映画鑑賞6作品目の『僕等がいた』の後篇。6年後、東京。大学、出版社へ就職し、忙しい
日々を送る七美(吉高由里子)。七美の側には、6年間も見守り続けた竹内(高岡蒼甫)が。
姿を消した矢野(生田斗真)と竹内の愛情の間で揺れる七美。そして、七美の決心は・・・。
「どこにいますか?最後に私を思い出してのは、いつですか? 今、誰を愛していますか?」
あなたと出会い、あなたを失い、でも・・・。いつまでも信じ続けた、永遠の純愛ストーリー。
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「私を親友にして」・・・
後篇では、千見寺(比嘉愛未)の存在に救われます。
家庭の事情で転落してゆく級友に同情したのか、千見寺が矢野に接近した動機が良く分かりません。遠距離恋愛を自慢するような男子に対し、彼女が関心を示した理由が希薄のように思えました。しかも千見寺は、大学卒業後の就職先で今度は高橋と出逢い、親友になるという(少女マンガらしい)ご都合主義ですから!
「やっと見つけた」
「無かったことにしないで」
「私なんて、誰にも必要とされてないんだね。バイバイ」・・・
札幌ススキノに隠遁した矢野を見つけ出した、山本(本仮屋ユイカ)という女の執念。この辺のドロドロした愛憎劇も、原作(少女マンガ)を実感する所以です。そして「目の前で溺れている女性を見殺しに出来ない」と持論を開陳し、山本との同棲を始める矢野の弱さには呆れてしまいます。この二人にしろ、高橋と竹内(高岡蒼佑)にしろ、同棲生活の肉体関係を描かずにサラリと流している点、見逃せません。「壮大なスケールの青春映画」と「メロドラマ的な愛憎劇」を分ける境界線上で、それが前者に踏み止まる為の表現技巧なのかもしれません。
「削除しました」
「受信メールはありません」・・・
高橋(釧路/吉高由里子)と矢野(東京/生田斗真)、大学受験を控えての遠距離交際は 予想通り破局に終わりました。失意の高橋が、矢野との交信履歴を削除する場面、泣かせました。が、携帯電話世代の恋愛を描く手法としては陳腐だったかも(松浦亜弥の新曲「Subject:さようなら」と酷似)。