世界変動展望

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低所得は低学力、品行の悪さに繋がるか?

2011-03-19 21:59:58 | 社会

低所得は低学力、品行の悪さに繋がるか?低学力についてはある程度相関があると思う。例えば東大合格者の保護者の年収は一般よりかなり高いデータがあるし、低学力層の所得が低いデータも見たことがある。では品行の悪さはどうかというと、低所得と関係があるとする文献を読んだことがある。また家庭の悪さと関係しているという話も聞いたことがある。

私の読んだ文献で、ある名古屋市立某中学校の話があった。その中学校は市内でも有数の低学力校で、1年で自殺者が2,3人出たり、教師が常識はずれの罰を与えたり、品行が悪い者が各クラスに数人いて授業をよく妨害するなど、環境がかなり悪かったらしい。文献によれば、その中学校の生徒の半数以上が年収450万円以下の低所得層だったという。さらに品行が悪い生徒の保護者のほとんどは母子家庭で低所得かつ家庭がうまくいっていないなど問題を抱えていたという[1]。

他の文献で低学力層ほど品行が悪いというデータを見たことがある。品行が悪い者は低学力者が多いため、内申点や入学試験の点数も低く、偏差値下位高校は教育困難校になることが多いという。そのため下位校ほど入試で内申点を重視し、品行の悪い者を排除しようとするという。逆に上位校は問題児がほとんどいないため、内申点を重視しない傾向があるという[2]。

所得格差が学力格差になってはいけないといわれるが、民主党の高校授業料無償化などいろいろな努力がなされていても、なかなか難しい。

(作成日:2011-04-25 22:27:16)

参考
[1]文献にもとづいてこのように記述しているが、母子家庭に悪い偏見を持たないでほしい。母子家庭でも高所得、家庭がすばらしいところはいくらでもある。仮に低所得だとしても何ら悪いことではない。また誰しも少なからず問題を抱えて生きているものである。他人のそうした状況を悪くいう方が悪いことである。
[2]上位校が内申点を重視しない傾向があるのは、内申点のつけ方が客観的ではなく学力を正確に反映していないことや学力試験の結果を重視した方が優秀な生徒を確保でき自校の目的である大学進学に有利になるからという理由もある。