らんすぴらしよぉん(l'inspiration) 

田窪与思子のインスピレーション
(L'inspiration de Yoshiko Takubo)

ジャッジ

2017-11-30 | ポエム

あの政治家は、うさんくさい。

 

あの学者は、専門バカ。

 

あの医者は、ヤブ。

 

あの店は、マズイ。

 

あの男は、非常識。

 

あの娘は、趣味悪い。

 

ジャッジ。ジャッジ。ジャッジ。

 

ジャッジすると、ジャッジされる。

 

測ると、同じ物差しで、測られる。

 

今日、わたしは、物差しを、折った。

 

 

 

詩集、『みんな、「わたし」。』より

 

 

 

 

 

 


ワンコの生態

2017-11-26 | 動植物

セラミックヒーターの前でまあるくなっていたメルシーは、

わたしが廊下に出ると、飛び起きて、ついて来た。

 

そして、くしゃみをした。

 

 

長い間パソコンに向かっていると、メルシーは傍で寝る。

 

時々、イビキをかく。

 

うーん、と寝言を言うこともある。

 

食べ物の夢でも見ているのか、舌をぺろぺろさせている時もある。

 

エサやご褒美の量がちょっと多かった時は、ウェッ、とゲップをする。

 

何か話しかけると、耳をダンボのように動かして、人の話を聞く。

 

理解できない時は、大きなあくびをする。

 

先日、ソファに腰かけて本を読んでいると、メルシーはそばに来てフセをしていた。

 

しばらくすると、変な匂いが漂ってきた。音はしなかったが、メルシーがオナラをしたのだ・・・・・・

 

こうやって、ブログに記事を書いているときは、座布団の上でおとなしくしている・・・・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


風船

2017-11-25 | ポエム

この世には、見えない風船が、たゆたう。

 

ゆらゆら、ゆらゆら、たゆたう。

 

赤、黄、青、白・・・・・・

 

黒いのも、ある。

 

風船には、ラベル。

 

「嫉妬」、「悲しみ」、「怒り」、「喜び」、「慈愛」、「安穏」・・・・・・

 

「喜び」風船の糸を握って、にこにこ顔のわたし。

 

「悲しみ」風船の糸を握りしめて、泣き顔のわたし。

 

風船は、手放すと、彼方へ、消える。

 

わたしは、いつだって、選べる。

 

 

 

詩集『みんな、「わたし」。』より

 

 

 

 

 

 

 


「からゆきさん」 by 今村昌平

2017-11-24 | アート・映画・演劇

今村昌平監督の、1973年のドキュメンタリー映画「からゆきさん」を観るために、わざわざ郊外のアートシアターまで出かけた。

 

「からゆきさん」(唐行きさん)とは、19世紀後半に、東アジアや東南アジアに渡って、娼婦として働いた日本女性のことを指す。

 

彼女たちの多くは、農村や漁村の貧しい家の娘で、斡旋業者によって、シンガポール、中国、香港、フィリピン、タイ、インドネシアなどに売られた。

 

海外で奉公させる、と親をだまして現金を渡す場合が多かったそうだ。

 

「からゆきさん」たちは、明治末期に最盛期をむかえたが、国際的には人身売買、そして、国内では国の恥、として非難されるようになり、1920年に、英領マラヤの日本領事館は日本人娼婦の追放を宣言した。

 

多くの「からゆきさん」たちは帰国したが、残った人たちもいる。

 

映画は、もと「からゆきさん」の善道キクヨさんが、広島の村から初めてマレーに連れて来られたポートセッテンハムの港でのインタビューから始まった。

 

彼女が売られた、クランという町の薄暗い娼家は奇跡的にも当時のまま残っていた。

 

町の駅舎での長いインタビュー・・・・・・

 

キクヨさんの昔の写真なども交えながら映画は進んだ。

 

騙され、売られて、異国の町の娼家で過酷な条件で働かされ、その後も壮絶な人生を送ったのに、キクヨさんは、運命を受け入れ、撮影当時も、あっけんからんとし、よく笑い、愚痴も恨みもない。

 

撮影当時は、結婚したインド人の、血のつながっていない家族への奉仕のような生活をしていた。

 

キクヨさんのインタビューが終わると、キクヨさんを介して、他の「からゆきさん」のインタビューもあった。

 

結婚した人もいれば、養老院で暮らす人もいた。

 

一人だけ、寝たきりの人が騙された、と呟いていたが、皆、今生の運命を受け入れて生きていた。(運命を受け入れた人だけが生き延びたのかもしれないが・・・・・・)

 

この映画の撮影で、監督が故郷の村を訪れたことがきっかけとなり、キクヨさんは故郷に戻ることになった。

 

映画は、キクヨさんがニッポンの空港に到着するところで終わっていた・・・・・・

 

極貧と差別の思い出しかない故郷、親兄弟もすべて亡くなっている故郷・・・・・・明治32年生まれの彼女はその後、ニッポンでどんな生活を送ったのだろうか・・・・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


擬音語

2017-11-21 | 動植物

ネコさん、ニャーニャー。

 


ブタさん、ブーブー。

 

ヒツジさん、メーメー。

 


ガチョウさん、ガーガー。


 

カラスさん、カーカー。



ワンコは、ワンワン、とワンコに言ったら、メルシーは固まって、テーブルの下に向かった。

 

 

 


窓ふき終了!

2017-11-19 | スケッチ

窓ふきは、とても苦手。

 

師走の寒い日には、したくない。

 

なので、先日から少しずつ始め、今日、最後の仕事場兼リビングの出窓の窓ふきを終えて、ほっとした。

 

出窓には観葉植物の鉢を並べている。

 

水しかやらないのに、なぜかポトスの茎がどれも3メートル以上伸びたので、突っ張り棒を買ってきて、それらでグリーン・カーテンを作った。

 

けれど、窓を拭くときは、大変。

 

絡まったものをほぐして床に並べて、窓を拭く。

 

メルシーは、窓ふきの準備をするまではちょろちょろわたしに付きまとっていたのだが、別の窓をふき始めると座布団の上でおとなしくしていた。

 

けれど、床に並んだポトスの鉢を見ると、目がらんらんと輝き、飛んできた。

 

くんくんと匂いを嗅ぎ、そのうちに葉っぱをむしゃりと噛んだ。

 

一瞬の出来事。

 

わたしは慌てて葉っぱを口から取り上げた。

 

彼は少し飲み込んだ。

 

わたしはメルシーを抱き、玄関に行き、首輪とリードをつけた。

 

そして、テーブルにリードを結びつけ、そばに座布団を置いた。

 

初めは憮然としていたが、そのうち諦めて座布団の上で寝た。

 

メルシーが食べるといけないので、ティシュなどを床に落とさないようにいつも気をつけている。

 

人間はくたびれているが、なぜか、植物とワンコは異常に元気なのだ・・・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


サレンダー

2017-11-18 | ポエム

サレンダー。

 

過去の記憶を、手放す。

 

現在の執着を、手放す。

 

未来の憂鬱も、手放す。

 

からっぽの心には、

 

自由が、やって来る。

 

愛も、飛んで来る。

 

 

 

 

詩集、『みんな、「わたし」。』より

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


ネコわんこ

2017-11-17 | 動植物

家にいると、メルシーがつきまとう。

 

まるでストーカー。

 

掃除機をかけている時も料理をしている時もそばでウロチョロ。

 

時々、踏みそうになると、フウゥ、と大げさにため息をついて自己主張する。

 

けれど、わたしが座ると、そばの座布団やクッションの上でおとなしくしている。

 

セラミックヒーターを置いてやると、その前で丸くなる。

 

まるでネコ。

 

昔、実家に泊まった時、雪が降ったことがある。

 

朝、雪の積もった道路にでると、メルシーはへたり込んで、動こうとしなかった。

 

雪やこんこん・・・・・・犬は雪が大好きで寒さには強い、と思い込んでいたから、大変驚いた。

 

ネコが炬燵で丸くなるのはわかるのだが、ヒーターの前で丸くなる犬もいるのだ・・・・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


パラレルワールド

2017-11-16 | 色々な思い

wikipediaによると、パラレルワールドとは、『ある世界から分岐し、それに平行して存在する別の世界(時空)を指す。平行世界、平行宇宙、平行時空ともいう。「異世界(異界)」、「魔界」、「四次元世界」などとは違い、パラレルワールドは我々の宇宙と同一の次元を持つ。SFの世界でのみならず、理論物理学の世界でもその存在の可能性について語られている』のだそうだ。

 

大ヒットした映画、『君の名は。』でもパラレルワールドが扱われていた。

 

もし、パラレルワールドがあるならば、わたしは、別のタイムラインにも存在するのだろうか。

 

占い師が占うわたしの未来は、占い師のタイムラインにいるわたしの未来で、それは、わたしが経験するであろう未来とは違うのだろうか・・・・・・

 

量子力学などでは理論的な可能性が語られているそうなのだが、チンプンカンプン・・・・・・

 

 

 

まったく別件でかかってきた電話で、パラレルワールドの話になった。

 

彼女もよく分からない、という。

 

トランプが大統領になった世界もあれば、ヒラリーが大統領になった世界もあるのかしら・・・・・・

 

パラレルワールドは同じ次元に存在するのかしら・・・・・・

 

二人で色々話して、結局、何も分からなかった。

 

その人の波動(波長?振動?)で住み分けが起きてくるという、スピリチュアルな人がいるが、ならば、たとえばわたしと老母の波動が違うと世界が違ってくるのかしら・・・・・・

 

そう思いながら、いつものように、彼女の携帯電話に電話をした。(ホームに行かない日には夕方電話をすることになっている)

 

と、電話が通じない。「おかけになった電話は電波の届かないところにあるか・・・・・・」というNTTドコモの録音メッセージが聞こえた。

 

何度しても電話が通じない。たぶん充電していないのだろう・・・・・・

 

で、心配するといけないから、ホームの事務所に電話をして、その旨を伝え、電話が通じないけれどこちらは元気だから、と伝言をお願いした。

 

その後、リビングを離れていた間に電話がかかってきたらしく、留守電が入っていた。こちらからは通じますが、元気だそうで。返事はいらないですから・・・・・・

 

で、再び、彼女の番号に電話をしたが、まったく通じない。

 

同じ建物の事務所には通じたのに、何度かけてもまったく通じない。

 

なんだか狐につままれたような気分。

 

わたしが存在するタイムラインと彼女のタイムラインが違ってきたのかしら・・・・・・

 

メルシーはわたしと同じタイムラインにいるのかしら・・・・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


犬の未練

2017-11-15 | 動植物

13歳になったというのに、メルシーは食欲旺盛。

 

食いしん坊なので、ドッグフード一粒で躾をし直した。

 

引き取った当初、廊下に置いたおしっこシートの上でおしっこをしたらドッグフード一粒のご褒美をあげるようにしたら、そこ以外でのオソソは一切ないので、安心して出かけられる。

 

散歩で他の犬とすれ違うと吠えていたが、吠えなかったらご褒美を一粒あげるようにしたら、吠えなくなり、代わりにわたしの顔を見上げるようになった。(一粒の催促・・・・・・)

 

顔見知りと話し出すと吠えていたのだが、吠えなかったらご褒美をあげるようにすると、あまり吠えなくなった。

 

けれど、ご褒美一粒が過ぎたのか、体重が300g増えてしまった。

 

で、時々、おやつにサツマイモやキャベツの茹でたのをやるのだが、ドッグフードは袋に記載されている量を守るようにした。

 

と、もの足りないのか、ゴハンを食べ終わっても、じっとお皿を見ている。

 

未練がましく見ている。

 

その姿がおかしいので写真を撮ろうと、バッグから携帯電話を出して、写真を撮ったのだが、取り終わってもまだ見ていた。

 

カチャ、と音がしたのに、見ていた・・・・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


キモノ

2017-11-14 | スケッチ

もうすぐ、七五三。

 

歩いていると、着物姿のペコちゃんに遭遇。

 

ペラペラの化繊の着物を見て、パリ時代に仲の良かった、サビナの化粧着を思い出す。

 

浅草あたりで外人さんのお土産用に売っている着物の形をした化粧着を、彼女は、キモノと呼んで愛用していた。

 

kimonoはフランス語の辞書にも載っていて、男性名詞。

 

プルーストの小説にも出てくるのだ。

 

 

 

天平時代の着物の写真を見て、驚いた。

 

現代の着物よりずっと着やすそうで、まるで、洋服。

 

スカートを裳(モ)、ブラウスを衣(キヌ)、チョッキを唐衣(カラキヌ)と呼ぶそうだ。

 

ニッポンというより、韓国や中国の民族衣装のような雰囲気・・・・・・

 

老後は、家でも祖母や母の着物を着ようと思っていたが、老犬を引き取ったので、ちょっと無理かも・・・・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


散歩、散歩、散歩。

2017-11-13 | 動植物

もっとゆっくり暮らしたい。

 

もっと気ままに暮らしたい。

 

けれど、老犬を引き取ってからは、そうはいかない。

 

晴れの日も、雨の日も、強風の日も、暑い日も、寒い日も、朝夕、メルシーの散歩がある。

 

メルシーは、散歩大好きワンコなのだ。

 

散歩行くぅ? と尋ねると、目を輝かせ、しっぽを振って、飛びついてくる。

 

昔は、洋服を着た犬を見ると、憐れんだ。

 

けれど、メルシーは、洋服が大好きなのだ。

 

ヌクヌク着るぅ? と尋ねると、しっぽを振って、近寄ってくる。

 

メルシーは明日、14日が誕生日で、13歳になる・・・・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


ありがとう!

2017-11-11 | ポエム

ありがとう! ありがとう!

 

ありがとうの、ありがとう!

 

太陽よ、月よ、ありがとう!

 

地球よ、ありがとう!

 

夜が明けて、ありがとう!

 

過去も、未来も、ありがとう!

 

毎日、毎日、ありがとう!

 

ありがとう! ありがとう!

 

ありがとうの、ありがとう!

 

この世に顕れて、ありがとう!

 

あの世に消えて、ありがとう!

 

オメメが覚めて、ありがとう!

 

見えるものも、見えないものも、ありがとう!

 

宇宙の皆さま、ありがとう!

 

神さま、

 

「わたし」は、揺れ動く全体エネルギーの一部なのですか?

 

宇宙には、「わたし」しかいないのですか?

 

 

 

 

詩集、『水中花』より。

 

 

 

 

 


こんにちはーーーっ!

2017-11-09 | ポエム

こんにちはーーーっ!

 

こんにちはーーーっ!

 

こんにちはーーーっ!

 

おかっぱ頭の幼女が、地面に向かって、叫んでいた。

 

大声で、叫んでいた。

 

こんにちはーーーっ!

 

こんにちはーーーっ!

 

ありさん、こんにちはーーーっ!

 

返事は、なかった。

 

それでも幼女は、叫び続けた。

 

こんにちはーーーっ!

 

こんにちはーーーっ!

 

こんにちはーーーっ!

 

顔が、大地にくっつきそうだった。

 

 

 

 

詩集『みんな、「わたし」。』より

 

 

 

 

 

 

 


いじめ

2017-11-08 | スケッチ

とある駅で急行電車に乗ろうとして、プラットフォームを歩いていると、私立の小学校の制服を着た、可愛い女の子に尋ねられた。「次の急行電車は何分に来ますか?」

 

わたしは電光掲示板を見て時間を教え、さらにプラットフォームの前の方に歩き、急行電車に乗った。

 

昼下がりの急行電車は空いていた。

 

わたしはドアのそばに立ってぼんやりと車窓の風景を眺めていた。

 

と、後ろの車両から、小学校低学年の、三人の子供たちがドタバタと入ってきた。

 

二人は男の子で、一人は先ほどの女の子。

 

みんな、同じ制服を着ていて、男の子二人で女の子を叩いている。

 

女の子もカバンを振り回して叩き返す。かなり本気。

 

電車が揺れるたびに、子供たちも揺れ、男の子たちのいじめが続く。

 

車内をあっちへゆらゆら、こっちへゆらゆらしながら女の子をいじめる男の子たち。

 

女の子も負けてはいない、本気でカバンを振り回したりたたき返したりしている。

 

危ない・・・・・・見ているだけで緊張する。

 

が、周りの大人たちは皆知らん顔。見て見ぬふり・・・・・・

 

女の子が私のそばに来た時に、私は両手を広げて、危ないからこっちへきて、と女の子の前に立ちはだかって、彼女をかくまった。

 

悔しそうな男の子たち。

 

電車の中では静かにしようね、車掌さんが来ちゃうよ、車掌さんが来たら、学校の先生に連絡されちゃうよ、と男の子たちに言った。

 

それでも、すきを見て、三人の子供たちは叩き合いを続けた。その度に、静かにしようね、と女の子をかばった。

 

一人の男の子は、子供とは思えない怖さの憎しみの権化と化していた。

 

後で、もっと大声で、暴力はいけない、と男の子たちを叱ればよかった、と後悔した。

 

動揺していたせいもあるが、陳腐なことしか言えなかった。あゝ、わたしは小学校の先生にはなれない・・・・・・

 

次の次の駅で、男の子たちが降り、その次の駅で、女の子も降りた。

 

女の子は、わたしの顔を見ながら、「迷惑をかけて、ごめんなさい」と言いながら、降りた。

 

プラットフォームでは、お母さんと友人と彼女の子供が待っていた。

 

ほっとしたが、女の子は、今日の出来事をお母さんに話すのだろうか、と少し心配した。

 

大人の世界のいじめがなくならない限り、子供たちのいじめもなくならないだろう・・・・・・