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『超力戦隊オーレンジャー』~ボンバー・ザ・グレートに怪人の快挙を見た。

2011年09月13日 | 特撮


『超力戦隊オーレンジャー』(1995年放映)コンプリート。スーパー戦隊シリーズ21作目の作品。6億年前に地球にあった超古代文明から発生したマシン帝国バラノイアの侵略を受け、国際防衛軍の5人の戦士たちが、超古代文明の遺産・超力を武器に戦う『物語』。さとう珠緒さん(当時、珠緒)が出演している戦隊シリーズとして有名かもしれませんね。また、仮面ライダーV3から、東映特撮ヒーローの雄、宮内洋さんが長官役で登場している、他、声優陣含めてなかなか豪華な顔ぶれの作品になっています。

…とは言っても、超古代文明やオカルト(?)的な超能力と、敵の機械帝国の噛み合せが悪かったのか、特に前半はあまり特徴のある戦隊になっていなかったような印象があります。(個人的にはここで宮内洋長官が、ものすげぇ~でしゃばって活躍する展開を期待したりもしたのですが、さすがにそれはなかったw)
世界各地に遺る謎の古代文明と、それにまつわるオーパーツのテクノロジーを駆使する…ような触れ込みだったような気もするんですが、あんまり「超古代文明!」みたいな感じがしなかったというか…まあ、難しいのかもしれませんが、結果としてそれは前面で見える感じじゃなかったです。…調べて観ると、当時はオーム真理教の事件(地下鉄サリン事件~1995年3月20日)なんかがあったりして、オカルト(?)なパワーに頼る描写には萎縮があった…?のかもしれませんが(?)
逆にマシン帝国バラノイアの侵略描写はけっこう圧巻なものがあって、第1話なんか観ると相当な大規模侵攻を伺わせ「うわぁ!今回は相当な奴らが攻めてきた!」と思わせてくれました。…いや、実は、こっちも組織が皇帝バッカスフンドを中心とする“仲のいい家族”で完結してしまっていて、基本、幹部~組織内のライバル~というものが無く、ちょっと敵組織としてのワクワク感に乏しかった気もします(汗)



しかし、それ故か、後半の展開はとても楽しかったりします。テコ入れ…と言えるほど明確な路線変更があったわけでもないですが、でも、やはり微妙に物語の語り口が変わっているような気もします。超古代文明というか、オーパーツというか「どちらかと言うとメルヘンの住人じゃね?」と思ってしまうガンマジン(声:神谷明)の登場や。
それから…疾風怒濤に登場し、マシン帝国の皇帝の座に座ってしまうボンバー・ザ・グレート。こいつが僕は好きなんですよwかつて皇帝バッカスフンドに反旗を翻していて、バッカスフンドがオーレンジャーに敗れた直後とは言え、不思議な人心掌握(マシン心掌握)術で、あっと言う間にマシン帝国の皇帝として君臨してしまう。実は、ボスキャラに拮抗/凌駕してしまう程の、実力があり過ぎたために、返って悪の組織の崩壊を逆に早めてしまう、こういう怪人が登場する展開は『デンジマン』(1980年放映)のバンリキ魔王や、『サンバルカン』(1981年放映)のイナズマギンガー(↑最上右画像参照)といった、その後の戦隊シリーズの敵抗争劇の原型となったキャラを彷彿とさせるものがあります。……というか、この大胆不敵さ、ダンディズムは、イナズマギンガーですね。僕が、ギンガー好きなので、それくらいボンバー・ザ・グレートも好きですよという話ですけど。

さらに言うとボンバー・ザ・グレートには“ただの怪人”の出世と矜持を見て取れるというか…バンリキも、ギンガーも、その意味では怪人幹部クラスの風格を持っているわけで、その時点で反旗を翻せるオーラがあると言えない事もない。…ここで、“ただの怪人”と“怪人幹部”の違いは、長くなるので説明しませんが~というか「何となく?」くらいの話にしかなりませんが~。ボンバー・ザ・グレートって“ただの怪人”なんですよね。(…まあ、ギンガーも電気怪人と言えるかもしれませんけど)そこが凄いw

フォルムを見れば分かると思うんですが、コイツ単なる爆弾怪人ですから!!実際にコイツの最期は、再起した皇子ブルドントによって爆弾として太陽に突入するというものです。こういうワン・ジョブの有無が単なる怪人の条件の一つと言えるかもしれません。
とまれ、こういった普通の怪人がボスキャラまで出世するのは、なかなかの快挙じゃないかと僕は思うんです。単に強いだけじゃなくって、作戦もなかなか切れるし、味方になってくれたアチャとコチャを「アチャくん、コチャくん」と呼んでそれとなく誉める……偉いねwなんか豊臣秀吉を想起させるよ…と言ったら言い過ぎかな?wさらに、こいつがどう言う具合にバッカスフンドに楯突いたか?旨に飾っている撃墜マークと勲章は何か?とか考えると、いろいろ想像を掻き立てられて、たまりませんw
彼が強かったインパクトあったからこそ、最終盤でのブルドント/マルチーワ夫婦の強さも際立たせる事ができたのだと思います。ブルドント/マルチーワ夫婦もなかなかいいキャラなんですよ。

ところで、今回、引き合いに出した銀河無頼・イナズマギンガーについても機会を観て色々語りたいなあ…と思って、画像引っ張り出していじっていたのですが、そういえば、ギンガーとオーレッドの“顔”がかぶってますねw最初に気づくべきだった(汗)w


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