らんすぴらしよぉん(l'inspiration) 

田窪与思子のインスピレーション
(L'inspiration de Yoshiko Takubo)

トンネル

2013-12-31 | ポエム

狭いトンネルを、

 

産道を、通って、

 

三次元に顕れた。

 

オギャー、と泣いて、

 

「わたし」の物語を、始めた。

 

生、老、病、死。

 

人生には、たくさんのトンネル。

 

何度も通過する、暗いトンネルは、

 

黄泉の国への誘いか。

 

ノン。

 

人生のトンネルには、出口がある。

 

必ず、ある。

 

トンネルを抜けると、

 

見慣れた風景が、輝いて見える。

 

起、承、転、結。

 

「わたし」の物語を終え、

 

故郷に帰る時、

 

「わたし」は、

 

肉体を、捨て、

 

光を目指して、突き進む。

 

あゝ、ニルヴァーナ。

 

トンネルなしの、「幻想第四次の銀河鉄道」。

 

カムパネルラさんは、いま何処。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

詩集、<みんな、「わたし」。>より

 

 

 

 

 


突然、前歯が折れた・・・・・・。

2013-12-29 | スケッチ

昨朝、無農薬の大根で作った、おいしいタクワンを、リスのように前歯でかじったら、突然、前歯が折れた。

 

バキッ!

 

立派な自分の歯が、折れた。

 

激痛が走った。

 

鏡の前で口を開くと、まるで餓鬼。

 

若いムスメなら落ち込むだろう・・・・・・。

 

早朝だったので、歯医者さんは開いていない。

 

老母の犬は、早く散歩に行こう、と催促・・・・・・。

 

おにぎりを残し、取りあえず、犬と散歩に出た。

 

人に会っても喋らずに、軽く会釈。

 

神戸の小学校1年生の時の友達が、歯医者さんと結婚した。

 

20年ぐらい前から、実家の近くで開業しているので、時々お世話になっている。

 

先日、久しぶりに友達に会い、近いうちに検診に行くね、と別れたばかりだ。

 

散歩から戻って、彼らの医院に電話したが、誰もでなかった。

 

そういえば、年末年始は香港に行く、と言っていた・・・・・・。

 

どこか応急処置をしてくれる所を紹介してもらおう、と友達の携帯電話に電話したが、留守電モードになっていた。

 

しかたがない・・・・・・。

 

いつものように、老母の家の掃除をしゴミを外に出した。

 

通じなかったら、大きな病院の救急外来に行って応急処置をしてもらおう、と思いながら、再度電話した。

 

と、受話器の向こうから聞きなれた声が聞こえてきた。

 

歯が折れた、と言ったら、ころんだん? と尋ねられた。

 

違うの、分厚いタクワンをかじったら折れたの、と言ったら、驚かれた。

 

すぐに、予約を入れてくれたので、彼らの医院に向かった。

 

ラッキーなことに、医院は、昨日までだった。

 

とても痛かったのだが、やはり、神経がむきだしになっていた。

 

レントゲンを取って、麻酔をし、神経を抜き、処置をしてくれた。

 

年明けからしばらく、歯医者さん通いとなりそうだ。

 

今回は事故だけれど、先生に、歯を食いしばるのは良くない、と言われた。

 

ずっと歯を食いしばっていると、奥歯が割れたりすることもあるそうだ。

 

リラックスして、軽く口を閉じ、上下の歯がくっつかない状態が、歯に良いそうだ。

 

秋ごろから歯を食いしばっている。

 

寝ている時は特にそうだ。

 

首も肩もがちがちに凝っていて、どこかに良い鍼灸師さんはいないかしら、と思っていたところだ。 

 

取りあえず、冬空を見上げて、リラックス・・・・・・。

 

ニッ、と微笑んで、リラックス・・・・・・。

 

来年からはふやけた顔で過ごそう。

 

噛めないと、なぜか、固いものが欲しくなる……フランスパン、ナッツ、せんべい・・・・・・。

 

リンゴも音をたててかじりたい・・・・・・。

 

痛み止めをもらったが、がまんしている。

 

なんだか、これで2013年のカルマが消えるような気がする、年の瀬・・・・・・・。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


ボタンを掛け違う

2013-12-28 | ポエム

オーバーのボタンを、掛けた。

 

上から、順番に、掛けた。

 

何だか、変だった。

 

ボタンを、掛け違えていた。

 

ゆっくり、掛けなおした。

 

最初に掛け違うと、全部、違ってくる。

 

人生と、同じ。

 

人生も、やり直せる。

 

気付いた時点で、やり直せる。

 

いつだって、やり直せる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

詩集、<みんな、「わたし」。>より

 

 

 

 

 


形容詞を、食べる。

2013-12-27 | ポエム

毎日、

 

形容詞を、食べる。

 

おいしい。まずい。しょっぱい。すっぱい。甘い。辛い。苦い。

 

が、時には、

 

名詞を、飲み込む。

 

悲しみ。怒り。驚き。喜び。

 

全て、人生の、栄養。

 

 

 

 

 

 

 

詩集、<みんな、「わたし」。>より

 

 


寒風

2013-12-26 | ポエム

悲しかった時の寒風は、身に沁みた。

 

が、悲しみを乗り越えた後の寒風は、さわやかだ。

 

冷たい空気も、心地よい。

 

風よ、吹け。

 

どんどん、吹け。

 

あゝ、生き延びた。

 

お天道さま、ありがとう。

 

 

 

 

 

詩集、<みんな「わたし」>より

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


「むかしむかし」が、やってくる。

2013-12-25 | ポエム

ふとしたきっかけで、「むかしむかし」が、やって来る。

 

心の奥底にしまってあった、小さな壺から飛び出して、

 

「むかしむかし」が、やって来る。

 

味で、匂いで、物で、言葉で、写真で、映像で、

 

「あの日あの時」が、甦る。

 

「嬉しい」もあれば、「悲しい」もある。

 

大掃除をしていると、たくさんの「むかしむかし」が、やって来る。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


冬の散歩

2013-12-24 | スケッチ

早朝、犬と散歩に出た。

 

公園入口の落ち葉の上には、霜が降りていた。

 

いつもなら、犬は、ガサガサと音をたてて落ち葉の中に入っていく。

 

が、今日は、霜の上を少し歩いただけで、アスファルトの道に戻った。

 

遠くから、少女が駆けて来て、人気のない公園のブランコに乗った。

 

一人で遊ぶのかしら・・・・・・。

 

しばらくすると、お父さんが大きな犬を連れてやって来た。

 

うちの犬は、男の人が連れた大きな犬には吠えない。

 

猫が横ぎり、鳥が囀る。

 

気持ちの良い、冬の朝。

 

丹沢が白い帽子を被る季節になった。

 

フクシマを風化させてはいけない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


おじいさんのオナラ

2013-12-23 | スケッチ

バスが停留所に着いたので、立ち上がった。

 

大勢の人が降りようとしていた。

 

乗降口に来たその時、前のおじいさんがオナラをした。

 

ぶぅー。

 

逃げたかったが、後にも人。

 

おじいさんが歩き始めたその瞬間、再び、ぶぅー。

 

とても臭かった。

 

しばらく息を止めた。

 

おじいさんは、同じ方向に向かって歩き始めた。

 

わたしは、ゆっくり歩いて、距離を置いた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


いつまでも、一緒。

2013-12-22 | ポエム

夜、

 

各駅に停まる、電車に乗った。

 

車窓に、

 

「わたし」が、映っていた。

 

「わたし」は、「わたし」と一緒。

 

どこまでも、一緒。

 

いつまでも、一緒。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

詩集、<みんな、「わたし」。>より

 

 

 

 

 


そっと、寄り添う。

2013-12-21 | ポエム

泣いている人に、そっと、寄り添う。

 

笑っている人にも、そっと、寄り添う。

 

ただ、そっと、寄り添う。

 

言葉は、不要。

 

 

 

 

 

 

 

 

詩集、<みんな、「わたし」。>より


ババアの呟き

2013-12-20 | ポエム

米は、餅になる。

 

小麦粉は、パンになる。

 

土は、壺になる。

 

人間は?

 

人間は、何になる?

 

人間は、風にもなるし、光にもなる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

詩集、<みんな、「わたし」。>より


あの日の「わたし」

2013-12-19 | ポエム

あの日の「わたし」は、楽しかった。

 

あの日の「わたし」は、悲しかった。

 

あの日の「わたし」は、幸せだった。

 

あの日の「わたし」は、怒っていた。

 

あの日の「わたし」は、淡々としていた。

 

形容詞と副詞と動詞が織りなす、「わたし」の絨毯。

 

いつの日か、絨毯は、飛んでいく。

 

あの日の「わたし」を、携えて。

 

宇宙では、無数の、見えない絨毯、交差する。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

詩集、<みんな、「わたし」より。>

 

 

 

 

 


毎日、朝帰り。

2013-12-18 | スケッチ

目を患っている老母が、要介護2と認定され、愛犬の散歩ができなくなった。

 

愛くるしい犬なのだが、老母と私以外には、吠えまくる。

 

ゆえに、私は、朝夕の散歩の為に、夕方実家に行き、翌朝戻ってくる。

 

 毎日、朝帰り。

 

朝帰ると、マンションの管理人さんが、戸惑っている。

 

夕方出掛けようとすると、同じマンションの人に、これから御出勤なのですか? と怪訝な顔をされたこともある。

 

 

有り難いことに、老母には認知症の症状は全くなく、記憶力は私より良い。

 

けれど、しっかりしすぎていて、一緒にいると疲れる。

 

彼女の、戦前の女学校の価値観にも、うんざりする。

 

夜中に本を読んでいると、犬が、もう寝ようよ、電気を消してよ、と哀願するような眼差しで私をじっと見る。

 

おかげで、一日のうち、15-6時間は何もできない。

 

ならば、と日中の何時間かは、徹底的に前衛ババアになることにした。

 

北風とアヴァンギャルドの風にあおられながら、街を徘徊する前衛ババア・・・・・・それは、私です。

 

 

「不思議の国のアリス」に出てくるウサギのように、時間がない、と時計ばかり眺めている師走の日々・・・・・・。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


ホンモノ

2013-12-17 | ポエム

ホンモノは、シンプル。

 

ホンモノは、強い。

 

ホンモノは、明るい。

 

ホンモノは、美しい。

 

ほんとうは、みんな、ホンモノ。

 

ただ、ニセモノの衣をまとっているだけ。

 

潜在意識さん、出ておいで!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

詩集、<みんな、「わたし」。>より


感謝デー

2013-12-16 | ポエム

感謝。感謝。多謝。

 

本日は、感謝デー。

 

何もないけれど、感謝デー。

 

呼吸ができる、感謝デー。

 

水が飲める、感謝デー。

 

食事が出来る、感謝デー。

 

洋服がある、感謝デー。

 

家に住める、感謝デー。

 

本が読める、感謝デー。

 

ブログが書ける、感謝デー。

 

大地が静かな、感謝デー。

 

お天道さま、感謝デーを、ありがとう。

 

 

 

 

 

 

 

詩集、<みんな、「わたし」。>より