らんすぴらしよぉん(l'inspiration) 

田窪与思子のインスピレーション
(L'inspiration de Yoshiko Takubo)

か、え、ろ、う、よ。

2010-02-28 | ポエム
か、え、ろ、う、よ。

あの日の頃に、か、え、ろ、う、よ。

みんなが、仲よくしていた、あの場所に。

今、ここで。

春が来て、花が、笑う。

ポイント・カード

2010-02-27 | ポエム
財布が、パンパン。

ポイント・カードで、パンパン。

デパート、電気量販店、スーパー、薬局、美容院、クリーニング店、パン屋、喫茶店・・・

見えないポイント・カードも、入っている。

神様は、わたし達を、罰したりしない。

高次元では、善も悪も、不幸も幸せも、ないらしい。

けれど、宇宙は、わたし達に、見えないポイント・カードを与える。

愛をいっぱい与えると、プラスで、自分や他人を傷つけると、マイナス。

せめて、プラス、マイナス、ゼロで、帰りたい。

宿題

2010-02-26 | スケッチ
春の陽光が射す、昼下がりの電車に、学校帰りの、三人の少女たちが乗っていた。

二人は、ランドセルを膝に置いて宿題をし、一人は、本を読んでいた。

しばらくすると、本を読んでいた子が、隣の子の、算数の宿題の点検を始めた。

お姉さんのようだった。大きくなっても、みんなの世話を焼きそうだった。

彼女は、一つの誤りを見つけた。

宿題をしていた子は、九九を呟いたり、指を折ったりしながら、再び鉛筆を走らせた。

ピンク色の頬をした少女たちは、濃紺の帽子を被り、上品な、紺色のトッパーを着ていた。

トッパーの下には、紺色の、プリーツのスカート。

黒のタイツの先には、黒の、まあるい革靴。

周りの大人たちは、擦り切れた洋服を着て、疲れた顔をしていた。

屈託がない少女たちは、別世界から来た、淑女のようだった。

電車は、みんなを、同じ方向へ運んでいった。


学校が終わっても、宿題が待っている。

今生の、魂の、宿題。

その宿題は、逃げても、逃げても、追いかけてくる。

ちゃんと取り組んで、あっ、そうか、と手放すまで、追いかけてくる。

ほんとうは、わたし達、自分で自分の宿題を決めてきたのかもしれない。

人生の舵取りは、わ、た、し。

ブラジャー

2010-02-23 | ポエム
精神も、肉体も、束縛が、キラーイ。

ブラジャーも、キラーイ、と白旗のように振り回す。

年寄りのおっぱいなんて、誰も気にしない。

それでも、ブラジャーなしで街に行くのは、気がひける。

ジョーシキ。ジョーシキ。エチケット。

ブラジャー不要の、姿勢サポート下着を試してみたら、ぷくぷくお腹が苦しがる。

夏になったら、浴衣で過ごしましょ。

ブラジャー発明したの、だあれ?

ゲイジュツカ

2010-02-22 | アート・映画・演劇
反抗心を作品に昇華させる、ゲイジュツカの魂が、世間と折り合いをつけるのは、難しい。

自分の心を御することができないで、酒や女に溺れていると、破壊に向かう。

破壊の美は、死の香。

が、永遠を見出したゲイジュツカには、祝福と喜びが待っている。

作品からは、光がほとばしる。

どちらも、選択できる。

魂の洗濯。

ごしごし。ごしごし。

鳥かご

2010-02-21 | ポエム
高級ブティックのショー・ウインドウに並ぶ、金ぴかの鳥かご。

中には、ブランド物の靴とバッグ。

鳥かごに閉じ込められた、虚栄心。

ベトナム料理店に吊るしてある、竹細工の鳥かご。

鳥は、いない。

からっぽの、オブジェ。

満開の梅の木には、たくさんの雀。

春を祝って、楽しそうに、騒ぐ。

チュンツク。チュンツク。チュンツク。

鳥にも、人間にも、かごはいらない。

心にも、囲いはいらない。

自由は、愛で、愛は、自由。

チュンツク。チュンツク。チュンツク。


内は、外。

2010-02-20 | ポエム
「わたし」が出合うものは、その時の、「わたし」のエッセンス。

昔は、嫌なことが多かった。

自分の嫌な部分を見せられる度に、過剰反応していた。

自信がなかったから、攻撃される前に、攻撃した。

自分を、愛していなかった。

内が、ぐちゃぐちゃなら、外も、ぐちゃぐちゃ。

幾時代かが過ぎ、

嫌なことが起きても、そうか、そうか、とやり過ごせるようになった。

にこにこ顔に出合う頻度も増えた。

「わたし」が変われば、周りも変わり、不思議な回合が起きる。

内は、外。

今日は、どんな「わたし」に出合うのだろう。






年を食う。

2010-02-19 | ポエム
みどりの黒髪には、白髪。

手にも、シミ。

おなかは、ぽっこり。

けれど、精神は、若返る。

魂の芥や垢も、すこーし、消えた。

エゴも、すこーし、減った。

若い頃は、心、わさわさ。

けんけんがくがく。

自分の感受性を、持て余していた。

外に、幸せを、探していた。

幸せにしてくれる物を、探していた。

幸せにしてくれる人を、求めていた。

幸せな状況を、待っていた。

年を食って、幸せは、自分次第、と思うようになった。

ゆっくりと、内へ、内へ、と降りてゆく。

入れ子細工の、マトリョーシカ人形を、一つひとつ、開けていくように。

いつか、最後の人形を開けるかもしれない。

その時、「わたし」は全体で、全体は「わたし」。

年を食うのも、悪くない。

むしゃ。むしゃ。


2010-02-18 | 動植物

桜の木に、そっと寄り添う、二羽の鳩。



片方が、片方のくちばしを、突いた。



ちょんちょん。ちょんちょん。ちょんちょん。



突かれた方は、まあ、と首を傾げ、そっぽを向いた。



片方は、さらに突いた。



と、突かれた方も、突き返した。




鳩の、戯れ。



鳩は、ピース。



平和。平和。平和。

 

写真を撮ると、鳩が豆鉄砲を食ったような顔をした。


幸せ

2010-02-17 | ポエム
太陽光があり、空気がある。

海があり、川があり、湖があり、森もある。

水道の蛇口をひねれば、水が出る。

ガスも、電気も、供給される。

学校もある。住居もある。仕事もある。

店には、様々な食品が並ぶ。衣服も並ぶ。

鉄道が走り、道路には、車。

生きるのに必要な物は、全部ある。

ほんとうに、幸せ。

ないものを考えるのではなく、あるものに感謝する。

感謝。感謝。多謝。

幸せは、つかまなくていい。

幸せだと思えば、幸せ。

能天気、と非難されても、あんぽんたん、と言われても、幸せ、と思う。

幸せ。幸せ。幸せ。

ああ、ありがたき、ニッポンの幸せ。

悲しみと時

2010-02-16 | ポエム
ある科学者が、悲しみは時である、と言ったそうだ。

昔は、

時が経てば、悲しみは失せる、と理解した。

けれど、今は、違う。

悲しみは、時間の中でしか存在できないのではないか。

時間が消えると、思考も、悲しみも、失せる。そう思うようになった。

それにしても、最近は、時が経つのが早い。

チク、タク。チク、タク。チク、タク。

静物画

2010-02-15 | アート・映画・演劇

たとえば、りんごを、描く時。

画家は、対象を、見る。

見る。見る。見る。

知識は、いらない。

思考を止めて、見る。

見る。見る。見る。

と、画家は、りんごになり、りんごは、画家になる。

見る者と、見られる物が、一体となった時、時間が消えて、奇跡が、起きる。

そして、傑作が、生まれる。

ゲイジュツって、シンプルかも・・・


「わたし」を、愛する。

2010-02-14 | ポエム
まず、「わたし」を、愛する。

社会よりも、「わたし」。

他人よりも、「わたし」。

「わたし」を、愛していない人は、社会も、他人も、愛せない。

「わたし」を、愛していない人の愛は、執着、支配、束縛、そして依存。

けれど、「わたし」を、愛する人の愛は、自由で、美しい。

「わたし」を、愛する人は、「彼」も、「彼女」も、「彼ら」も、愛する。

まず、「わたし」を、愛する。

ほんとうの、「わたし」を。

ガチョウと老女

2010-02-13 | 動植物

がちょうと老女に出会った。



蝶ネクタイをしたがちょうが、老女の後を歩いていた。



ぺったん。ぺったん。ぺったん。



リードは、なかった。



がちょうは、ちゃんと後をついていった。



偉そうで、ワイルドながちょうは、老女のガードマン。



老女からは、話しかけないで、というオーラが出ていた。



ほんとうはあひるかもしれないが、わたしは、彼を、ガチョウと命名した。




何ヶ月か後の、夕暮れ時。



商店街の小さなカフェのテラスで、ガチョウがうろうろしていた。



老女が、ビールを飲みながら、食事をしていた。



一人、だった。



ガチョウは、見張りのようだった。




その冬、再び、商店街で、ガチョウを見た。



ガチョウは、しゃれた蝶ネクタイをして、老女の後を歩いていた。



ぺったん。ぺったん。ぺったん。



老女は、友達と一緒だった。

 

 

 







2010-02-12 | ポエム
彼女が、言った。

花は、悟ってる。ひっそりと野に咲くすみれは、薔薇になりたいなんて思わない。自分の花をきれいに咲かせて、散っていく。

友人が、笑った。

分からないわよ。ほんとうは、薔薇になりたい、と思ってるかもしれない。

彼女は、「星の王子さま」の薔薇を想った。そして、くすりと笑った。