神融心酔 

中国茶・台湾茶を中心とした素敵な出会いの数々を綴っていきます

龍井のこと

2008-05-22 | 緑茶(中国茶)
中国緑茶で何が好き?と聞かれたら、碧螺春とか雲南毛峰とか、
まずは白毫の多い味のしっかりしたタイプを答えると思う。
入れ方次第で甘さが強く出たり渋くなったりするが、
自分でコントロールできるのもいい。

基本的に緑茶はどれも好きだ。
日本茶に関しても、子供の頃は煎茶が苦手でほうじ茶ばかり飲んでいたが、
年と共に嗜好も変わるのか、最近では煎茶も玉露も好んで飲んでいる。

それでもやはり龍井は別格である。
毎年、満足できる龍井を求めて何種類も買い込んでしまったりする。
去年は3月に杭州に行き、そこで茶文化研究会紹介の美味しい梅家塢が入手できた。
今年はどうしよう・・と思っていたら、
ほぼ日」で簡さんのお茶を売り出すという情報を得て、ボチッとやってみた。
即日完売。かなりいい値段なのに、「ほぼ日」の集客力ってすごいねえ。
後日、簡さんのお店に行ったとき、この梅家塢は「ほぼ日」分で終わり、ということだったので、買っておいて良かった~。

この龍井は本当に美味しい。
値段的にも他とは比較にならないが、味も一線を画している。
正真正銘の手工。栽培の段階から簡さんがご自身の目で確かめているし、通関もしっかりしている。
いい畑、いい茶葉、いい作り手、そしていい茶商。これが揃っているのは得難い。

そんないい条件で作られた美味しい龍井、
入手することは年々厳しくなっているらしい。
この梅家塢龍井も同じような条件ではもう来年以降手に入らないかもしれないと言う。
杭州の現場では生産効率や茶葉の外観から機械化が進んでいる。

日本も同じような道を通ってきたのだから、私たちがとやかく言えることではないのかもしれない。
機械化されたものを否定するものでもない。
手工がどれだけ大変なことか、というのもわかっているつもりだ。

でも、この味わい、これは唯一無二の素晴らしさだ。
一煎目は淡い。清々しい香りとほんのりと味のついた美味しいお湯という感じ。
二煎目、お湯をさすと本領を発揮、少しずつ力強さが姿を現し始める。
三煎、四煎も安定して美味しさが続く。
何煎か楽しんだ後はまたひたすら甘いお湯という感じで一日楽しめる。
この驚異的なスタミナは、手炒りの賜物なのではないかなあ。

どんなお茶も一期一会、その時に存分に味わうしかないのではあるが、
この梅家塢龍井は特に大切に飲みたいお茶である。

コメント (4)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 四川のお茶を飲みながら | トップ | 茶が縁をつくる、縁が円をつくる »

4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
垂涎 (三昧子)
2008-05-23 19:48:13
ちょし様

まいど。読んでいる内に涎が出てきました(笑)。龍井とはそんなに美味しいお茶なんですか?

遊茶の高い龍井を飲んで後悔した経験しかありませんから、龍井と聞いても食指は動かないのですが、貴姉がそれほどまでに仰るのなら又飲んでみたいですね。

上質な龍井は煎がどのくらい続くものでしょうか?
返信する
>三昧子さん (ちょし)
2008-05-24 14:06:59
え・・と、三昧子さんは風雲子さんですよね?
コメントありがとうございます。

龍井が全ての人にとって美味しいかどうかは難しいところです。
簡さんも、「ほぼ日」の「このお茶について知っておいてほしいこと」のコラムで書いています。
お時間があったら読んでみてください。

簡さんの龍井に関しては、いれ方にもよりますが、
グラスでお湯を足しながら飲むと五、六煎はしっかりとした味が出ます。
返信する
Unknown (三昧子)
2008-05-24 16:08:16
すみません、改名しました(*^^*)。ご返事を有り難うございました。

そうですか。良い龍井は6煎はしっかりと出るんですね。良かった!

それにしても15グラムで4千円は高いですねえ。日本の老舗の抹茶が韓国では7倍の小売価格と聞きますが、殆ど関税だそうです。龍井もそんな感じなのか知らん?

今古茶籍は一度はお邪魔してみたいお店ですね。
返信する
>三昧子さん (ちょし)
2008-05-25 07:48:19
機会があったら、ぜひ簡さんのお店に行ってみてください。
面白いお話がいろいろと伺えると思います。
返信する

コメントを投稿

緑茶(中国茶)」カテゴリの最新記事