神融心酔 

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茶の湯、そして樂

2017-04-27 | 茶にまつわる文化・芸術
東京国立博物館で開催中の「特別展 茶の湯」に行ってきました。

茶の湯に関わる展覧会には割とまめに足を運んでいるので、
見たことのある作品が半分以上はあったと思いますが、
展示が時系列に並び、とても分かりやすくなっていて、良かったです。

見どころはたくさんありますが、
稲葉天目はあまりの人だかりに断念。
まあ、静嘉堂文庫美術館で二回見ていますし、またそのうちかかるでしょう。

青磁下蕪花入は龍泉窯の青とも少し違う何とも言えぬ色合いです。

今回感動したのは、瀬戸茶入於大名に会えたこと。
去年トーハクの裏手にある「転合庵」で茶会をしたとき、
この茶室は小堀遠州が茶入於大名を桂宮から賜り、
その披露のために京都伏見に建てたのだということを知りました。
かなり大ぶりのこの茶入が転合庵の中にあるのを想像するのは楽しいものです。

そして、長谷川等伯による千利休像と対面することも今回の目的のひとつでした。
一番有名な利休像は没後4年に等伯が描いた利休帽をかぶり好々爺な雰囲気の利休像ですが、
今回の出品作は利休62歳の時に利休と親交の深かった等伯が描いたとされる帽子なしの利休像。
この利休は眼光鋭く、ギラギラした感じ。
茶頭としててっぺんに登り詰めた時代の肖像ですね。




さて、ひととおり回った後は東京国立近代美術館の「茶碗の中の宇宙 樂家一子相伝の芸術」へ。
「茶の湯」展でも樂茶碗はたくさん展示されていますが、
こちらは樂に焦点を絞っており、樂家十五代のそれぞれの代表作を見ることができます。

私は鑑賞するのは天目や井戸茶碗の方が好きなのですが、
樂茶碗は見ていると手に取ってお茶を点てて飲んでみたい、という願望が沸き起こってきます。

逆に言えば、樂茶碗はお茶を点てて飲んでみたいかどうか、が自分的な価値判断の基準です。
樂家十五代、全ての代にその願望を感じるかと言われると、そうでもないというのが正直なところ。
(どの代のお茶碗はお茶を点てる気持ちにならない、とは敢えて言いませんが)

十五代の中では初代長次郎のものが一番馴染みもありますし、魅力を感じてきましたが、
師事するR先生がお好きだとおっしゃる三代道入が素晴らしかった。
こうして比べてみると、長次郎の作品にはない伸びやかさがあります。

そして樂家の二代常慶、三代道入と親交のあった本阿弥光悦がすごい。
その作品の高い芸術性は素人の私でもわかります。
光悦の枠にとらわれない自由さは樂家にとっての一子相伝の難しさを浮き彫りにするかのようです。


この時期、出光美術館と畠山美術館でも茶の湯関連の展覧会が開かれていて、
お茶好き、茶碗好きはじっとしていられませんね!
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