陽だまりの香り

三鷹の隠れ家アロマテラピーサロン、「ル・コワン・アンソレイエ」のブログです。女性の心・からだ・美をサポートします。

花王 エコナ

2009-09-18 18:52:18 | その他いろいろ

16日の夜のニュースで花王から発売している食用油「エコナ」が出荷停止に!と
いうニュースが流れました。
なんでアロマと関係ないのに・・と思わず、最後までお付き合いくださいね。

「エコナ」は大豆と菜種からとった油脂のジアシルグリセロールを主成分にした
食用油だそうです。この油脂が脂肪を付きにくくする効果があるということで、
厚生労働省が特保に認めていました。商品には「日本人間ドック学会推薦」とも
明記されていました。
それなのに、体内で発ガン性物質になる恐れがある成分が含まれていることが
わかったなんて・・・、なんてことでしょう!
問題の成分はグリシドール脂肪酸エステルというもので、体内で分解されると
発がん性物質のグリシドールになる可能性があるとのこと。
エコナにはこの成分が一般的な食用油の10~182倍含まれていたんですって。

ただ意図的に配合したものではなく、油の臭いを除く為に加熱する工程で
副産物としてできてしまったものらしいです。

アロマテラピーでも植物油を使います。ただし、食用油ではありません。
精油を薄める基材として用いるわけですが、様々な種類があります。
ホホバ油、オリーブ油、スィートアーモンド油、マカダミアンナッツ油、アルガン油
などまだまだたくさんあります。これらの植物油は精製されることがあります。
精製は不純物を取り除いたり、色を抜いたり、脱臭したり・・・といった工程が
なされます。
当サロンで主に使っているホホバ油を例にあげて説明します。
ホホバ油は通常未精製(精製していなければ)のものは、黄金色をしています。
精製したものは無色透明になります。サロン側の都合でいえば、
タオルに色がつかないので無色透明のもののほうが使い勝手がいいのです。
ナッツ系のオイルは独特の匂いがあります。精油の香りを大事に扱おうと
すると植物油の香りが邪魔に感じることがあります。
なので、精製され、匂いが抜けた植物油のほうがサロン側からすると便利です。
ただその精製の工程で植物が本来持っている栄養価なども抜けてしまいます。

そして今回のエコナのように、精製の工程でどんな副産物ができてしまうのか
わからないのです。アロマで使用する植物油は口に入れるものではないから、
それでもいいですか?植物油の成分は精油のように血液の中まで入らない・・・
だからそれでもいいですか?精油がメインだから、植物油はどうでもいいですか?
私はそうは思いません。なのでサロンで扱う植物油も全て有機栽培、未精製の
もので揃えています。私達の肌を滑らかに、乾燥を防ぎ、肌に栄養を与え、
肌を輝かせてくれる大切な植物からの贈り物です。肌だけでなく、ヘアケアにも
使えます。

何年も前の新聞にスペインでオリーブが不作だったときに、何か別のオイルに
着色してオリーブ油として販売した業者が摘発された・・という記事が載っていた
ことがあります。精製していないかのように色をあとからつける、あとから栄養価を
添加する・・そんなこともされているのが現状です。

何が本物で安全なのか見極めるのが難しい状況、これは「食」に限ったこと
ではありません。アロマテラピーの世界でも同じことが起きています。

私はこれからも安心してお使いいただける製品をみなさんにお届けしていきたいと
思います。