千一夜第3章第99夜 最近の読書11

2018-04-15 17:12:47 | 読書

2018.1.17(金)

最近読んだ本。記載するのは今回で11回目、評価を付けるのも気が引けるが、最も面白く読んだものは☆5つである。

『名探偵の呪縛』 東野圭吾著 講談社文庫 評価☆☆☆ ’18年3月15日読了
寸評:名探偵天下一シリーズ。主人公は作家で若いころは本格推理小説を書いていたが、年齢と共に書かなくなった。主人公は図書館に行き、そこから異次元の世界に紛れ込む。そこは主人公が作った架空の街、奇妙な形の屋敷、複雑な人間関係も本格推理的事件が起きることを前提に創造されたものだったが、主人公は本格推理の呪いを封印した。その封印を解いたのがその街の市長の娘。主人公はその街に知らず知らずの内に導かれ、そこで天下一という探偵となって数々の難事件を解決していくが・・・元は自分が作った世界だった。犯人捜しの推理小説はもう流行らないと言うが・・・。

『ダブル・ファンタジー』(上)・(下) 村山由佳著 文春文庫 評価☆☆☆☆☆ ’18年3月19日読了
寸評:これもジョン・レノンの作品のタイトルから取った著書名である。女性の性欲をテーマに脚本家である女主人公を描いた作品。性欲の強い主人公は幼稚園の頃から自慰行為をしていた女で、臭覚、皮膚感覚が敏感で男の性戯には人一倍煩い。厳しい母親からのトラウマ、仕事、結婚、別居、不倫と捲りめく性を主体として性欲が強い女が求めるものを素直に赤裸々に描いたところが素晴らしい。女の性欲の質は男のそれとは根本的に違う、年齢と共に衰えてというものではない。知的でセックス好きで精神的依存の強い女の物語である。多くの文学賞を受賞した作品である。

『お江と戦国武将の妻たち』 小和田哲男著 角川ソフィア文庫 評価☆☆☆ ’18年3月22日読了
寸評:戦国武将の妻たちの実際に光を当てた書。家の中では夫に対して妻も同等の発言力を有し、女房殿にも知行があったそうである。考えてみればこの時代は大量の後家さんがいただろうから、遺族年金は無いし知行無しでは生活できないからなあ。夫が出陣中は妻が城主を代行し、火の始末や城中警備は妻の仕事だったようだ。夫の留守中に敵が攻めて来た時には、甲冑に身を包み最前線で戦った妻もいる。名将と違わぬ奮戦振りである。武将の娘は政略結婚により実家に情報を送ったりもしていた。また女同士のネットワークでの情報収集や嫁家と実家の仲裁などにも一役買ったようだ。戦国武将の妻も雄姿、知略が必要だった。

『親鸞 第二部激動編』(上)・(下) 五木寛之著 講談社文庫 評価☆☆☆☆☆ ’18年3月27日読了
寸評:親鸞3部作の第2部である。京を追放された親鸞親子は妻の故郷である越後に流される。外道院との出会い、飢饉による雨乞いの一大法会などの試練を乗り越え、下巻では関東へと向かう。関東でも多くの念仏者の御同胞を得てやがて念仏は関東一円に広がる。平家滅亡、鎌倉幕府、北条執権、末世に生きるからこそ阿弥陀如来一筋に固く信ずる。信じればその声が聞こえる。しかし目に見えないものを信じるとことは難しい。信が念仏を生み、念仏が信をささえる。そして法然上人という師を失った親鸞は自分自身の念仏を極め教行信証の草稿も纏めた。しかし京では飢饉が打ち続き法然上人の遺教も危うい状況となりつつあり、親鸞は都へのぼる決意をする。第2部はここまでである。

『辞令』 高杉良著 文春文庫 評価☆☆☆☆ ’18年3月28日読了
寸評:サラリーマンなら誰しも経験する人事異動の際の一場面である。組織と人間の問題を辞令というそのものずばりのモチーフで書いている。物語はファミリー企業と呼ばれる同族会社を舞台に展開される。同族であるから創業者一族が幅を利かしているが、一般社員もボーダー入りは可能である。主人公は過去に取引先からの過分な接待に応じたが、今になって問題化し降格処分を受ける。理不尽な処分に不信を抱き自ら調査に乗り出すが・・・。「なぜあいつが! なぜ俺が!」・・これが人事である。

『古寺社巡りの楽しみ』 瓜生中著 ベスト新書 評価☆☆☆☆ ’18年4月2日読了
寸評:神社編は神社についての基礎知識、神社建築の見方、神社の見どころ、全国神社参拝ガイドからなる。寺院編は寺院についての基礎知識、寺院建築の見方、寺院の見どころ、仏像の種類と見分け方、全国寺院参拝ガイドからなる。基礎知識については仏教の方は知らないことの方が多かった。建築様式については専門的であり難しいが、時代によって改良はあるものの平安・鎌倉時代からのものを今日まで忠実に受け継いでいることは流石である。仏像の種類と見分け方は初めて知ることが多かった。この本は座右の書にしても良いかなと思う。

『吉田松陰と高杉晋作の志』 一坂太郎著 ベスト新書 評価☆☆☆☆☆ ’18年4月4日読了
寸評:山口県に居ながら両雄の本格的な伝記物は初めて読んだような気がする。机上の学問でなく行動の人だった松陰、ペリー来航を機にイギリスによる中国侵略に危機感を抱き、皇国の存亡を危惧し行動に出る。その志を継いだのが高杉晋作である。上海から戻り、外国による侵略を受けた中国の現状を目の当たりにし、松陰の先見の明をつくづくと思い知らされる。そして攘夷断行のため騎兵隊を組織し過激な活動へと躍り出る。攘夷とは外夷を打ち払い入国を許さないという鎖国論であるが、長州は攘夷を行った後に国を開くという排他主義一辺倒の攘夷論では無かった。要は表もあれば裏もあるということだ。それは兎も角、三方を海に囲まれた長州藩は海防は必須のこと。幕府は当てにならず、自分の身は自分で守らねばならんと、士農工商多くの人民が早くから自覚していた。当時の日本国でこれほどの意識を持った国は無かった。下関で外国船を砲撃したが、その後諸外国が最も信頼できるのは幕府では無く「チョーシュー」「モーリ」であると世界に喧伝している。維新は長州から起こるべくして起こったと思う。維新150年を記念しての一冊である。

『日本の摩訶不思議』 ㈱アントレックス出版著 サプライズBOOK 評価☆☆☆ ’18年4月9日読了
寸評:日本の神話、民話、お伽噺など日本全国で語り継がれた伝説と奇談が満載、実話も含まれており正に摩訶不思議に溢れている。記紀から出た話が多いが、我々が幼児の頃、母親に読んでもらった絵本の話、或いは怪談話など誰もが一度は聞いたことがある話、読んだことがある話であり、我々も後世に伝え遺していかなければならないと思う。

『江戸城・大奥の秘密』 安藤優一郎著 文春新書 評価☆☆☆☆ ’18年4月11日読了
寸評:大奥と言えば徳川将軍家のお世継ぎづくり、子女子を育てる場所でもあったが、奥女中の職階から見て御年寄(最高実力者)ともなると、時の老中と並ぶ権勢を誇ったようだ。大奥は超優遇されていたため、老中が大奥の意に反する政治的な改革を行おうとすれば必ず失脚の憂き目に会う。大奥女中はエリート官僚集団だった訳だ。従って大奥を制する者は天下をも握ることになる。本書では幕末までを政治的なものから奥女中らの生活振り、給金、年金、蓄財等々実例を示して紹介する。

『太公望』 芝豪著 光文社新書 評価☆☆☆☆☆ ’18年4月12日読了
寸評:太公望と言えば釣り、針の付いていない糸を水に垂らしている姿を思い浮かべる。実在の人物だが資料が乏しいので、その実態は殆ど小説などの創作といったところだろう。「史記」や「竹書紀年」という歴史書に出てくるらしいが、太公望が活躍した時代は紀元前11世紀である。今から3200年も前のことだ。皇紀でも今年が2678年、流石中国4000年である。殷を滅ぼして周を建てた、所謂殷周革命を成した人物である。周王の軍師だけでなく政にも重要なアドバイスを行い、殷を滅ぼす物語であり面白く一気に読んだ。

『輝く夜』 百田尚樹著 講談社文庫 評価☆☆☆☆☆ ’18年4月13日読了
寸評:著者が小説を書く上で強烈に意識し自身でも表明していることは、希望のある話を書きたいということだ。日頃辛い思いをしている女の子にも夢みたいな報われる日があってもええやないかという発想から、クリスマスイヴ限定の心温まる、そして泣ける短編集が本書である。著者第2作目の本である。お伽噺のようで非常にファンタジックな一夜の面白さである。

【4月15日過去の釣行記録】
・1999年2号ブイ、07:00~16:00、大潮、船釣り、釣果=4人でアジ60
・2012年櫛ヶ浜港防波堤、19:30~21:50、長潮、釣果=メバル18
・2017年徳山築港、06:00~12:20、中潮、釣果=カレイ10・マダイ1・セイゴ1・アイナメ1・キス1

【この日の釣り情報】
・この日の釣り情報はありません。

【旧暦2月30日釣行記録】
・2001年03月24日、第2埠頭南端、13:30~15:00、大潮、釣果=ボウズ、釣行中M6.4震度5の地震あり
・2015年04月18日、徳山築港、06:00~12:30、大潮、釣果=34cmカレイ2・木っ端ガレイ8・アイナメ1

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