象が転んだ

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ミヤネが吠えた?某事務所内での会合〜真夜中の訪問者”その144”

2024年08月18日 03時08分58秒 | 真夜中の訪問者

 夢の中で私は、某事務所に隣接する10畳ほどの休憩室にいた。
 そこには、吉本興業の役員や重鎮タレント数名と売れっ子らしい若い女、それに元プロ野球選手で大麻所持の前科のある清原和博と、某バラエティ番組の司会者で活躍する宮根誠司がいた。
 この中で誰が主役かは一目瞭然で、その存在感からして、宮根と清原は群を抜いていた。
 清原は終始沈黙を守っていたが、最近は微妙なトラブルが連発する宮根に質問が集中した。いや、質問というより批判や誹謗中傷に近い。
 キレた宮根は関西ヤ◯ザみたいな口調でまくし立てる。そんな威勢に押されたせいか、周囲は一気に静まり返った。
 すると、ひときわ恰幅のいい清原がゆっくりと腰を上げ、見下ろし視線で”いい加減にせんかい”と一言放つと、それをいい事に再び、宮根への集中砲火が加熱する。
 

ミヤネの怒り

 私は終始黙っていた。
 どちらに付くでもなく、その様相を見守っていた。つまり、どちらが正しくどちらが間違ってるという単純な視点で、人物を判断したくなかったのだ。
 それに、宮根が何らかの強烈な隠し玉を持ってる様に思えたからだ。
 追い詰められ、八方塞がりの宮根は”タバコを吸ってくる”と言い、座敷の外へ出る。お陰で座敷内は宮根の悪口で充満した。

 私はずっと若い女の方を見ていた。
 彼女も終始黙り込み、下を見たまま俯向いている。まるで”この騒動が無事に収まります様に”と願ってるかの様だ。
 気拙そうなのか、女もさり気なく席を外す。私はひょっとしたら”宮根の愛人か”と探りを煎れ、女の後を追うも、彼女は隣接する炊事場でコーヒーを煎れていた。

 私はトイレに行くふりをして、何気なく女に声を掛ける。
 ”厭な展開になってきたね。これじゃまるで宮根が犯罪者みたいだ”
 それまでずっと黙っていた女がポツリと口を開く。”ここでは何も言わない方が得策よ。一言でも口を開くと、良くも悪くも突っ込まれますから・・”

 ”やはり、何かがある”
 私は何もなかったふりをして座敷に戻り、再び沈黙を通し続けた。
 その後、彼女は沈黙のまま、何気ない顔をして皆にコーヒーを配る。座敷内に煎れたてのコーヒーの香りがプーンと漂う。
 お陰で、座敷には落ち着きが戻りつつあった。そして、タイミングを合わせたかの様に、宮根が戻ってくる。
 彼は明らかに人相が変わっていた。
 いや全くの別人である。まるで、追い詰められた狂気の独裁者みたいに、赤鬼の様な形相で皆を責め立てた。
 ”オレに何があろうと、お前らが思う様なヤワな男じゃない。オレは覚悟を持ってこの業界を生き抜いてきた。これからもオレの気持ちには変わりはない”

 吉本のタレントの重鎮が口を開く。
 ”お前は何やかんや言っても生粋の大阪人やない。関西人と大阪人は違う。つまりお前はニセモンや”
 これには宮根も何も反論できなかった。愛人との間に出来た”隠し子”の事で頭が一杯だったのだろう。宮根は怒りと辱めで、ますます顔を赤くし、再びその場を去っていく。
 ”ああ、これで宮根が戻ってくる事はないだろう。こうなるとは判ってはいたが・・・”
 私もこの場を離れたくなった。
 私の隣に位置を変えて座っていた女は、沈黙を守ったままである。


生粋の大阪人やない

 吉本の役員の1人が”そーれ見ろ、やっぱりニセモンや。覚悟なんて表面だけ、あれじゃ大阪では生きてはいけんな”と語り、私に”お前はずっと黙っとるがどう思っとるんか?”と問う。
 私は仕方なく口を開いた。というのも、既に宮根はいないし、彼にも周囲にも気を使う必要はない。それに、一時の興奮から覚め、座敷内が穏やかな空気に変わりつつあったからだ。
 ”特に言う事はないけど、隠し子の事で頭が一杯だったんでしょうか。でも、その事だけで彼を責めるのも気が引けますが、かと言って、大阪には大阪の流儀がある事もよく存じてます。つまり、私には何ら関係のない事です”

 役員は”関わりたくないという事か・・”と向けると、私は”そういう理解でよろしいかと・・”と答えた。
 その後、しばらくして場はお開きになり、女は食器や灰皿を片付け、炊事場へと向かう。
 私はさり気なく、座敷をあとにし、女の方に近づいた。
 ”君は偉いな。終始沈黙を守った。私には出来ない芸当だよ”
 ”それしかないじゃない。売れっ子の司会者に隠し子があったとしても、責められるのは間違ってる”
 ”双方の合意の下だから許されるとでも?”
 ”いや、そんな事じゃなく、愛人は纏まったお金が欲しかっただけよ。つまり、店を軌道に乗せるお金が・・・”
 ”でも、そうはならなかった”
 ”結局愛人が手に入れたのは、お腹の子供の養育費だけって事・・”
 ”そういう所が彼らには癪に触ったんだろうね”
 ”男ってそういうもんよ・・つまり逃げてナンボ”

 私は吉本の事務所ビルを出たが、夜はすっかり明けていた。
 一晩中何も食べてなかったから、何か食おうと思うも、店という店は閉まっている。
 自動販売機でホットポタージュを買うも、熱すぎて呑み干せない。それでも腹が減ってたので、飲み干そうとするも悪戦苦闘する。
 すると、女が血相を変えて走ってきた。
 ”これアナタのスマホでしょ?。お座敷に落ちてたから・・”
 ”ああ、有難う。色々と気を遣ってくれて・・”
 ”ここら辺はエゲツない犯罪が多いから、スマホを盗まれると後々厄介な事になるわ。気をつけてね”

 彼女はそう言うと、足早に去っていく。
 女はつくづく現実的な生き物だと感心する。現実に生きる女の方が目先の欲に支配される男よりも、ずっと進化した生き物に思えた。

 そうこう思ううちに夢から覚めた。


最後に

 宮根誠司に関しては、”隠し子騒動”の事しか知らない。知的でスマートなイメージがあり、てっきり大阪の人間だと思っていたが、島根県の出身である。
 (少し調べたが)歳は私とほぼ同じだが、私よりもずっと若く見える。再婚の身でありながら、16歳年下の女性との隠し子(娘)もいる。
 前妻との間に2人の子供がいて、再婚相手との間に1人の娘が、更に愛人との間にも娘がいる。今年7月には再婚相手とも離婚し、結局は独り身になってしまった。
 スナック経営の愛人は、知り合った頃は若くとも、今は40代中盤に差し掛かったオバサンに過ぎない。

 男も女も歳をとれば、好むと好まざるとも孤独と対峙する様になる。
 夢に登場した宮根は、私が知ってる男とは程遠かった。少なくともTVで見るミヤネではなかった。”島根のみのもんた”から脱皮し、東京で一旗挙げようと思った時点で、運気は潰えたのかもしれない。
 一方で、夢に登場した若い女は、時系列で逆算すれば、16歳程になる隠し子の娘になるのだろうか?
 宮根は女に持てそうな顔をしてるが、もて過ぎるのも罪なもんである。



2 コメント

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宮根に思う (tomas)
2024-08-28 04:40:50
最初から
あんまりこの人好きじゃないんですが
モテるというより
周りからチヤホヤされた司会者が普通に調子乗るとこんな結果になるの典型ですよね。
毎晩クラブを飲み歩き>>チーママと不倫になり>腹をふくらませる。

隠し子騒動の後は
司会者として下り坂になった宮根だが
再婚相手にも愛想を尽かれて合計4人の子供の養育費を払うハメになる。
芸人の行く末と言えばそれまでだけど>>こうやって芸能界から自然と姿を消すんでしょうね。 
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tomasさん (象が転んだ)
2024-08-28 13:05:03
私は・・ですが
この人は結構好きなタイプでした。
スマートで頭がキレて、好感のモテる司会者に映ったんですが、所詮は”売れたいモテたい”だけの芸人でしたね。
隠し子騒動というより、事実、吉本のコネでここまでのし上がって来たんですから、そっちの方で突っ込まれる。
そう考えると、夢ってよく出来てますよね。

言われる通り、普通ならこのまま消えて無くなる運命ですが、どう藻掻くんでしょうか。
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