海道の皆さん、明けましておめでとうございます。

 

今年2017年、フィンランド国独立の100周年を迎えました。一年中いろいろの祝会やイベントが行われます。独立宣言が発表された12月6日にまた特別行事が計画されています。

 

毎年のことですが、元日の正午、ラヂオやテレビで大統領の話が放送されます。私もその時間必ずテレビの前に座って見ています。今年のSauli Niinisto大統領の話は国民のみんなに特に注目されました。新年のご挨拶のあと、国内の問題点や希望、そしてEU(ヨーロッパユニオン)の問題や世界的なテロや不安について具体的に語られました。しかし、最後はみんなに訴えたのは、希望をもたらすお互いの協力関係や助け合いでした。

最後の締め潜りがが心に染みるような言葉でした、「神の祝福を祈ります」と。

 

(写真、Sauli Niinisto大統領、元日のテレビでの話、Savon Sanomat新聞より)


祝・ご降誕

2016年12月24日 | Finland

  クオピオからクリスマスのご挨拶

毎年待降節の第四主日からクオピオ大聖堂の表玄関のまえに光を輝く十字架を立てます。それは、ヨハネによる福音書のメッセージを私たちに伝えています。

「その光は、まことの光で、世に来てすべての人を照らすのである。」

(ヨハネによる福音書1章9節)

 

 


収穫の感謝

2016年12月17日 | Finland

秋の便りは遅くなって申し訳ありません。クリスマスのあいさつを送る前に、一時立ち止まって、秋の収穫を感謝したいと思います。カメラを手に取ったのは、8月末に姉夫婦を訪問する時でした。道端の野イチゴの葉っぱがもう赤く染まっていることは、秋の気配を感じさせました。

 

姉たちの古い庭にたくさんのリンゴの木が植えてあります。今年は豊作でした。数日の間リンゴ狩りを手伝って、バケツ何倍も何倍も拾っていましたが、それはほんの一部でした。

りんごだけではなく、森のコケモモも取ってきました。絵に見えるコケモモの葉っぱも他のお土産と一緒に家にもって帰って、テーブルに飾っておきました。

リンゴは、種類によって、そのまま地下室に保管したり、オーブンで焼いてから冷凍したり、ジュースやジャムにしました。今年の特別レシピーは、リンゴの中に少しだけフィンランド風の甘いカボチャを付け加えるとよりおいしいジャムが出来上がりました。

毎年の収穫は大変な仕事ですが、少しだけ姉夫婦を手伝って一緒に仕事ができたことはとても嬉しかった。店でものを買う時より、このようにして収穫のありがたさを実感しました。

 

天の父なる神様は、愛する子供に良いものを与えてくださる、と収穫の感謝を新たに考えさせる時でした。