もともとそれほど生きるということに
あまり意欲というものはなかった
結婚もないだろうと思っていた
なので子孫は残せないだろうと
憎むべき存在は人間なり
いつしか芽生えていたのは確かだ
すべてを否定して
なんだかあらゆる意欲を自身で削いでいく
あまりに愚か過ぎて存在価値など見出せずにいた
精神が異常だなんて考え始めたのは成人をとうに越えていたころ
消えてしまいたいそれだけになっていた
否定するほどに微かな生存欲求は芽生えては摘んでいった
存在しないとして存在してみるかと思った
果てしなき不毛だとしてもそれでいい